JP1/Base 運用ガイド
JP1/Baseでは,上位ホストに転送するJP1イベントのフィルター条件や,JP1イベントに変換したいWindowsのイベントログやアプリケーションログのフィルター条件などで正規表現を使用できます。
デフォルトでは,次の正規表現を使用できます。
表2-4 デフォルトで使用できる正規表現
OS 使用できる正規表現 Windows JP1独自の正規表現 UNIX 各OSが提供する基本正規表現 JP1/Baseの正規表現に従って動作するプログラムおよび定義ファイルは次のとおりです。
- 転送設定ファイルで指定するフィルター部分
- イベントログトラップ機能,ログファイルトラップ機能の動作定義ファイルで指定するフィルター部分
- jevexportコマンドで使用するフィルターファイル
- JP1/IM - ViewからのJP1イベントの検索※1
- JP1/BaseのイベントサーバからJP1イベントを取得する関数(JevGetOpen)のフィルター部分※2
- 拡張属性を付けたいJP1/SES形式のイベントの条件を指定する設定ファイルのフィルター部分※2
注※1 JP1/IM - ViewからのJP1イベント検索時には,検索先ホストのJP1/Baseの正規表現の設定に準じます。
注※2 これらの設定方法については,マニュアル「JP1/Base 機能拡張」を参照してください。
07-00以降のJP1/Baseでは,デフォルトの正規表現を拡張できます。正規表現を拡張すると,WindowsとUNIXで共通の正規表現を使えるようになります。使用できる正規表現を次の表に示します。
表2-5 正規表現を拡張した場合に使用できる正規表現
OS 使用できる正規表現 Windows XPG4の拡張正規表現の文法に準拠する。 UNIX HP-UX,Solaris,またはAIXの場合はXPG4の拡張正規表現の文法に準拠する。
Linuxの場合はPOSIX1003.2の拡張正規表現の文法に準拠する。
各OSによって文法が異なることがあるため,詳細は各正規表現の文法(regexpまたはregex)を参照のこと。正規表現のうち,使用頻度が高そうな正規表現の文法と使用例を「付録F 正規表現の文法」に記載しています。正規表現を使用する際の参考にしてください。
- <この項の構成>
- (1) 設定方法
- (2) 設定の有効契機
(1) 設定方法
正規表現を拡張するための設定手順を次に示します。クラスタシステムで運用している場合は,実行系・待機系の両方で設定してください。
- 定義ファイルを任意の名称で作成する。
定義ファイルに以下の内容を定義します。
クラスタシステムで運用している場合は,[JP1_DEFAULT\JP1BASE\]のJP1_DEFAULTの部分に論理ホスト名を指定します。
[JP1_DEFAULT\JP1BASE\] "REGEXP"="EXTENDED"
- jbssetcnfコマンドを実行する。
設定内容が共通定義情報に反映されます。
jbssetcnf 定義ファイル名
デフォルトの正規表現に戻す場合も,上記と同じ手順で設定します。定義ファイルには次のように定義してください。
[JP1_DEFAULT\JP1BASE\] "REGEXP"=""
(2) 設定の有効契機
正規表現の設定が,JP1/Baseの正規表現の設定に従う機能で有効となる契機を次の表に示します。
機能 設定の有効契機 JP1イベントの転送 イベントサービスの起動時。 jevexportコマンド jevexportコマンド実行時。 JP1/IM - Viewからのイベント検索 接続先イベントサーバのイベントサービス起動時。 JP1/BaseのイベントサーバからJP1イベントを取得する関数(JevGetOpen) 接続先イベントサーバのイベントサービス起動時。 イベントログトラップ機能 イベントログトラップのサービス起動時。物理ホストの設定に準じる。 ログファイルトラップ機能 ログファイルトラップのサービス起動時。物理ホストの設定に準じる。 JP1/SES形式のイベント変換 イベントサービス起動時。
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