COBOL2002 ユーザーズガイド
cblbuild2kコマンドは,プロジェクト単位に実行可能ファイル,DLL,または標準ライブラリを生成する方法です。このコマンドは,開発マネージャの[ビルド][リビルド]メニューに対応するものです。
プロジェクトとは,実行単位を構成する資源を一括して管理するための概念です。プロジェクトには,実行単位を構成するソースファイル(登録集原文を含む)や,登録集原文を生成する基となった各種定義ファイル,およびコンパイル時の環境やオプションなどを登録・定義できます。定義したプロジェクトの内容は,プロジェクトマスタファイル(.hmf)に格納されます。プロジェクトマスタファイルには,複数の関連するプロジェクトをまとめて定義できます。なお,COBOL85 Version 5以前のプロジェクトファイルを対象とするときは,元のファイルと同じフォルダにCOBOL2002のプロジェクトマスタファイルが作成されます。
プロジェクト,およびプロジェクトマスタは,開発マネージャ上で定義します。定義方法については,マニュアル「COBOL2002 操作ガイド」を参照してください。
ビルド,リビルドは,プロジェクト内の資源の依存関係を基に,プロジェクト単位に実行可能ファイル,DLL,または標準ライブラリを生成する方法です。
ソースファイルからコンパイル,リンクをするだけでなく,例えば,必要な登録集原文が定義ファイルから生成されていなければ,コンパイルに先立って登録集原文を生成します。
ビルド,リビルドには次のような違いがあります。
実行可能ファイル,DLL,または標準ライブラリを生成したあとに定義ファイル,ソースファイル,オプションなどを変更した場合,必要な資源だけを再生成,再コンパイルして実行可能ファイル,DLL,または標準ライブラリを作り直す方法です。
変更の有無に関係なくすべての資源を再生成,再コンパイルして実行可能ファイル,DLL,または標準ライブラリを作り直す方法です。
再生成,再コンパイルが実行されるケースやその対象など,ビルド,リビルドの詳細については,マニュアル「COBOL2002 操作ガイド」を参照してください。
cblbuild2kコマンドの指定形式を次に示します。
cblbuild2k {〔-a〕〔-p〕〔-y〕〔-c〕〔-m〕 入力ファイル名 …|-h|-? }
cblbuild2kコマンドの実行中に[Ctrl]+[C]キーを押すと,処理を中断して終了します。ただし,各ソースのコンパイル単位で中断を受け付けるため,すぐには中断しない場合があります。
cblbuild2kコマンドは,次の終了コードを返します。
終了コード | 意味 |
---|---|
0 | cblbuild2kは正常終了した。 |
1 | cblbuild2kでエラーが発生した。 |
2 | cblbuild2kがユーザによって中断された。 |
終了コード1が返ってくる条件を,以下に示します。
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