COBOL2002 操作ガイド

[目次][用語][索引][前へ][次へ]

2.6.1 ビルド

<この項の構成>
(1) 再コンパイル,再リンケージの規則
(2) ビルドの実行順序
(3) ビルドの方法
(4) ビルド処理の中止
(5) コンパイルエラーの修正

(1) 再コンパイル,再リンケージの規則

ビルドによってプログラムが再コンパイル,再リンケージされるときの規則について示します。

(a) 再コンパイルされる場合

プログラムが再コンパイルされるケースとその対象を次に示します。

表2-25 ビルド時に再コンパイルされるケースとその対象

コンパイルの対象となるケース 再コンパイルの対象となるプログラム
プロジェクトを構成するファイルを更新/追加した場合 変更したファイル。
コンパイラオプションを変更した場合
  • プロジェクトのコンパイラオプションを変更した場合は,オプションを変更したプロジェクトに対応するすべてのファイル。
  • ファイルのコンパイラオプションを変更した場合は,コンパイラオプションを変更したファイル。
メインプログラムの指定を変更した場合 メインプログラム指定を解除したプログラム,および新しくメインプログラムの指定をしたプログラム。

  • ソースファイルに対応する出力ファイルがない場合
  • 出力ファイルを持つソースファイルまたは依存ファイルを更新した場合
出力ファイルの生成元となるファイル。
前回のビルド処理で,リビルド中に中断した場合 ビルド処理が実行されなかったファイル。

ソースファイルがない場合は,メッセージウィンドウに警告のメッセージが出力され,そのままビルド処理が継続します。

注※
更新時間が取得できないため,更新されたかどうかわからないファイルは,必ず再コンパイルされます。

(b) 再リンケージされる場合

再リンケージされるのは,「2.6.1 ビルド」でプログラムが再コンパイルされる場合と次の場合です。

注※
更新時間が取得できないため,更新されたかどうかわからないファイルは,必ず再リンケージされます。
(c) 注意事項

(2) ビルドの実行順序

開発マネージャでビルドを実行した場合,作業中プロジェクトがビルドされます。このとき,作業中プロジェクトに子プロジェクトがある場合は,最も深い階層の子プロジェクトから順にビルドが実行されます。

図2-3 プロジェクト間の関係とビルドの実行順序

[図データ]

(3) ビルドの方法

作業中プロジェクトのビルドを実行する方法
  1. 開発マネージャのウィンドウの[ビルド]メニューから[ビルド]を選ぶ。
    作業中プロジェクトのビルドが実行されます。

選んだプロジェクトのビルドを実行する方法
  1. 開発マネージャのツリービューウィンドウで,ビルドを実行したいトップレベルプロジェクトを右クリックし,表示されるメニューから[選択中のプロジェクトのビルド]を選ぶ。
    選んだプロジェクトのビルドが実行されます。

ビルドを実行すると,再コンパイル,再リンケージの規則に従ってプログラムがコンパイル,リンケージされ,メッセージウィンドウにメッセージが表示されます。また,ビルドの対象に定義ファイルやHTMLファイルなど,出力ファイルを指定したファイルがある場合は,出力ファイルが生成されてからコンパイルされます。

(4) ビルド処理の中止

  1. 開発マネージャのウィンドウの[ビルド]メニューから[ビルドの中止]を選ぶ。
    実行中のビルド処理が中止され,メッセージウィンドウにメッセージが表示されます。

(5) コンパイルエラーの修正

  1. メッセージウィンドウから,修正したいファイル名を含む1行をダブルクリックする。
    1.7.3 テキストエディタの設定」で設定したエディタが起動され,指定したファイルが開かれます。

補足説明
コンパイルエラーが発生した場合に,ビルドまたはリビルドを中断するか続行するかを設定できます。
開発マネージャのウィンドウの[ツール]メニューから[開発マネージャの動作設定]を選び,表示されたダイアログボックスで設定してください。