Hitachi

Hitachi Advanced Data Binder コマンドリファレンス


47.2.1 指定形式およびオプションの説明

〈この項の構成〉

(1) 指定形式

adbunarchivechunk
  -u 認可識別子
  〔-p パスワード〕
  〔-g チャンクのアンアーカイブ処理の経過メッセージの出力間隔〕
  〔-w {作業用一時ファイルの格納先ディレクトリ名作業用一時ファイルの格納先を指定したディレクトリパスファイル名}〕
  〔-z アンアーカイブチャンクオプションファイル名〕
  〔-t〕
  {-c チャンクID指定〔,チャンクID指定〕…|-r 範囲指定}
  〔--force〕
  処理対象表
重要

処理対象表は,必ずオプションの最後に指定してください。

(2) オプションの説明

-u 認可識別子

〜〈文字列〉((1〜100バイト))

adbunarchivechunkコマンドを実行するHADBユーザの認可識別子を指定します。

adbunarchivechunkコマンドを実行するには,次の2つの権限を持っている必要があります。

  • CONNECT権限

  • 処理対象表に対するUNARCHIVE CHUNK権限

このオプションに指定する認可識別子は,1~100バイトの範囲で指定してください。ただし,認可識別子を囲む二重引用符は,1~100バイトには含みません。

重要

認可識別子の文字列中に英小文字または\がある場合は,認可識別子の指定規則を必ず確認してください。認可識別子の指定規則については,「1.4.2 認可識別子およびパスワードの指定規則」を参照してください。

-p パスワード

〜〈文字列〉((1〜255バイト))

-uオプションに指定した認可識別子のパスワードを指定します。

重要

パスワードの文字列中に,二重引用符(")やストローク(|)など,OSやシェルが別の意味で使用している文字がある場合は,パスワードの指定規則を必ず確認してください。パスワードの指定規則については,「1.4.2 認可識別子およびパスワードの指定規則」を参照してください。

なお,このオプションを省略してadbunarchivechunkコマンドを実行すると,パスワードの入力を求める応答メッセージが表示されます。バックグラウンドで実行する場合など,標準入力からパスワードを入力できない環境では,このオプションを省略しないでください。

-g チャンクのアンアーカイブ処理の経過メッセージの出力間隔

〜〈整数〉((0〜1,000,000,000))《0》(単位:1,000行)

チャンクのアンアーカイブ処理の経過メッセージの出力間隔を指定します。

例えば,このオプションに2を指定すると,チャンクのアンアーカイブ処理が2,000行終わるごとに経過メッセージ(KFAA80205-I)が出力されます。

なお,複数のチャンクに対して,チャンクのアンアーカイブ処理を行う場合,経過メッセージはチャンクごとに出力されます。例えば,このオプションに2を指定していて,チャンクのアンアーカイブ処理を行うチャンクが3つある場合は,3つのチャンクそれぞれに対して,チャンクのアンアーカイブ処理が2,000行終わるごとに経過メッセージ(KFAA80205-I)が出力されます。どのチャンクに対する処理かは,出力される経過メッセージからわかります。

このオプションを省略した場合,またはこのオプションに0を指定した場合,経過メッセージは出力されません。

-w 作業用一時ファイルの格納先ディレクトリ名作業用一時ファイルの格納先を指定したディレクトリパスファイル名

〜〈OSパス名〉((2〜518バイト))

チャンクのアンアーカイブ処理時に作成される作業用一時ファイルの格納先を,次に示すどちらかの方法で指定します。

  1. 作業用一時ファイルを格納するディレクトリ名を絶対パス名で指定する

  2. 作業用一時ファイルを格納するディレクトリを指定したファイル名(ディレクトリパスファイル名)を絶対パス名で指定する

1つのディレクトリ下に格納される作業用一時ファイルに対して入出力が集中すると,性能低下の原因になります。そのため,2の方法で作業用一時ファイルを異なるディスクのディレクトリに格納して,ディスクに対する入出力処理の負荷を分散することを推奨します。2の方法の指定例(ディレクトリパスファイルの指定例)を次に示します。

