JP1/Base 運用ガイド
起動順序定義ファイルに指定したサービスが起動するタイミングを,指定した時間待機させることができます。これによって,OSによるサービス起動との競合による起動の失敗を回避できます。
また,指定した時間内にサービスが正常に起動したかどうかを確認できます。指定した時間内に正常に起動しなかった場合は,Windowsのイベントログおよび統合トレースログにメッセージKAVA4107-Wが出力されます。このメッセージが出力されている場合は,起動していないサービスがないか確認し,該当するサービスを手動で起動してください。
設定の詳細について次に説明します。
- <この節の構成>
- (1) 設定手順
- (2) 格納先ディレクトリ
- (3) パラメーター
- (4) 注意事項
(1) 設定手順
設定手順について説明します。
(a) 設定する
- サービス起動遅延時間/タイマー監視時間定義ファイル(Jp1svprm_wait.dat)を編集する。
- 定義を反映する。
OSを再起動してください。
または,起動順序定義ファイルに指定しているすべてのサービスを停止したあと,JP1/Base Control Serviceサービスを再起動してください。
(b) 設定を無効にする
- サービス起動遅延時間/タイマー監視時間定義ファイル(Jp1svprm_wait.dat)を削除するか,ファイル名を別の名称に変更する。
- 設定を無効にする。
OSを再起動してください。
または,起動順序定義ファイルに指定しているすべてのサービスを停止したあと,JP1/Base Control Serviceサービスを再起動してください。
(2) 格納先ディレクトリ
サービス起動遅延時間/タイマー監視時間定義ファイルのサンプル(Jp1svprm_wait.dat.sample)をJp1svprm_wait.datのファイル名でコピーして編集してください。
- コピー元
- インストール先フォルダ\conf\boot\Jp1svprm_wait.dat.sample
- コピー先
- インストール先フォルダ\conf\boot\Jp1svprm_wait.dat
(3) パラメーター
指定するパラメーターを次に示します。
[StartTimeControl] DelayTime=サービス起動処理の遅延時間(秒) SurveillanceTime=タイマー監視時間(秒)サービス起動処理の遅延時間には,起動順序定義ファイルに指定したサービスの起動を待機させる時間を1〜900(秒)の範囲で指定します。
タイマー監視時間には,サービスの起動を監視する時間を60〜900(秒)の範囲で指定します。タイマー監視時間に指定した時間内にサービスが正常に起動しなかった場合,Windowsのイベントログおよび統合トレースログにメッセージが出力されます。
(4) 注意事項
注意事項を次に示します。
- サービスの起動タイミングを設定すると,起動順序定義ファイルのParallel=YES(サービスの並行起動の許可)の設定は無効になります。
- 起動管理機能で起動しているサービスをJP1/SSOで監視またはJP1/Power Monitorで制御しているシステムでは,サービスの起動を待機する時間分,監視または制御が遅れるため注意してください。
- サービス起動処理の待機中に,ローカルマシンのJP1/Power Monitorから計画終了または強制終了しても,サービスの起動を待機する時間が経過するまで,システムの停止処理は待たされます。
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