COBOL2002 操作ガイド
(1) ソースファイル,リンケージ用ファイルの登録と除外
(a) ファイルの登録
プロジェクトにソースファイル,およびリンケージ用ファイルを登録する方法について説明します。
- 開発マネージャのウィンドウの[プロジェクト]メニューから[ソースファイルの追加]を選ぶ。
ファイルの追加ダイアログボックスが表示されます。
- 追加先プロジェクトドロップダウンリストで,ファイルを登録したいプロジェクトを指定する。
- ファイルの種類ドロップダウンリストで,登録したいファイルの種類を指定する。
- ファイル名を指定して[開く]ボタンを選ぶ。
指定したファイルがプロジェクトに登録されます。
登録したファイルは,開発マネージャのツリービューウィンドウで,プロジェクトのソースファイルノード,またはリンケージ用ファイルノードの下位に追加されます。
実際にはないソースファイルも,存在を仮定してプロジェクトに登録できます。ファイル名の欄に仮定するファイル名を直接入力して[開く]ボタンを選んでください。存在を仮定してプロジェクトに登録するかを確認するダイアログボックスが表示されるので,[はい]ボタンを選んでプロジェクトに登録してください。
なお,次の定義ファイルを登録した場合,ソースファイル名に続けて出力先となるCOBOLソースファイル名を登録する必要があります。
- ファイル定義ファイル
- レコード定義ファイル
- 画面定義ファイル
- HTMLファイル
- XMLデータ定義ファイル
出力ファイルを登録するダイアログボックスが表示されるので,出力先となるソースファイル名を指定してください。
なお,XMLデータ定義ファイルを追加する場合の操作方法の詳細については,マニュアル「COBOL2002 XML連携機能ガイド」を参照してください。
(b) ファイルの除外
登録されているファイルをプロジェクトから除外する方法を,次に示します。
- 開発マネージャのツリービューウィンドウで,除外したいファイルを選ぶ。
- [ファイル]メニューの[削除]を選ぶ。
ファイルがプロジェクトから除外されます。
- 注意事項
- メインソースファイルをプロジェクトから除外した場合,残ったソースファイルのどれかを新たにメインソースファイルに指定する必要があります。メインソースファイルは,プロジェクト設定ダイアログボックスの[実行]タブを選び,表示されるページから「メインファイルを指定する」オプションを選んで設定します。
- 出力先を持つソースファイルをプロジェクトから除外した場合,それらに関連づけていた出力先のソースファイルも除外されます。
- プロジェクトからファイルを除外しても,ファイルの実体は削除されません。
依存ファイルを登録する場合,まずプロジェクトマスタに仮登録し,それからソースファイルとの依存関係を設定します。
プロジェクトマスタで使用する依存ファイルを仮登録します。依存ファイルの仮登録には,依存ファイルの仮登録ダイアログボックスを使用します。依存ファイルの仮登録ダイアログボックスの表示方法を次に示します。
- 開発マネージャのウィンドウの[プロジェクト]メニューから[依存ファイルの仮登録]を選ぶ。
依存ファイルの仮登録ダイアログボックスが表示されます。
- 依存ファイルを仮登録する
- [ファイルの追加]ボタンを選び,表示されるダイアログボックスでファイルを選択して仮登録します。
- 依存ファイルは,異なるグループに重複して登録できます。ただし,同じグループ内には,同じファイルを複数登録できません。
- 仮登録集にグループを作成する
- 仮登録集には,グループを作成できます。グループを作成すると,複数の依存ファイルの依存関係をまとめて設定できます。
- グループを作成するには,[グループ作成]ボタンを選び,表示されるダイアログボックスにグループ名を指定します。グループ名はWindowsのファイル名の規則に従った,40バイト以内の文字列で指定する必要があります。
- グループにファイルを追加する場合は,仮登録集ツリービューでグループを選んでから,[ファイルの追加]ボタンを選んでください。
- また,すでに作成したグループ名を変更できます。グループ名を変更する場合は,仮登録集ツリービューでグループを選び,[グループ名変更]ボタンを選びます。グループ名が編集できる状態になるので,新しいグループ名を指定して[Enter]キーを押してください。
- 同じ名称のグループが複数あってはなりません。また,グループの下位にグループは作成できません。
- 仮登録集から除外する
- 仮登録からファイルを除外するには,仮登録集ツリービューから除外したいファイル,またはグループを選び,[削除]ボタンを選びます。
- なお,グループを除外した場合は,グループに登録していた依存ファイルもすべて仮登録集から除外されます。
- 最上位の「仮登録集」グループは,除外できません。
仮登録集に登録した依存ファイルを,ソースファイルと関連づけます。関連づけは,依存ファイルの設定ダイアログボックスで設定します。
- 開発マネージャのウィンドウの[プロジェクト]メニューから[依存ファイルの設定]を選ぶ。
依存ファイルの設定ダイアログボックスが表示されます。
