Hitachi

高信頼化システム監視機能 HAモニタ AIX(R)編


5.4.2 必要なIPアドレスとポート番号

系切り替え構成の導入に当たり,IPアドレスを確保する必要があります。ここでは,IPアドレスを割り当てる対象およびIPアドレスの数について説明します。IPアドレスを割り当てる対象を次の図に示します。

図5‒1 IPアドレスを割り当てる対象

[図データ]

図で示した,IPアドレスを割り当てる対象と指定するIPアドレスの数を次の表に示します。

表5‒3 IPアドレスを割り当てる対象と指定するIPアドレスの数

図中の番号

割り当てる対象

IPアドレスの数

単位

説明

設定個所

1

監視パス

2以上

1系につき

監視パスは複線化する必要があり,最大3本指定できます。

各監視パスに異なるIPアドレスとポート番号を指定する必要があります。

  • HAモニタの環境設定のlanオペランド(ホスト名)

  • HAモニタの環境設定のlanportオペランド(サービス名)

  • HAモニタの環境設定のnetmaskオペランド(ネットマスク)

  • /etc/hostsファイル(IPアドレス,ホスト名)

  • /etc/servicesファイル(ポート番号,サービス名)

  • HAモニタの接続構成設定ファイル

2

リセットパス

1

(二重化する場合は2※1

1系につき

リセットパスにTCP/IP LANを使う場合に必要です。専用のIPアドレスとポート番号が必要です。

  • IPアドレス

    接続先の系切替機構に指定するIPアドレスと同じサブネットのIPアドレスを指定します。

  • ポート番号

    各系で同じ番号,かつ未使用の番号を指定します。

    57777,57778以外を推奨します。

システム内に互いに監視し合わない系切り替え構成が複数ある場合で,かつリセットパスを共用する場合は,設定時に注意が必要です。詳細は「(4) 系切り替え構成間でリセットパスを共用する場合の注意」を参照してください。

  • リセットパスの設定(HAモニタの環境設定コマンド(monsetupコマンド)を使用した設定)

3

系切替機構(ハードウェアマネージメントコンソール)

1

(二重化する場合は2※1

1系につき

リセットパスにTCP/IP LANを使う場合に必要です。専用のIPアドレスとポート番号が必要です。

  • IPアドレス

    リセットパスに指定するIPアドレスと同じサブネットを指定します。

  • ポート番号

    系切替機構での規定に従って指定します。

システム内に互いに監視し合わない系切り替え構成が複数ある場合で,かつリセットパスを共用する場合は,設定時に注意が必要です。詳細は「(4) 系切り替え構成間でリセットパスを共用する場合の注意」を参照してください。

  • 系切替機構の設定

    設定方法については,系切替機構のマニュアルを参照してください。

  • リセットパスの設定(HAモニタの環境設定コマンド(monsetupコマンド)を使用した設定)

4

LAN

0以上

1系につき

サーバがLANを使用する場合は1個以上必要です。ステーショナリIPアドレスを指定します。

上限はありません。また,LANを使用しない場合は,不要です。

  • OSの設定

    設定方法については,OSのマニュアルを参照してください。

5

サーバ

0以上

1サーバにつき※2

サーバがLANを使用する場合は1個以上必要です。

エイリアスIPアドレスを指定します。実行系と待機系とで同じ値を指定してください。エイリアスIPアドレスの詳細については,「(2) サーバに割り当てるIPアドレス」を参照してください。

  • LANの状態設定ファイル

6

SP

1

(二重化する場合は2)

1系につき

リセットパスにTCP/IP LANを使う場合で,系切替機構がTHE-HA-0043のときに必要です。

専用のIPアドレスが必要です。

ハードウェアマネージメントコンソールによる各筐体の制御に使用されます。

  • 系切替機構の設定

    設定方法については,系切替機構のマニュアルを参照してください。

注※1 二重化する場合,交代用リセットパスおよび交代用系切替機構についてもHAモニタの環境設定コマンド(monsetupコマンド)で指定します。なお,交代用リセットパスと交代用系切替機構に使用するポート番号は,それぞれリセットパスと系切替機構に使用するポート番号とは異なる番号を指定してください。

注※2 リソースサーバを使用することで,複数サーバで共有することもできます。

〈この項の構成〉

(1) 複線化した監視パスに割り当てるIPアドレス

監視パスは複線化する必要があります。そのため,次の点に注意してください。

(2) サーバに割り当てるIPアドレス

サーバがLANを使用する場合,サーバにはエイリアスIPアドレスを指定します。エイリアスIPアドレスを指定することで,一つのサーバに複数のエイリアスIPアドレスを指定できます。サーバにエイリアスIPアドレスを指定する場合,次の点に注意してください。