6.20.3 ユーザコマンドの発行形式(サーバの状態変化時)
サーバの状態変化時にHAモニタが発行するユーザコマンドの形式について説明します。
(1) HAモニタが発行するユーザコマンドの形式
サーバの状態変化時,HAモニタは,ユーザが作成したユーザコマンドを次の形式で発行します。
コマンド名 -n サーバ識別名 -k サーバ種別 サーバ状態パラメタ 開始/終了パラメタ
(2) パラメタ
- コマンド名
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ユーザが作成しHAモニタの環境設定で指定した,ユーザコマンドのコマンド名を示します。
- -n サーバ識別名
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状態が変化しユーザコマンドを発行する契機となった,サーバの識別名を示します。
- -k サーバ種別
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サーバ識別名で示したサーバの種別を示します。次のどちらかが渡されます。
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online:実行サーバの場合
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standby:待機サーバの場合
系切り替え先での,系切り替え処理の開始・終了・失敗時のサーバ種別は,standbyとなります。
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- サーバ状態パラメタ
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サーバ識別名で示したサーバの状態を示します。次のどれかが渡されます。
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-s:サーバ起動状態
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-e:サーバ正常終了状態
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-p:サーバ計画終了状態
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-a:サーバ障害状態(障害処理終了後,系切り替え処理ができる場合)
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-o:サーバ障害状態(障害処理終了後,系切り替え処理ができない場合)
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-f:サーバ障害状態(障害処理終了後,系切り替え処理が途中で失敗した場合)
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-r:サーバ障害状態(障害処理終了後,実行サーバの再起動を待つ場合)
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-n:サーバ障害状態(障害処理終了後,実行サーバの再起動監視時間が経過した場合)
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-h:系障害状態
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-w:計画系切り替え状態
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-t:系切り替え時の起動リトライオーバ
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- 開始/終了パラメタ
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サーバ識別名で示したサーバの状態変化(HAモニタの処理)の開始時点か終了時点かを示します。次のどれかが渡されます。
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start:サーバの状態変化(HAモニタの処理)の開始時点
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end:サーバの状態変化(HAモニタの処理)の終了時点
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sbyend:待機サーバだけの状態変化(HAモニタの処理)の開始時点
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なお,モニタモードのサーバおよびリソースサーバの場合,次に示すサーバ状態パラメタと開始/終了パラメタの組み合わせだけが渡されます。
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サーバ起動状態:-s start
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サーバ正常終了状態:-e start,-e sbyend
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サーバ障害状態(系切り替え不可能):-o start,-o end
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サーバ障害状態(待機サーバ障害):-a sbyend
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サーバ障害状態(系切り替え失敗):-f start
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系障害状態:-h start
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計画系切り替え状態:-w start
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系切り替え時の起動リトライオーバ:-t start
(3) HAモニタが発行するユーザコマンドの形式例
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ユーザコマンド(/usr/bin/usrcmd)を実行サーバ(server)の起動時に発行した場合
/usr/bin/usrcmd -n server -k online -s start
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ユーザコマンド(/usr/bin/usrcmd)を実行サーバ(server)のサーバ障害時(実行サーバの障害処理開始時)に発行した場合
/usr/bin/usrcmd -n server -k online -a start
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ユーザコマンド(/usr/bin/usrcmd)を実行サーバ(server)のサーバ障害時(実行サーバの障害処理終了時)に発行した場合
/usr/bin/usrcmd -n server -k online -a end
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ユーザコマンド(/usr/bin/usrcmd)を実行サーバ(server)のサーバ障害時(待機サーバの系切り替え処理開始時)に発行した場合
/usr/bin/usrcmd -n server -k standby -a start
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ユーザコマンド(/usr/bin/usrcmd)を実行サーバ(server)のサーバ障害時(待機サーバの系切り替え処理終了時)に発行した場合
/usr/bin/usrcmd -n server -k standby -a end