また,ツリービューウィンドウで,依存ファイルを関連づけたいソースファイルやプロジェクトを右クリックし,表示されるメニューから[依存ファイルの設定]を選んでも,ダイアログボックスを表示できます。なお,ビルド対象外のファイルを選択した場合は,[依存ファイルの設定]メニューは選択できなくなります。
- ソースファイルに依存ファイルを関連づける
- 「プロジェクト」および「ソースファイル」で依存ファイルを関連づけたいソースファイルを選ぶ。
プロジェクト中の複数のソースファイルに依存ファイルを関連づけたい場合は,「ソースファイル」で「(選択したファイル)」を選び,表示されるダイアログボックスでファイルを選んでください。なお,ビルド対象外のファイルは関連づけられません。
プロジェクト中のすべてのソースファイルに依存ファイルを関連づけたい場合は,「ソースファイル」で「(すべてのファイル)」を選んでください。なお,ビルド対象外のファイルは関連づけられません。
- 「仮登録集」から関連づける依存ファイルを選ぶ。
依存ファイルは複数選択できます。グループを選んだ場合,グループに含まれるすべての依存ファイルを選択したことになります。
仮登録集に関連づけたい依存ファイルがない場合,[依存ファイルの仮登録]ボタンを選んで,依存ファイルを仮登録してください。
- [追加]ボタンを選ぶ。
2.で選択した依存ファイルが「依存ファイル」に追加されます。
- [OK]ボタンを選ぶ。
ソースファイルと依存ファイルが関連づけられます。
- ソースファイルから依存ファイルの関連づけを削除する
- 「プロジェクト」および「ソースファイル」から関連づけを削除したいソースファイルを選ぶ。
プロジェクト中の複数のソースファイルから関連づけを削除したい場合は,「ソースファイル」で「(選択したファイル)」を選び,表示されるダイアログボックスでファイルを選んでください。
プロジェクト中のすべてのソースファイルから関連づけを削除したい場合は,「ソースファイル」で「(すべてのファイル)」を選んでください。
- 「依存ファイル」から削除したい依存ファイルを選び,[削除]ボタンを選ぶ。
選択した依存ファイルが「依存ファイル」から削除されます。
- [OK]ボタンを選ぶ。
関連づけが削除されます。
また,ツリービューウィンドウでも依存ファイルを指定して削除できます。
- 開発マネージャのツリービューウィンドウで,削除したい依存ファイル名を選ぶ。
- [ファイル]メニューから[削除]を選ぶ。
選んだ依存ファイルがツリービュー上から削除されます。また,削除した依存ファイルとソースファイルとの関連づけも削除されます。
- 登録集原文を登録する場合の注意事項
- 登録集原文に登録集原文を関連づける指定は開発マネージャではできません。このような指定をする場合は,最終的に登録集原文を取り込むCOBOLソースに対して,すべての登録集原文を依存ファイルとして関連づけてください。
- (例)
- 上の図のような関係の場合,登録集原文「COPY01.CBL」「COPY02.CBL」の両方をソースファイル「MAIN.CBL」の依存ファイルに指定してください。
- 補足事項
- ソースファイルに関連づけた依存ファイルは,ツリービューウィンドウの依存ファイルノードの下に表示されます。
- ソースファイルに関連づけた依存ファイルは,ファイルのプロパティダイアログボックスで確認できます。詳細は,「1.6.4 ファイルの情報の確認」を参照してください。
- 依存ファイルの設定ダイアログボックスでは,仮登録からのファイルの除外はできません。仮登録の除外は,依存ファイルの仮登録ダイアログボックスから実行してください。
- 関連づける依存ファイルと関連づけられるソースファイルに,同一のファイルは指定できません。
- COBOLソースの依存ファイルとして登録されているファイル定義ファイル,またはレコード定義ファイルは,コンパイル,またはビルドによって,依存から削除されます。
(3) その他のファイルの登録と除外
(a) ファイルの登録
プロジェクトには,COBOLプログラムの開発に必要なファイル以外のファイルも登録できます。プロジェクトに関連するデータファイルや文書ファイルなどを登録しておくと便利です。
- 開発マネージャのウィンドウの[プロジェクト]メニューから[ソースファイルの追加]を選ぶ。
ファイルの追加ダイアログボックスが表示されます。
- 追加先プロジェクトドロップダウンリストで,ファイルを登録したいプロジェクトを指定する。
- ファイルの種類ドロップダウンリストで,「すべてのファイル(*.*)」を指定する。
- ファイル名を指定して[開く]ボタンを選ぶ。
指定したファイルがプロジェクトに登録されます。
登録したファイルは,開発マネージャのツリービューウィンドウで,プロジェクトのその他ファイルノードの下位に登録されます。
上記の方法で,実体のないファイルも一般ファイルとしてプロジェクトに登録できます。ただし,実体のないファイルは,開発マネージャから開けません。
(b) ファイルの除外
ファイルの除外方法については,ソースファイル,およびリンケージ用ファイルの場合と同じです。「(1) ソースファイル,リンケージ用ファイルの登録と除外」の「(b) ファイルの除外」を参照してください。
- ファイルの重複について