ディレクトリパスファイルの指定例

/mnt/diska/wwwww
/mnt/diskb/xxxxx
/mnt/diskc/yyyyy
/mnt/diskd/zzzzz

指定するディレクトリ数の目安を次に示します。

指定するディレクトリ数の目安A×B

A:データ格納スレッド数

次の計算式で求めてください。

アンアーカイブチャンクオプションadb_unarcv_rthd_numの値-1

B:アンアーカイブチャンク対象表に定義されているB-treeインデクスおよびテキストインデクスの数

B-treeインデクスおよびテキストインデクスの数がわからない場合は,次に示すSQL文で表に定義されているB-treeインデクスおよびテキストインデクスの数を確認してください。

SELECT "N_INDEX"-"N_RANGE_INDEX"
    FROM "MASTER"."SQL_TABLES"
        WHERE "TABLE_SCHEMA"='認可識別子'
           AND "TABLE_NAME"='処理対象表の表名'
  • ディレクトリパスファイル中にディレクトリを255個まで指定できます。

  • ディレクトリパスファイル中に記述されている順番に,作業用一時ファイルの格納先ディレクトリとして使用されます。ディレクトリパスファイル中に記述された最後のディレクトリ(この例では/mnt/diskd/zzzzz)が使用された場合,次に使用されるディレクトリは先頭のディレクトリ(この例では/mnt/diska/wwwww)になります。

このオプションの指定規則(方法1,2の両方の指定規則)を次に示します。

  • パス名の末尾にスラッシュ(/)を指定しないでください。

-wオプションに指定したディレクトリ下に作成される作業用一時ファイルの容量見積もりについては,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドリソースの設計コマンド実行時の作業用一時ファイルの容量見積もりadbunarchivechunkコマンド実行時の作業用一時ファイルの容量見積もりを参照してください。なお,このオプションを省略した場合,$DBDIR/ADBWORK下に作業用一時ファイルが作成されます。

作業用一時ファイルを格納するディレクトリは,専用のディレクトリにしてください。ほかのファイルを格納しているディレクトリと重複した場合,既存のファイル中のデータが失われるおそれがあります。シンボリックリンクの指定や,相対パスの指定にも注意してください。作業用一時ファイルの格納先ディレクトリ名と重複しないようにする必要があるファイルについては,「47.6 注意事項」を参照してください。

なお,作業用一時ファイルを格納するディスクの空き容量が不足した場合は,容量が大きい別のディスクを格納先として指定してください。作業用一時ファイルを格納するディスクの空き容量が不足した場合の対処については,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドトラブルシュートコマンドに関するトラブルコマンド実行時の作業用一時ファイルを格納するディスクの空き容量が不足した場合の対処方法を参照してください。

メモ

作業用一時ファイルを格納するディスクには,セクターサイズが512バイトまたは4,096バイトのディスクが使用できます。

-z アンアーカイブチャンクオプションファイル名

〜〈OSパス名〉((2〜510バイト))

アンアーカイブチャンクオプションを指定したアンアーカイブチャンクオプションファイルの絶対パス名を指定します。このオプションを省略すると,アンアーカイブチャンクオプションファイルが指定されないため,すべてのアンアーカイブチャンクオプションにデフォルト値が仮定されます。

アンアーカイブチャンクオプションについては,「47.2.2 アンアーカイブチャンクオプションの形式」を参照してください。

なお,アンアーカイブチャンクオプションファイル名は,ほかのファイル名と重複しないようにしてください。重複した場合,ファイル中のデータが失われるおそれがあります。アンアーカイブチャンクオプションファイル名と重複しないようにする必要があるファイルについては,「47.6 注意事項」を参照してください。

-t

実際にチャンクのアンアーカイブ処理を行う前に,アーカイブ状態が解除されるチャンクを確認する場合に指定します。

このオプションを指定すると,-cオプション,または-rオプションで指定した範囲に該当するチャンクのうち,アーカイブ状態が解除されるチャンクのチャンクIDがKFAA80245-Iメッセージに出力されます。

