Groupmax Scheduler/Facilities Manager Version 7 システム管理者ガイド
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(1) コマンドを実行する前の準備
- すべてのマシンにScheduler Server Version 6以降とFacilities Manager Version 6以降をインストールしておく必要があります(施設管理を使用していない場合は,Facilities Manager Version 6以降をインストールする必要はありません)。
- すべてのサーバで,次に示すサービスを停止しておく必要があります。
「Groupmax Scheduler Server」
「Groupmax Facilities Manager」
- すべてのサーバで,次に示すサービスを起動しておく必要があります。
「Groupmax Scheduler Server Tool」
「Groupmax Facilities Manager Tool」
Facilities Managerを使用していない場合は,すべてのサーバで「Groupmax Scheduler Server Tool」だけを起動してください。
- 事前にSchedulerのホームサーバ一覧を作成する必要があります。Assist連携を使用している場合は,新たに作成する必要はありません。このホームサーバ一覧には,Scheduler Server,又はFacilities Managerがインストールされている全マシンのホームサーバ名を登録する必要があります。作成方法については,「11.2.10(1)(c) 設定事項」の「ホームサーバ一覧ファイル」を参照してください。
- SFdatacpコマンド実行中は不要スケジュール削除の手動実行はできません。また,不要スケジュール削除の自動実行は「使用しない」設定に変更しておいてください。
- Scheduler Server及びFacilities Managerの親サーバがインストールされているマシン上で実行してください。
- Assist連携を使用している場合,Assist連携が正常に終了していることを確認してからこのコマンドを実行してください。もし,Assist連携が正常に終了しないままこのコマンドを実行した場合,実行後のアプリケーションの動作は保証しません。
- このコマンドを実行中は,Assist Viewer,又はAddress Server上での組織やユーザの変更作業をしないでください。
- 実行には多少時間が掛かりますが,処理を中断しないでください。処理を中断した場合,実行後のアプリケーションの動作は保証しません。
- 「コンフィギュレーション」の項番6(DBモードの場合は項番5)の「ログファイル最大容量」で指定するログ容量は,大きめに設定しておいてください。
- このコマンドを実行すると次のディレクトリが作成されます。ログやバックアップですので,コマンド実行が正常終了したことを確認できたら,随時削除するようにしてください。このディレクトリは実行するごとに増え続けますので,御注意ください。
- <インストールディレクトリ>\log\agent\[処理ID※]
- <スケジュール格納ディレクトリ>\[処理ID※]
- 注※
- 処理IDは,14桁の数字で,実行時間(「西暦年+月+日+時+分+秒」)を表しています。
- サーバ統合などのサーバ数の削減が伴うホームサーバ移動の場合は,「SFdatacp」コマンドの後にすべてのサーバで「hostchg」コマンドも実行してください。「hostschg」コマンドを実行していないと,予約発信者のホームサーバが移動されて,その予約発信者がシステムから削除された場合に,その予約発信者からホームサーバ移動前に予約されていたスケジュールの回答,削除,変更に失敗します。「hostchg」コマンドで使用するホスト名変換ファイルには,「SFdatacp」コマンドで使用する移動者一覧ファイルをそのまま使用できます。「hostchg」コマンドについては,「11.2.8 hostchg(ホスト名変換)」を参照してください。
- クライアントにScheduler Clientを使用している場合は,「SFdatacp」コマンドの後にすべてのサーバで「hostchg」コマンドも実行してください。「hostschg」コマンドを実行しなかった場合,Scheduler Clientの終了状態保存機能で保存していた画面上で,自分と上司のスケジュールの登録・削除・回答が行えなくなります。「hostchg」コマンドで使用するホスト名変換ファイルは,「SFdatacp」コマンドで使用する移動者一覧ファイルをそのまま使用できます。「hostchg」コマンドについては,「11.2.8 hostchg(ホスト名変換)」を参照してください。
- 施設のホームサーバ移動には対応していません。
- 移動者一覧ファイル
ホームサーバを移動するユーザの一覧を作成します。
- ファイル名
- 任意に指定可
- フォーマット
| ユーザID<スペース又はタブ>移動後のホスト名<スペース又はタブ>移動前のホスト名<改行> |
- 移動者一覧ファイル作成時の注意事項
- 上記のフォーマットを1レコードとして,変更する人数分レコードを作成してください。
- スケジュールデータが存在しないユーザも必ずエントリに加えてください。
- Assist連携を使用してユーザのホームサーバを変更した場合は,必ずSFdatacpでデータの移動をしてください。SFdatacpで指定する移動者一覧ファイルは,必ずAssist連携機能で作成したものを使用してください。ファイルの場所は次のとおりです。
