OLEオブジェクト参照データ項目は，インスタンス化されたOLEオブジェクトのポインタを格納するためのデータ領域である。

形式

構文規則

1. レベル番号は，01〜49または77でなければならない。
2. OLEオブジェクト参照データ項目は，作業場所節および連絡節に定義しなければならない。
3. OLEオブジェクト参照データ項目は，EXTERNAL句やGLOBAL句を指定したレコード記述中に書いてもよい。
4. OLEオブジェクト参照データ項目が独立した基本項目として定義された場合は，EXTERNAL句やGLOBAL句を指定できる。ただし，EXTERNAL句やGLOBAL句を指定できるのは，オブジェクト参照データ項目が作業場所節で定義されている場合だけである。
5. OLEオブジェクト参照データ項目にVALUE句を指定してもよい。VALUE句には，表意定数ZEROとNULLが指定できる。
6. OLEオブジェクト参照データ項目に関連する条件名が記述できる。ただし，条件名のVALUE句には表意定数ZEROとNULLだけが指定できる。
7. USAGE句のOBJECT指定と同時にPICTURE句を指定してはならない。
8. OLEオブジェクト参照データ項目を明示的に参照できる個所を次に示す。
   ・OLE2オートメーションインタフェース機能でのINVOKE文
   ・OLE2オートメーションインタフェース機能でのSET文
   ・OLEオブジェクト参照データ比較の条件式
   ・CONVERT-TO-VARIANT関数
   

一般規則

1. OLEオブジェクト参照データ項目は内部的に4バイト（64bit版PC(x64) COBOL2002では8バイト）の領域が確保される。
2. OLEオブジェクト参照データ項目には，生成されたインスタンスのOLEオブジェクトのポインタを格納できる。
3. OLEオブジェクト参照データ項目にSYNCHRONIZED句の機能が適用された場合は，4バイト（64bit版PC(x64) COBOL2002では8バイト）境界に割り付けられる。
   SYNCHRONIZED句の機能が適用されない場合は，バイト境界に割り付けられる。
   
4. OLEオブジェクト参照データ項目にOLEオブジェクトを格納するとき，すでに別のOLEオブジェクトが格納されている場合は，前に格納されたOLEオブジェクトを解放した後に格納される。