これらのチャンクに対して,チャンクのアンアーカイブ処理を行う場合,-tオプション以外は同じ指定で(-tオプションを省略して)adbunarchivechunkコマンドを実行してください。アーカイブ状態を解除するチャンクを見直す場合は,-cオプション,または-rオプションの指定値を修正したあとで,adbunarchivechunkコマンドを実行してください。

重要

このオプションを指定した場合,チャンクのアンアーカイブ処理は実行されません。

-c チャンクID指定〔,チャンクID指定〕…

〜〈整数〉((1〜9,223,372,036,854,775,807))

処理対象表中のチャンクのうち,アーカイブ状態を解除するチャンクのチャンクIDを指定します。1つ以上のチャンクIDを指定できます。

チャンクID指定は,次に示す方法で指定できます。なお,それぞれの方法を組み合わせて指定することもできます。

図47‒3 -cオプションのチャンクID指定の例

[図データ]

  • チャンクIDを1つずつ指定する(単独指定)

    アーカイブ状態を解除するチャンクのチャンクIDを1つずつ指定したい場合は,チャンクIDをコンマ(,)で区切って指定します。

    重要

    チャンクIDとコンマ(,)の間には空白を入れないでください。

  • チャンクIDの範囲を指定する(範囲指定)

    アーカイブ状態を解除するチャンクのチャンクIDの範囲を指定したい場合は,「範囲の最小のチャンクID-範囲の最大のチャンクID」の形式で指定します(2つのチャンクIDをハイフン(-)でつなぎます)。

    重要

    ハイフン(-)とチャンクIDの間には空白を入れないでください。また,ハイフンの右側には,ハイフンの左側のチャンクIDより大きいチャンクIDを指定してください。

指定したチャンクIDのチャンクのうち,次に示すチャンクのアーカイブ状態は解除されません(処理対象表に存在するアーカイブされたチャンクだけ,アーカイブ状態が解除されます)。

  • 処理対象表に存在しないチャンク

  • アーカイブされていないチャンク

このオプションの指定時の規則を次に示します。

  • チャンクIDは,最大30,000個指定できます。チャンクIDの数え方を次に示します。

    ・範囲指定の場合,範囲内のすべてのチャンクIDが個数に数えられます。

    ・指定したチャンクIDが重複している場合,重複した分も個数に数えられます。

    チャンクID指定の例と数え方

    (例1)-c 1,3,5:3個のチャンクID(13および5)を指定したと見なされます。

    (例2)-c 1,3,5-8,10:7個のチャンクID(135678および10)を指定したと見なされます。

    (例3)-c 1,3,5,5-8,10:8個のチャンクID(1355678および10)を指定したと見なされます。

  • -cオプションに指定できる値の長さの上限は32キロバイトです。このため,チャンクID指定の長さが32キロバイトを超える場合は,範囲指定に変更するか,または複数回に分けて,adbunarchivechunkコマンドを実行してください。

    [図データ]

  • エラーとなる指定内容および指定例については,「(3) -cオプションの指定が原因のエラー」を参照してください。

■処理対象表に存在するチャンクのチャンクIDの検索方法

処理対象表に存在するチャンクのチャンクIDを検索する方法を次に示します。

  • システム表のSTATUS_CHUNKSを検索する

    システム表のSTATUS_CHUNKSを検索し,チャンクIDを確認してください。

    詳細については,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドシステム表システム表の検索表名から表内の全チャンクの情報を調べる場合を参照してください。

