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COBOL2002 Professional製品 導入ガイド


1.5 COBOL2002 Professional Tool Kit −データ影響波及分析

データ影響波及分析とは,COBOLプログラムのデータ項目に対する修正(設定値や比較値の変更)が,システム全体にどう影響するかを調査できるようにする機能です。

データ影響波及分析では,プロジェクト内の影響波及を解析し,解析結果を影響波及元と影響波及先として画面に表示します。この情報から,画面の操作で影響波及先を追跡し,プログラムの修正が必要かどうかを検討できます。

データ影響波及分析の操作方法については,マニュアル「COBOL2002 Professional Tool Kit データ影響波及分析ガイド」を参照してください。

[図データ]

影響波及の分析対象

データ影響波及分析では,データ項目(変数)の修正の影響調査を対象としています。調査対象のデータ項目が定義されているデータ部(DATA DIVISION)の構造,手続き部(PROCEDURE DIVISION)でデータ項目を使用している命令文,その命令文の演算結果がどの変数に影響するかを順次追跡し,画面に表示します。

影響波及の分析と調査方法

データ影響波及分析で調査する前に,調査対象のプロジェクトの処理を開発マネージャの操作でデータベース(データ影響波及分析用データベース)に格納します。データベースには,プロジェクトのデータ項目が使用されているプログラムの処理に関する情報が格納されます。

変更するデータ項目が決まったら,COBOLエディタで表示するソースプログラム上でそのデータ項目を右クリックし,ポップアップメニューからデータ影響波及分析を起動します。プログラム編集の作業中に影響波及の調査もできます。調査対象のデータ項目は複数選択できるので,あるデータ項目を調査したあとで,別のデータ項目の影響波及を調査することもできます。

[図データ]

調査結果の保存

データ影響波及分析の調査結果は,エビデンスとしてCSVファイルに保存できます。データ影響波及分析の画面上に,データ項目ごとにメモを残せるので,作業結果をプロジェクトの取りまとめ者に報告するときにも使用できます。また,画面上の影響波及の関係を示す構造図は,その調査結果そのものを保存できるので,その日に完了しなかった調査も翌日に続けて実施できます。

参考

データ影響波及分析用データベースに格納した情報は,移行または複写できます。移行または複写するときは,組み込みデータベースを操作します。組み込みデータベースの操作については,「4. 解析環境の操作」を参照してください。