Hitachi

高信頼化システム監視機能 HAモニタ Linux(R)(x86)編


5.2.6 仮想化環境を系切り替え構成にする場合の考慮点(KVM使用時)

KVMで仮想化する場合,HAモニタはゲストOS上で稼働し,ゲストOSを系切り替えの単位にできます。KVMを利用して仮想マシンを稼働させるための設定方法については,RHELのドキュメントを参照してください。

ここでは,ゲストOSを系切り替えの単位にする場合の考慮点について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 系切り替え構成にしたいゲストOSを検討する

KVMによる仮想化環境と通常の環境とでは,系の監視対象がゲストOSかプロセサか,ということ以外は,HAモニタの動作に差異はありません。KVMによる仮想化環境では,共有ディスクのSCSIリザーブを使用します。系切り替え構成にできるのは,KVMのゲストOS間だけです。

信頼性確保の観点から,別プロセサ上のゲストOS間を系切り替え構成にしてください。

(2) HAモニタのバージョンを確認する

KVMによる仮想化環境では,系切り替え構成内のすべてのHAモニタのバージョンを01-76以降にしてください。

既存システムと同一の監視パスを使用する場合は,既存システムのHAモニタと接続しないように監視パスを設定してください。

(3) マシン環境を確認する

KVMで仮想化する場合,次のマシン環境であることを確認してください。