<インストールディレクトリ>\etc\MV.tbl
- Assist連携を使用してユーザのホームサーバを変更した場合は,「9.5 ユーザのホームサーバ移動」を参照して,移動者一覧ファイルの存在と内容の確認をしてください。
- ユーザIDは8文字以内の英数字で記述してください。
- ホスト名は255文字以内の英数字で記述してください(「6.1.4 DNSホスト名の登録」で登録済みのホスト名を記述してください)。
- ホームサーバ一覧ファイル
SFdatacpコマンドを実行する場合,ホームサーバ一覧を作成する必要があります。Assist連携を使用している場合は管理ツールで作成します。その手順は,「6.1.4(2) Assist連携用ホームサーバ一覧作成」を参照してください。
Assist連携を使用していない場合は,次のフォーマット及び注意事項に従って作成してください。
- ファイル名
- <インストールディレクトリ>\log\agent\Schehost.tbl
- フォーマット
- ホームサーバ一覧ファイル作成時の注意事項
- ホームサーバ一覧ファイルはWindows上で作成する必要があります。
- 親サーバ上に作成してください。子サーバには必要ありません。
- 上記のフォーマットを1レコードとして,システムを構成するすべてのScheduler Serverのホスト名を登録してください。最後のレコードは「#end#」としてください。
- ホスト名は管理ツールの「6.1.4(1) DNSホスト名の登録」で登録したホスト名と同じ名前にしてください。
- 他システムと接続している場合は,他システムのゲートウェイホスト名を一覧に追加しないでください。
- システムの構成が変更になった場合は,必ずこの一覧を再作成してください。
- ユーザが全く登録されていないサーバも含め,システム内のすべてのScheduler Serverを登録してください。
- 管理ツールを使用して作成してください。作成手順は「6.1.4(2) Assist連携用ホームサーバ一覧作成」を参照してください。
- 設定変更ファイル
システムに登録されているユーザ数が多い環境でSFdatacpコマンドを実行した場合,サーバとの通信でタイムアウトが発生することがあります。この現象が発生した場合は,次に示す設定でタイムアウト時間を長く設定してください。この例では,7,200秒(2時間)を設定しています。
<インストールディレクトリ>\bin\SFagent.ini
設定変更ファイルのフォーマット
設定項目及び設定値※
- Assist連携機能サーバ間通信タイムアウト値の設定
AgentAPI_TimeOut=7200<改行>
設定値は3,600から2,147,483,647までの範囲で設定してください。AgentAPI_TimeOutの記述がない場合,又はSFagent.iniファイルがない場合は,デフォルトとしてAgentAPI_TimeOut=3600として扱います。単位は「秒」です。
(d) バックアップの取得
このコマンドを実行する前に必ずシステム内のすべてのサーバで,次に示すデータのバックアップを取得してください。エラー発生時のリカバリに使用します。
<インストールディレクトリ>\etc
<スケジュール格納ディレクトリ>
(2) コマンドの書式
SFdatacp.exe [/m filename] [/f logfile_name]
- 第1引数
/m filename:移動者一覧ファイルのファイル名(省略可)
移動者一覧ファイルのファイル名をフルパスで指定してください。何も指定がない場合は,Assist連携使用時に作成された次のデフォルトの移動者一覧ファイルを参照します。
<インストールディレクトリ>\etc\MV.tbl
したがって,Assist連携使用時には,このオプションを指定する必要はありません。
- 第2引数
/f logfile_name:ログファイル名(省略可)
logfile_nameを指定するとログメッセージの出力先を画面から指定したファイルに変更します。既に同じファイル名が存在する場合は上書きされます。
- 注意
- SFdatacp.logは詳細ログの出力先として使用されるため,SFdatacp.log以外のファイル名を指定してください。
(4) コマンドパス
<インストールディレクトリ>\bin\SFdatacp.exe
デフォルトはC:\Groupmax\apposv\bin\SFdatacp.exe
(5) リターンコード
(6) 実行結果の確認
SFdatacpコマンド実行後は,次のファイルの内容を参照して実行結果を確認してください。
(a) 詳細ログファイル
SFdatacpコマンドの詳細ログは次に示すファイルに出力されます。格納先は,実行するたびに変更しますので御注意ください。ログファイルに出力されたエラーメッセージの解説については,「13.15 「SFdatacp」のメッセージ」を参照してください。
- <インストールディレクトリ>\log\agent\<処理ID※>\SFdatacp.log
- 注※
- 処理IDは,14桁の数字で,実行時間(「西暦年+月+日+時+分+秒」)を表しています。
(b) ホームサーバ移動結果ファイル
SFdatacpコマンドを使ったホームサーバ移動の処理結果をユーザ単位で確認できるファイルです。
- <インストールディレクトリ>\log\agent\<処理ID※>\MVresult.tbl
- 注※
- 処理IDは,14桁の数字で,実行時間(「西暦年+月+日+時+分+秒」)を表しています。