  • adbdbstatusコマンドを実行する

    次に示すコマンドを実行してDBエリア,表とインデクスの使用量情報を出力し,チャンクID(Chunk_ID)を確認してください(結果はCSV形式で出力されます)。DBエリア,表とインデクスの使用量情報で出力される項目の詳細については,「13.7.2 DBエリア,表とインデクスの使用量情報で出力される項目の一覧」を参照してください。

    adbdbstatus -d used -c table -n 処理対象表の表名

    表名は「スキーマ名.表識別子」の形式で指定してください。

-r 範囲指定

アーカイブ状態を解除するチャンクの範囲を指定します。-rオプションの詳細については,「(4) -rオプション(範囲指定)の詳細」を参照してください。

--force

通常は,このオプションを省略してください。

このオプションは,次に示す場合に指定してください。

  • 再実行したadbunarchivechunkコマンドが異常終了した場合に出力されるエラーメッセージの対策欄で,このオプションを指定してadbunarchivechunkコマンドを実行する必要があると明示されているとき

例えば,再実行に必要なコマンドステータスファイル($DBDIR/ADBSYS/ADBUTLディレクトリ下のファイル)にアクセスできない場合などが該当します。このオプションを指定してadbunarchivechunkコマンドを実行すると,チャンクのアンアーカイブ処理を強制実行します。

このオプションを指定して,adbunarchivechunkコマンドを実行する際の手順を次に示します。

  1. --forceオプションを指定したadbunarchivechunkコマンドを実行します。

  2. マニュアルHADB システム構築・運用ガイドコマンド実行時の作業用一時ファイルを格納するディスクの空き容量が不足した場合の対処方法にあるディスクに不要な作業用一時ファイルが残っている場合を参照して,作業用一時ファイルを削除します。

処理対象表

チャンクのアンアーカイブ処理の対象となるアーカイブマルチチャンク表を指定します。

指定規則を次に示します。

  • スキーマ名.表識別子」の形式で指定します。

    自分が所有している表を指定する場合は,スキーマ名を省略できます。ほかのHADBユーザが所有している表を指定する場合は,スキーマ名を指定してください。

  • スキーマ名または表識別子中に,英小文字または\がある場合の指定規則については,「1.4.3 表名の指定規則」を参照してください。

  • アーカイブマルチチャンク表以外の表は指定できません。

  • UNARCHIVE CHUNK権限を持っている表を指定できます。

  • 更新できる(更新不可状態ではない)表を指定してください。更新不可状態の表を指定するとエラーになります。

  • ビュー表は指定できません。

(3) -cオプションの指定が原因のエラー

-cオプションの指定が原因でadbunarchivechunkコマンドがエラーとなる場合には,次の2つが考えられます。

どちらの場合も,指定を修正したあと,再度adbunarchivechunkコマンドを実行してください。なお,-cオプションの詳細については,「(2) オプションの説明」の「-c」を参照してください。

(a) -cオプションの指定形式に誤りがある場合

-cオプションの指定形式に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤りについて,次の表に示します。エラーとなった場合は,これらの誤りを修正したあと,再度adbunarchivechunkコマンドを実行してください。

表47‒1 オプションの指定形式に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤り

項番

出力されるメッセージID

考えられる誤り

誤った指定の例

修正例

1

KFAA50225-E

指定したチャンクIDの個数が30,000個を超えている

-c 1-30001

-c 1-30000

2

ハイフン(-)の両側に同じチャンクIDを指定している

-c 3-3,7

-c 3-5,7

3

ハイフン(-)の右側に,左側のチャンクIDより小さいチャンクIDを指定している

-c 10-3

-c 3-10

4

  • KFAA90002-E

  • KFAA96840-I

チャンクIDとコンマ(,)の間に空白がある

-c 1,3,10

-c 1,3,10

5

チャンクIDとハイフン(-)の間に空白がある

-c 1,3-10

-c 1,3-10

6

KFAA90003-E

指定値の長さが32キロバイトを超えている

[図データ]

-c 1-xxxxx

単独指定ではなく,範囲指定に変更する(コンマ(,)ではなくハイフン(-)を使用する)

(凡例)

△:空白

(b) -cオプションに不正なチャンクIDを指定している場合

-cオプションに不正なチャンクIDを指定している場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤りについて,次の表に示します。エラーとなった場合は,これらの誤りを修正したあと,再度adbunarchivechunkコマンドを実行してください。

