JP1/Base 運用ガイド
UNIXの場合,JP1/Baseのインストール後,セットアップする前に次に示す操作をする必要があります。
- カーネルパラメーターの調整
- 言語種別の設定
- <この項の構成>
- (1) カーネルパラメーターの調整
- (2) 言語種別の設定
(1) カーネルパラメーターの調整
カーネルパラメーターを調整し,JP1/Baseの実行に必要なリソースを割り当ててください。調整が必要なカーネルパラメーターはOSごとに異なります。詳細は,「付録G カーネルパラメーター一覧」を参照してください。
カーネルパラメーターとは,UNIXシステムが使用するリソースを調整して最適化するための設定です。次のような値を調整します。
- ファイルシステムの調整:ファイルの最大オープン数,ファイルの最大ロック数
- 共用メモリーの調整:共用メモリーの最大サイズ,共用メモリーの最大数
- セマフォの調整:セマフォの最大数,セマフォの最大アンドゥ数
カーネルパラメーターについての詳しい説明は,各OSのマニュアルやUNIXの参考文献を参照してください。
言語種別を環境変数LANGで設定します。各OSで使用できる文字コードと環境変数LANGの値を次の表に示します。
表2-3 環境変数LANGに指定できる値
OS 言語種別 文字コード 環境変数LANGの値 HP-UX 日本語 シフトJISコード ja_JP.SJISまたはjapanese EUCコード ja_JP.eucJPまたはjapanese.euc 英語 C Solaris 日本語 シフトJISコード ja_JP.PCK EUCコード jaまたはjapanese 英語 C AIX 日本語 シフトJISコード Ja_JP.IBM-932またはJa_JP EUCコード ja_JP.IBM-eucJPまたはja_JP 英語 C Linux 日本語 シフトJISコード 使用不可 EUCコード 使用不可 UTF-8コード ja_JP.UTF-8またはja_JP.utf8 英語 C JP1/Baseの動作する言語種別を,以下のように設定してください。
- 同一ホスト内で動作するJP1/Baseを前提とする製品(JP1/IMやJP1/AJS2)の文字コードは,JP1/Baseと統一してください。
- LinuxのUTF-8ロケール環境でJP1/Baseを動作させる場合には,システムを以下のどちらかに整える必要があります。
- システム上のすべてのJP1/Baseをバージョン8にし,JP1/Baseを前提とする製品はUTF-8コードに対応したバージョンにしてください。
- バージョン7のJP1/Baseがシステム内に混在する場合は,UTF-8ロケール環境で発行されたJP1イベントを正しく処理できません。この場合,UTF-8ロケール環境のJP1/Baseをバージョン8にし,JP1/Baseを文字コード互換モードで動作するように設定する必要があります。
- Linuxの環境に,バージョン8のJP1/Baseを新規にインストールした場合の言語種別は,デフォルトで日本語UTF-8コードが設定されます。
(a) 言語種別の設定手順
言語種別の設定手順を次に示します。
- jp1bs_env.confを編集する。
/etc/opt/jp1base/conf/jp1bs_env.confファイルをエディターで開き,上記の表に従った環境変数LANGの値を設定します。この定義は,JP1/Baseの次回起動時から有効となります。
- jp1bs_param.confを編集する。
/etc/opt/jp1base/conf/jp1bs_param.confファイルをエディターで開き,"LANG"="文字コード"で文字コードを指定します。ここで設定した文字コードは,JP1/IM - ManagerおよびJP1/AJS2で有効となります。設定できるコードを次に示します。
- 日本語SJISコードを使用する場合:SJIS
- 日本語EUCコードを使用する場合:EUCJIS
- 日本語UTF-8コードを使用する場合:UTF-8
- 英語コードを使用する場合:C
- ファイルを保存したあと,スーパーユーザー権限で次に示すコマンドを実行する。
/opt/jp1base/bin/jbssetcnf /etc/opt/jp1base/conf/jp1bs_param.conf(b) 文字コード互換モードの設定
●文字コード互換モードの設定手順(Linux限定)
文字コード互換モードの設定手順を次に示します。
- モデルファイル(jbslm_setup.conf.model)をコピーして,jbslm_setup.confを作成する。
- jbslm_setup.conf.modelの格納先
- /etc/opt/jp1base/conf/
- 指定するパラメーター
- パラメーターの形式を次に示します。
- [JP1_DEFAULT\JP1BASE\]
- "LANG_MODE"=dword:{00000000 | 00000001}
- 0:文字コード互換モードで動作しない。
- 1:文字コード互換モードで動作する。日本語UTF-8コードから日本語EUCコードへ変換する。
- 論理ホストの場合,JP1_DEFAULTを論理ホスト名に置き換えてください。
- jbssetcnfコマンドを実行する。
jbssetcnfコマンドの詳細については,「13. コマンド」の「jbssetcnf」を参照してください。
- JP1/Baseを再起動する。
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