Groupmax Address/Mail Version 7 システム管理者ガイド 基本操作編

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付録H.2 宛先解決定義ファイルの作成

<この項の構成>
(1) 宛先解決定義ファイル
(2) 宛先解決定義ファイル定義
(3) 宛先解決定義ファイルの定義例

(1) 宛先解決定義ファイル

拡張宛先解決機能を使用するにあたりシステム管理者は宛先解決定義ファイルを作成する必要があります。宛先解決定義ファイルはCSV形式で作成します。

(2) 宛先解決定義ファイル定義

宛先解決定義ファイルの定義方法を下記に示します。

<宛先解決定義ファイル定義>
ユーザID,旧O/R名,旧ニックネーム,

<パラメタ>
ユーザID :設定するユーザの移動後ユーザID(省略不可)
旧O/R名 :ユーザ移動前の古いO/R名(省略可)
旧ニックネーム :ユーザ移動前の古いニックネーム(省略可)

<省略値>
旧O/R名 :現在のO/R名をDBより取得して設定します。O/R名による宛先解決は行いません。
(O/R名の変更はないと判断します)
旧ニックネーム :現在のニックネームをDBより取得して設定します。ニックネームによる宛先解決は行いません。(ニックネームの変更はないと判断します。)

<宛先解決定義ファイル作成時の注意>
  • 1行1ユーザの設定とし,行の終わりには改行を入れてください。1行は改行コードを含めて最大1024バイト以内としてください。
  • 宛先解決定義ファイルは各OS上のテキスト形式で作成してください。PCで作成したものを使用する場合は作成した宛先解決定義ファイルをテキストモードでファイル転送してください。また,UNIXから宛先解決定義ファイルを転送する場合もテキストモードでファイル転送してください。
  • 旧O/R名と旧ニックネームを同時に変更できます。旧O/R名,旧ニックネームを省略した場合,省略項目はDBから新情報を取得するため変更なしとみなされます。旧O/R名,旧ニックネームの両方は省略できません。旧O/R名,旧ニックネームの両方を省略した場合は,該当ユーザを無視して処理を続行します。
  • 記述は1カラム目より記述してください。また「,」(カンマ)は省略できません(最後のカンマ(旧ニックネーム後)はコメントがなければ任意です。旧ニックネームを省略した場合は「,」(カンマ)は1つは必要です)。
  • 項目にカンマを含むときは項目全体をダブルクォーテーションで囲んでください。
  • 項目にダブルクォーテーションを含むときは項目全体をダブルクォーテーションで囲んでください。また,文字としてのダブルクォーテーションは二つの連続したダブルクォーテーションで1文字のダブルクォーテーションとみなします。
  • 宛先解決定義ファイルは変換を必要とする全サーバに作成し,各サーバで新規提供コマンドを実行して宛先解決データを作成してください。
  • 宛先解決定義ファイルの旧O/R名,旧ニックネームのエラーチェックは行いません。つまり,宛先解決定義ファイル内のデータと移行前に使用していた実際のO/R名,ニックネームが不一致の場合はそのユーザに対してのメールは本機能を使用できません。
  • 1カラム目に「#」を指定するとその行をコメント行として処理しません。また,行途中の「#」以降をコメント行として扱います。
  • 「,」(カンマ)と「,」(カンマ)間,先頭カラムから「,」(カンマ)の間,「,」(カンマ)から改行までの間のスペースは設定値として解釈します。また行途中にコメントを記述した場合は最終項目の終わりに「,」(カンマ)がない場合はコメントも設定値と解釈します。
  • 宛先解決定義ファイルに設定するユーザを重複させないよう定義してください。(ユーザID,旧O/R名,旧ニックネーム)
  • 旧ニックネームは全角文字を扱えます。(9.5.4ユーザ情報の設定項目と入力条件参照)旧O/R名の文字種チェックは行いません。

(3) 宛先解決定義ファイルの定義例

宛先解決ファイルの定義例を下記に示します。

(a) 旧O/R名,旧ニックネームとも宛先解決の対象とする場合(省略項目なし)
ユーザID,旧O/R名,旧ニックネーム,

旧O/R名,旧ニックネームによる宛先解決が可能となります。旧O/R名,旧ニックネーム以外の表示項目はDBから情報を取得して表示します。

(b) 旧ニックネームを宛先解決の対象とする場合(旧O/R名省略)
ユーザID,,旧ニックネーム,

旧ニックネームによる宛先解決が可能となります。旧O/R名はDBから現在のO/R名が取得され設定されます。旧ニックネーム以外の表示項目もDBから情報を取得して表示します。

(c) 旧O/R名を宛先解決の対象とする場合(旧ニックネーム省略)
ユーザID,旧O/R名,,

旧O/R名による宛先解決が可能となります。旧ニックネームはDBから現在のニックネームが取得され設定されます。旧O/R名以外の表示項目もDBから情報を取得して表示します。

(d) 旧O/R名を宛先解決の対象し最後のカンマを省略した場合(旧ニックネーム省略)
ユーザID,旧O/R名,

(c)と同様の扱いです。最後のカンマ「,」を省略できます。

(e) コメントを記述して旧O/R名,旧ニックネームとも宛先解決の対象とする場合(省略項目なし)
ユーザID,旧O/R名,旧ニックネーム, # コメント

(a)と同様の扱いです。コメントを記述できます。

(f) コメントを記述して旧ニックネームを宛先解決の対象とする場合(旧O/R名省略)
ユーザID,,旧ニックネーム, # コメント

(b)と同様の扱いです。コメントを記述できます。

(g) コメントを記述して旧O/R名を宛先解決の対象とする場合(旧ニックネーム省略)
ユーザID,旧O/R名,, # コメント

(c)と同様の扱いです。コメントを記述できます。

(h) 該当定義をコメントとして宛先解決しない場合
#ユーザID,旧O/R名,旧ニックネーム,

該当ユーザの宛先変換を行いません。このエントリは無視します。