- ホームサーバ移動結果ファイルのフォーマット
| 移動ユーザID <スペース> 移動後のホスト名 <スペース> 移動前のホスト名 <スペース> 処理結果 <スペース> 詳細エラー<改行> |
- ホームサーバ移動結果ファイルの例
USER001 HOSTA HOSTB ○<改行>
USER002 HOSTB HOSTA ○<改行>
:
:
USER009 HOSTA HOSTC × 21<改行>
|
- <詳細エラー一覧>
- 20:移動後サーバとの通信エラーが発生しました
- 21:移動前サーバとの通信エラーが発生しました
- 22:移動後サーバでバイトオーダ変換に失敗しました
- 23:移動前サーバのスケジュールデータの受信処理に失敗しました
- 24:移動前サーバでスケジュールデータバックアップに失敗しました
- 25:移動後サーバでスケジュールデータのコピーに失敗しました
- 30:ホームサーバの名前解決に失敗しました
- 31:ホームサーバの更新処理に失敗しました
- 255:その他のエラー
(7) エラー発生時の対処
「11.2.10(6) 実行結果の確認」に従って詳細ログファイルに出力されているメッセージを確認し,エラーが発生している場合は,エラーの要因を除去した上で,次の手順に従って再実行してください。メッセージに応じて回復方法が異なる場合がありますので,「13.15 「SFdatacp」のメッセージ」を参照して正しく回復してください。
基本的には,次の方法で回復できます。
(a) すべて再実行する方法
- すべてのサーバで次のデータをバックアップからリカバリしてください。
<インストールディレクトリ>\etc
<スケジュール格納ディレクトリ>
- 親サーバの<インストールディレクトリ>\log\agent\[処理ID]\MVorg.tblを<インストールディレクトリ>\etc\MV.tblとしてコピーしてください。
処理IDは,14桁の数字で,実行時間(「西暦年+月+日+時+分+秒」)を表しています。
- SFdatacp.exe [/f logfile_name]を実行してください。
(b) エラーとなったユーザだけ再実行する方法
この方法は,親サーバで次に示す1から3の条件にすべて該当する場合だけ実行できます。
- 条件
- ホームサーバ移動結果ファイル(<インストールディレクトリ>\log\agent\[処理ID]\MVresult.tbl)が作成されていること。
処理IDは実行した年月日時分秒の14桁の名前です。
- 実行前に作成した移動者一覧ファイルが更新され,ホームサーバ移動結果ファイルで"×"が付いたユーザだけがエントリされている状態になっていること。
- エラーとなったユーザの移動前サーバの<スケジュール格納ディレクトリ>以下にスケジュールデータ(ユーザID名のディレクトリ)があること。
スケジュールデータがない場合,取得しておいたバックアップからリカバリしてください。
- 手順
- 親サーバで<インストールディレクトリ>\log\agent\[処理ID]\MVresult.tblを参照してエラーが発生したユーザを確認してください。エラーが発生したユーザには,"×"が付いています。詳細は,「11.2.10(6)(b) ホームサーバ移動結果ファイル」を参照してください。MVresult.tblが存在しない場合は,「13.15 「SFdatacp」のメッセージ」を参照して対処してください。処理IDは実行した年月日時分秒の14桁の名前です。
- 使用した移動者一覧ファイルが更新されて,1でエラーが発生したユーザだけがエントリされていることを確認してください。
- エラーが発生したユーザの移動前のサーバにスケジュールデータが残っていることを確認してください。残っていない場合,取得したバックアップから戻してください。
- SFdatacpを再実行してください。
- エラー発生時の注意事項
(c) SFdatacp実行時に通信エラーが発生した場合
スケジュールデータのデータ量が多い環境でSFdatacpを実行した場合,ホームサーバ移動処理の処理中に,タイムアウトによって通信エラーが発生する場合があります。タイムアウトが発生した場合は,SFdatacpの実行ログ<インストールディレクトリ>\log\agent\<処理ID>\SFdatacp.logに次のメッセージが出力されています。
「ユーザ[<ユーザID>]のホームサーバ移動処理で移動元サーバ[<ホスト名>]との通信エラーが発生しました」
この場合,<インストールディレクトリ>\bin\AppoSV.iniファイルに次の記述を追加し,タイムアウト時間を長くしてください。AppoSV.iniの設定内容については,「3.2.6 AppoSV.iniファイルの設定値一覧」を参照してください。また,AppoSV.iniファイルを作成,及び変更した場合はScheduler Server Tool,及びFacilities Manager Toolを必ず再起動してください。
[Sockets]
TimeOutMan=タイムアウト時間(秒)<改行>
TimeOutRMMan=タイムアウト時間(秒)<改行>
- 記述例
[Sockets]
TimeOutMan=60
TimeOutRMMan=60
この例では,タイムアウト時間が60秒となります。
この記述がない場合,又はAppoSV.iniファイルがない場合は,デフォルトの設定に従うため,TimeOutMan=30,TimeOutRMMan=30として扱い,タイムアウト時間は30秒となります。
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