Hitachi

Hitachi HA Toolkit


5.2.2 系切り替え

系障害が発生した場合,系切り替えが実施されて,他系で実行サーバが起動します。そのため,ホットスタンバイ構成での系切り替えの場合,系切り替え後に障害が発生した系を再起動すると,障害が発生した系では待機サーバが自動起動します。一方,HiRDBの1:1スタンバイレス型系切り替え構成,または影響分散スタンバイレス型系切り替え構成の場合,MSCSまたはCLUSTERPROによる自動切り戻しによって,実行サーバは最初に設定したとおりに配置されます。

ホットスタンバイ構成での系切り替えで,系切り替え後の自動運用の流れを次に示します。

図5‒2 系切り替え後の自動運用の流れ(ホットスタンバイ構成での系切り替えの例)

[図データ]

  1. 系障害発生

    系1で系障害が発生します。

  2. 検知

    待機サーバがある系2で,MSCSまたはCLUSTERPROが系1の障害を検知して,系切り替えをします。

  3. サービスプロセスのオンライン

    系2で実行サーバを起動するために,MSCSまたはCLUSTERPROは実行サーバに対応するサービスプロセスをオンラインにします。

  4. 指示

    HA Toolkit Exの監視プロセスが,待機サーバに系切り替え指示をします。待機サーバは実行サーバに切り替わります。

  5. 起動

    障害が発生した系1が再起動すると,系1でMSCSまたはCLUSTERPROが起動します。MSCSまたはCLUSTERPROがHA Toolkit Exの監視プロセスをオンラインにします。

  6. 実行

    HA Toolkit Exの監視プロセスがバッチファイルを実行します。

  7. リソースグループのオンラインコマンド

    バッチファイルにあらかじめ指定されたリソースグループのオンラインコマンドが実行されます。ただし,すでに実行サーバがオンライン状態なので処理されません。

  8. サーバの起動コマンド

    バッチファイルにあらかじめ指定されたサーバの起動コマンドが実行されます。