COBOL2002 操作ガイド
HiRDBによる索引編成ファイルの操作対象になるデータベースシステムを設定します。指定できる値は,HiRDBだけです。この環境変数の指定がない場合,および指定した値に誤りがある場合は,HiRDBが仮定されます。
CBL_RDBSYS=HiRDB
ccblコマンドに指定するオプション列(コンパイラオプションの並び)を設定します。この環境変数に設定しておけば,ccblのコマンドラインにオプションを指定する必要がなくなります。ただし,この環境変数はCOBOL85からの移行を目的とする場合にだけご使用ください。
環境変数CBLCOPTにファイル名を指定した場合は,ファイル名が無視されます。
各オプションは空白で区切って指定します。
CBLCOPT=-S1 -T4 -Ek
旧形式のオプションを開発マネージャで指定する場合,プロジェクト設定ダイアログボックスの[ユーザ設定]タブのコンパイラオプション欄で,-OldFormオプションを使用してください。[ユーザ設定]タブの詳細は,「2.2.3 オプションの設定方法」参照してください。
ccbl2002コマンドに指定するオプション列(コンパイラオプションの並び)を設定します。この環境変数に設定しておけば,ccbl2002のコマンドラインにオプションを指定する必要がなくなります。
環境変数CBLCOPT2002にファイル名を指定した場合は,ファイル名が無視されます。また,開発マネージャを使用する場合は,プロジェクト構成のコンパイル方法に影響する次のオプションを指定できません。指定した場合,動作は保証しません。
-Main -MainNotCBL -Dll -OleServer
各オプションは空白で区切って指定します。
CBLCOPT2002=-StdVersion,1 -DebugData -Switch,EBCDIK
コンパイルを打ち切るSレベルのエラーの数を設定します。設定した個数分のエラーが発生すると,メッセージが出力され,コンパイルが打ち切られます。
設定できる範囲は0〜999,999で,省略時は30が仮定されます。コンパイルを続行し,すべてのエラーメッセージを出力したい場合は0を設定します。
なお,コンパイルリストを出力する場合(-SrcListオプションを指定した場合),この環境変数は無効となります。
CBLERRMAX=15
固定形式正書法で書かれたCOBOL原始プログラムとしてコンパイルするCOBOLソースファイルの拡張子を設定します。ただし,拡張子.cbl,.cob,.ocbの付いたファイルは,ここで設定しなくても固定形式正書法で書かれたCOBOL原始プログラムとしてコンパイルされます。
拡張子は,先頭のピリオド(.)と3文字以内の英数字で指定します。複数の拡張子を設定する場合は,それぞれの拡張子を半角空白文字で区切って指定します。
CBLFIX=.aaa .bbb .ccc
自由形式正書法で書かれたCOBOL原始プログラムとしてコンパイルするCOBOLソースファイルの拡張子を設定します。ただし,拡張子.cbf,.ocfの付いたファイルは,ここで設定しなくても自由形式正書法で書かれたCOBOL原始プログラムとしてコンパイルされます。
拡張子は,先頭のピリオド(.)と3文字以内の英数字で指定します。複数の拡張子を設定する場合は,それぞれの拡張子を半角空白文字で区切って指定します。
CBLFREE=.aaa .bbb .ccc
初期化属性プログラムの作業場所節にある,VALUE句の指定がないデータ項目の初期値をNULL(X'00')に設定するときに,環境変数CBLINITVALUEにNULLを設定します。初期化属性プログラムが呼ばれるたびに,初期値が設定されます。
環境変数CBLINITVALUEにNULL以外の値を設定した場合は,環境変数CBLINITVALUEは無視されます。
set CBLINITVALUE=NULL
環境変数CBLINITVALUEは,次のデータ項目には適用されません。
登録集原文を検索するフォルダを設定します。フォルダを複数指定する場合は,セミコロン(;)で区切って指定します。
CBLLIB=\usr\user\copylib;c:\source\copy
なお,登録集環境変数が設定してある場合,登録集環境変数で設定したフォルダの方が環境変数CBLLIBで指定したフォルダよりも優先します。フォルダによる検索順序を次に示します。
コンパイラが呼び出すリンカを変更したい場合にLINKコマンド(LINK.exe)の絶対パス名を指定します。
詳細は,マニュアル「COBOL2002 ユーザーズガイド」の「リンカパスの切り替え機能」を参照してください。
CBLLINKER=C:\Program Files\Microsoft Visual Studio 10.0\VC\BIN\LINK.exe
ccbl2002コマンドまたはccblコマンドで,実行可能ファイルまたはDLLを作成する際に,対象ファイルへのアクセス処理の前に空ける間隔をミリ秒単位で指定します。指定できる範囲は,1〜60,000であり,省略時および範囲外の値の場合は,この環境変数の指定を無効とします。
なお,環境変数CBLLINKINTERVALの指定が有効な場合は,対象ファイルが占有可能かどうかも合わせてチェックします。
(例)対象ファイルへのアクセス間隔を200ミリ秒とする場合
CBLLINKINTERVAL=200
ccbl2002コマンドまたはccblコマンドから呼び出すLINKコマンドやMTコマンドは,出力ファイルがOSやウィルスチェッカなどから,一時的に共有されることが原因でエラーになる場合があります。
この場合,時間をおいて再コンパイルしてください。時間をおいても問題が解決しないときは,環境変数CBLLINKINTERVALで対象ファイルへのアクセス間隔を変更した状態で再コンパイルすることで対処してください。
コンパイラが呼び出すマニフェストツールを変更したい場合にMTコマンド(MT.exe)の絶対パス名を指定します。