- 追加するファイルと同一名称のファイルが,プロジェクトにすでに登録されている場合は,ファイルを登録できません。
- (例1)
- 次に示すプロジェクトに,「Copy01.cbl」をCOBOLソースとして登録できません(すでに登録集原文として登録されているため)。
- ソースファイルから生成される情報ファイル(オブジェクトファイルなど)の名称が重複してしまうようなファイルの組み合わせを,一つのプロジェクトの中に登録できません。
例えば,次のようなファイルの組み合わせは登録できません。
・異なるフォルダにある同名のCOBOLソース
・ファイル名の基本部分が同一のCOBOL固定形式ソースと自由形式ソース(a.cobとa.cbfなど)
- (例2)
- (例1)のプロジェクトに,別フォルダのCOBOLソース「sub01.cbl」は登録できません。また,COBOLソース「sub01.cbf」も,コンパイルの結果出力される情報ファイルの名称が「sub01.cbl」から出力される情報ファイルの名称と同一になるので,登録できません。
- 追加するファイルから生成されるファイルと同一のファイルがプロジェクトにある場合は,ファイルを登録できません。
- (例3)
- (例1)のプロジェクトに,「sub01.cbl」を出力するHTMLファイル「sub01.htm」を追加できません。
- stdcall呼び出し指示ファイルの登録について
- プロジェクト中のCOBOLソースファイル全体に有効なstdcall呼び出し指示ファイルを指定する場合は,プロジェクトの設定で-StdCallおよび-StdCallFileコンパイラオプションを設定してください。この場合,指定したstdcall呼び出し指示ファイルは,プロジェクトの「依存ファイル」−「stdcall呼び出し指示ファイル」ノードに表示されます。
- プロジェクト中の特定のCOBOLソースファイルに対してstdcall呼び出し指示ファイルを指定する場合は,ファイルの設定で-StdCallおよび-StdCallFileコンパイラオプションを設定してください。この場合,指定したstdcall呼び出し指示ファイルは,プロジェクトの「依存ファイル」−「stdcall呼び出し指示ファイル」−「ローカル」ノードに表示されます。
- 一つのCOBOLソースファイルに対して,stdcall呼び出し指示ファイルは複数登録できません。また,プロジェクトに対して,stdcall呼び出し指示ファイルは複数登録できません。
- stdcall呼び出し指示ファイルの指定を解除する場合は,オプションダイアログボックスの-StdCallコンパイラオプションのチェックをオフにしてください。
- OLE定義ファイルの登録について
- OLE定義ファイルは,プロジェクトの種類が「OLEアウトオブプロセスサーバプログラム」,または「OLEインプロセスサーバプログラム」の場合だけ使用できます。
- OLE定義ファイルは,プロジェクトに対して複数登録できません。
- OLE定義ファイルを登録しても,-OleServerコンパイラオプションにRegSetサブオプションの指定がなければ,OLE定義ファイルの内容はレジストリに登録されません。
- 定義ファイルの出力先ファイルについて
定義ファイルの出力先ファイルは,ファイルの登録後にも変更できます。変更手順を次に示します。
- 開発マネージャのツリービューウィンドウで,出力先ファイルを変更したい定義ファイルを選び,[ファイル]メニューから[出力ファイルの変更]を選ぶ。
- HTMLファイルの登録について
- HTMLファイルはプロジェクトの種類が「CGIメインプログラム」,または「-Dll指定(DLLを作成する)」の場合だけ開発マネージャに登録できます。
- HTMLから生成されるCOBOLソースをメインプログラムとすることはできません。
- HTMLファイルから生成されるCOBOLソースはCOBOL固定形式ソースとなります。
- HTMLファイルの出力先ファイルは,ファイルの登録後にも変更できます。変更手順は,定義ファイルの場合と同じです。
HTMLファイルの出力先ファイルを変更した場合,元の出力先ファイルに指定されていたコンパイラオプション,環境変数は初期化されます。
- アイコンファイルの登録について
プロジェクトに対して,アイコンファイルは複数登録できません。
- 環境変数CBLFIX,CBLFREEの設定について
開発マネージャのプロジェクト設定ダイアログボックスから環境変数CBLFIX,またはCBLFREEを設定した場合,次の点に注意してください。
- 環境変数で設定した種類のファイルをプロジェクトに登録しようとすると,ファイルの種類を問い合わせるダイアログボックスが表示されます。環境変数CBLFIXに設定した種類のファイルの場合「COBOLソース(固定形式)」を,環境変数CBLFREEに設定した種類のファイルの場合「COBOLソース(自由形式)」を,それぞれ選択してください。
なお,システムの環境変数にCBLFIX,またはCBLFREEを設定しておくと,環境変数の設定に従ってファイルの種類が自動的に選択され,プロジェクトに登録されます。
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