2.1.1 障害検出の仕組み
HAモニタ kitを使用したシステムでは,サーバの監視コマンドで実行サーバ(OracleインスタンスまたはOracleリスナー)を監視します。
- 〈この項の構成〉
(1) サーバ対応の環境設定のptrlcmd_exオペランドでサーバの監視コマンドを指定する場合
指定された実行間隔(サーバ対応の環境設定のptrlcmd_ex_interオペランドの指定値)ごとにサーバの監視コマンドを実行し,サーバの監視コマンドの終了結果(EXITコード)をHAモニタが判定します。
HAモニタは,サーバの監視コマンドの終了結果(EXITコード)に応じた動作をします。詳細は,マニュアル「HAモニタLinux(R)編」を参照してください。また,サーバ対応の環境設定のptrlcmd_ex_tmoutオペランドが指定されている場合,サーバの監視コマンド実行時,指定したタイムアウト時間内にコマンドが終了しないと,スローダウンとして検知します。この場合は,サーバ障害が発生したと判断します。障害を検出すると,設定に従って,HA モニタが系切り替え,または再起動をして業務を続行します。
サーバの監視コマンドによる障害検出の流れ(サーバ対応の環境設定のptrlcmd_exオペランドでサーバの監視コマンドを指定する場合)を,次の図に示します。
(2) サーバ対応の環境設定のpatrolcommandオペランドでサーバの監視コマンドを指定する場合
サーバの監視コマンドのプロセスをHAモニタが監視して障害を検出します。障害を検出すると,設定に従って,HAモニタが系切り替え,または再起動をして業務を続行します。サーバの監視コマンドによる障害検出の流れ(サーバ対応の環境設定のpatrolcommandオペランドでサーバの監視コマンドを指定する場合)を,次の図に示します。
HAモニタ kitが提供するサーバの監視コマンドでは,Oracleインスタンスの場合,状態やスローダウン,プロセスの生存を監視します。Oracleリスナーの場合は,スローダウンやプロセスの生存を監視します。監視方法は,それぞれの制御用定義ファイルに設定します。制御用定義ファイルの設定については,「3.2.8(2) 制御用定義ファイルの設定」を参照してください。