COBOL2002 ユーザーズガイド

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40.2.4 各種機能の使い方

40.2.1 機能の概要」で示したLIBの各機能を使うためのコマンドラインの指定方法について説明します。

<この項の構成>
(1) ライブラリの新規作成
(2) ライブラリ内のオブジェクトファイルの追加・変更
(3) 複数のライブラリの結合
(4) ライブラリ内のオブジェクトファイルの削除
(5) ライブラリからのオブジェクトファイルの取り出し
(6) インポートライブラリの生成

(1) ライブラリの新規作成

一つ以上のオブジェクトファイルから一つのライブラリを作成します。

 
LIB OBJファイル … OBJファイル 〔-OUT:LIBファイル〕

-OUTオプションを省略した場合は,最初に指定したOBJファイルの拡張子を.libに変更したファイル名で作成されます。

(2) ライブラリ内のオブジェクトファイルの追加・変更

ライブラリ内で一つ以上のオブジェクトファイルを追加・変更します。

 
LIB LIBファイル OBJファイル … OBJファイル
    〔-OUT:LIBファイル〕

指定したオブジェクトファイルがライブラリ内にない場合,そのオブジェクトファイルが新規に追加されます。

指定したオブジェクトファイルがライブラリ内にある場合,そのオブジェクトファイルが指定したオブジェクトファイルで更新されます。

元のライブラリをそのまま残したい場合は,新規に作成するライブラリの名称を-OUTオプションで指定します。

(3) 複数のライブラリの結合

複数のライブラリを結合して一つのライブラリを生成します。

 
LIB LIBファイル … LIBファイル 〔-OUT:LIBファイル〕

元のライブラリをそのまま残したい場合は,新規に作成するライブラリの名称を-OUTオプションで指定します。

(4) ライブラリ内のオブジェクトファイルの削除

ライブラリ内のオブジェクトファイルを削除します。

 
LIB LIBファイル -REMOVE:OBJファイル 〔-OUT:LIBファイル〕

元のライブラリをそのまま残したい場合は,新規に作成するライブラリの名称を-OUTオプションで指定します。

(5) ライブラリからのオブジェクトファイルの取り出し

ライブラリ内のオブジェクトファイルを取り出して,ディスク上にオブジェクトファイルを生成します。元のライブラリは変更されません。
 
LIB LIBファイル -EXTRACT:OBJファイル -OUT:OBJファイル

(6) インポートライブラリの生成

モジュール定義ファイル(.def)からインポートライブラリを生成します。

モジュール定義ファイル内のEXPORTS文のエクスポート名とLIBRARY文のDLLファイル名からインポート情報を作成し,インポートライブラリを生成します。

 
LIB -DEF:DEFファイル 〔LIBファイル…〕〔OBJファイル…〕〔-OUT:LIBファイル〕

インポートライブラリの生成の際,エクスポートファイル(.exp)も同時に生成されます。このエクスポートファイルは,リンカ(LINKコマンド)のための中間ファイルであり,ユーザが使用することはありません。