詳細は,マニュアル「COBOL2002 ユーザーズガイド」の「リンカパスの切り替え機能」を参照してください。
プログラム情報ファイル(.cbp)を任意のフォルダに生成したい場合に設定します。プログラム情報ファイルは,テストデバッガを使用するときに必要となるファイルです。設定できるフォルダは一つだけです。
CBLPIDIR=c:\temp
リポジトリファイル(.rep)を任意のフォルダに生成,または更新したい場合に,出力先のフォルダを指定します。指定されたフォルダは,リポジトリ段落で指定された名前の翻訳単位(関数定義,クラス定義,またはインタフェース定義)を含むリポジトリファイル参照時の検索対象となります。
詳細は,マニュアル「COBOL2002 ユーザーズガイド」の「定義別のコンパイル方法とリポジトリファイル」についての説明を参照してください。
CBLREP=\usr\user\replib
コンパイラが呼び出すリソースコンパイラを変更したい場合にRCコマンド(RC.exe)の絶対パス名を指定します。
詳細は,マニュアル「COBOL2002 ユーザーズガイド」の「リンカパスの切り替え機能」を参照してください。
CBLRESOURCECOMPILER=C:\Program Files\Microsoft SDKs\Windows\v7.0A\bin\RC.exe
リポジトリ段落で指定された名前の翻訳単位(関数定義,クラス定義,またはインタフェース定義)を含むリポジトリファイルを検索するフォルダを指定します。
環境変数CBLSYSREPに指定したフォルダに格納されたリポジトリファイルは,リポジトリファイルに情報が格納されている翻訳単位と同じ名称の翻訳単位を作成してコンパイルした場合でも,上書きされることはありません。このため,環境変数CBLSYSREPには,主に(DLLとリポジトリファイルだけが提供されている場合など)生成元ソースファイルのないリポジトリファイルの検索フォルダを指定する場合に使用します。
詳細は,マニュアル「COBOL2002 ユーザーズガイド」の定義別のコンパイル方法とリポジトリファイルについての説明を参照してください。
CBLSYSREP=c:\usr\user\sysreplib;d:\users\lib\rep
COBOL原始プログラム中のタブコードを空白に変換するときの,空白の数を設定します。指定できる範囲は1〜72で,省略時は8が仮定されます。
CBLTAB=4
サブスキーマ節,作業場所節,画面節(WINDOW SECTION/SCREEN SECTION),報告書節,ファイル節で定義しているデータ項目のVALUE句の指定のない初期値を,このシステムで採用している計算機文字集合であるJIS8単位コードの順序位置(1〜256)で指定します。JIS8単位コードについては,マニュアル「COBOL2002 言語 標準仕様編」の「付録B 計算機文字集合」を参照してください。
実行単位でプログラムが最初に呼び出された場合だけ,この環境変数で指定した初期値をデータ項目に設定します。
この環境変数は,-CBLVALUEオプションを指定した場合だけ有効です。また,-CBLVALUEオプションを指定している場合で,この環境変数の指定がないとき,および指定した値に誤りがあるときは,1が仮定されます。
CBLVALUE=33
なお,この環境変数は次のデータ項目には適用されません。
-UniObjGenオプション指定時,-CompatiV3オプションおよび-V3Recオプションの指定を有効としたい場合に設定します。
ただし,この環境変数を設定した場合,-CompatiV3オプションは-JPN,Alnumオプションを仮定しません。
CBLV3UNICODE=YES
なお,この環境変数は次の場合は無効となります。
UTF-8環境下での,この環境変数とコンパイラオプションの組み合わせによるメインフレーム(VOS3)COBOL85移行用オプションである,-CompatiV3オプション,-JPNオプション,および-V3Recオプションの有効/無効の関係を次に示します。
表2-23 環境変数CBLV3UNICODEと移行用オプションの組み合わせ
項番 | 環境変数CBLV3UNICODE | -UniObjGenオプションの指定 | 指定するオプション | ||
---|---|---|---|---|---|
-CompatiV3 | -JPN | -V3Rec | |||
1 | YES | あり | ○※ | × | ○ |
2 | YES以外 | × | × | × | |
3 | YES | なし | ○ | ○ | ○ |
4 | YES以外 | ○ | ○ | ○ |
表2-24 VOS3 COBOL85とCOBOL2002との日本語機能の差異
項目 | VOS3 COBOL85 | COBOL2002※ |
---|---|---|
日本語項目と英数字項目間の転記/比較 | LANGOPT=(-D)の場合,転記または比較できる。 | 転記または比較できない。 |
INITIALIZE文(日本語項目の初期設定) |
|
|
INSPECT,STRING,UNSTRING文の日本語項目 | XCOBOL=(N)オプションのときは1バイト単位で処理する。 | 日本語文字単位で処理する。 |
日本語項目パディング | LANGOPT=(-D)の場合,パディング文字に半角空白(X'40')を使用する。 | パディング文字に全角空白(X'3000')を使用する。 |
登録集原文を検索するフォルダを設定します。フォルダを複数指定する場合は,セミコロン(;)で区切って指定します。
登録集名=\usr\user\copylib
登録集名は,英大文字と数字から成る8文字以内の任意の文字列で指定します。
ここで指定したフォルダは,環境変数CBLLIBで指定したフォルダよりも優先します。詳細については,マニュアル「COBOL2002 ユーザーズガイド」の原始文操作機能についての説明を参照してください。
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