表47‒2 不正なチャンクIDを指定している場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤り

項番

出力されるメッセージID

考えられる誤り

誤った指定の例

修正例および対処方法

1

KFAA50284-E

指定したチャンクIDのチャンクすべてが処理対象表に存在しない

処理対象表に存在するチャンクのチャンクIDが2および6の場合
  • -c 3-5

  • -c 4,5

処理対象表に存在するチャンクのチャンクIDが2および6の場合
  • -c 2,6

  • -c 2-6

処理対象表に存在し,かつアーカイブされたチャンクのチャンクIDを指定してください。

処理対象表に存在するチャンクのチャンクIDを検索する方法については,「(2) オプションの説明」の「-c」を参照してください。

(4) -rオプション(範囲指定)の詳細

アーカイブ状態を解除するチャンクの範囲を,-rオプションで指定します。範囲指定に指定した範囲に,アーカイブレンジ列(アーカイブマルチチャンク表の検索時に,検索範囲を絞り込むために使用する列)の値の範囲が一部でも含まれている場合,該当するチャンクのアーカイブ状態が解除されます。ただし,指定した範囲のデータが格納されたチャンクのうち,アーカイブされていないチャンクのアーカイブ状態は解除されません。

範囲指定は,アーカイブレンジ列のデータ型に基づき,解釈されます。

範囲指定の種類と詳細な説明の参照先を次の表に示します。

表47‒3 範囲指定の種類および参照先

項番

範囲指定の種類

参照先

1

日付の範囲指定

(a) 日付の範囲指定

2

時刻の範囲指定

(b) 時刻の範囲指定

3

時刻印の範囲指定

(c) 時刻印の範囲指定

4

固定長文字列の範囲指定

(d) 固定長文字列の範囲指定

5

10進数の範囲指定

(e) 10進数の範囲指定

6

整数の範囲指定

(f) 整数の範囲指定

7

浮動小数点数の範囲指定

(g) 浮動小数点数の範囲指定

次の条件の場合を例に,どのチャンクがアーカイブ状態を解除されるかについて示します。

図47‒4 日付の範囲指定の内容とアーカイブ状態が解除されるチャンクの関係

[図データ]

-rオプションの指定時の規則を次に示します。

(a) 日付の範囲指定

アーカイブ状態を解除するチャンクの範囲を日付で指定します。

形式
-r {YYYY-MM-DDYYYY/MM/DD}-{YYYY-MM-DDYYYY/MM/DD

最小値(日付指定)と最大値(日付指定)をハイフン(-)でつなぎます。最小値とハイフン(-)の間,および最大値とハイフン(-)の間には空白を入れないでください。

説明

YYYY:年(00019999

MM:月(0112

DD:日(01MMに指定した月の最終日)

指定例

指定例1:-r 2016/01/01-2016/12/31

指定例2:-r 2016-01-01-2016-12-31

それぞれの日付は,「YYYY-MM-DD」または「YYYY/MM/DD」の形式で指定してください(「YYYY」,「MM」,「DD」をスラッシュ(/)またはハイフン(-)で区切ります)。

指定例1の場合,2016/01/01,および2016/12/31が日付指定として扱われます。

指定例2の場合,2016-01-01,および2016-12-31が日付指定として扱われます。

日付の範囲指定に関する規則を次に示します。

  • YYYY」,「MM」,「DD」の桁数が足りない場合は,足りない分,左側に0を補ってください。

  • 日付の範囲指定が指定できるアーカイブレンジ列のデータ型は次のとおりです。

    • DATE

    • TIMESTAMP

  • 日付の範囲指定では,日付だけを指定できます。アーカイブレンジ列のデータ型がTIMESTAMP型の場合,時刻の指定は省略されたものとして扱われます。そのため,次に示す表のとおりに開始時刻と終了時刻が補正されます。その結果,指定した日付の範囲指定内のデータが含まれるすべてのチャンクが,アーカイブ状態を解除する対象になります。

    表47‒4 開始時刻および終了時刻の補正

    項番

    TIMESTAMP型の列に定義した小数秒の桁数

    開始時刻

    終了時刻

    1

    0

    0時0分0秒

    23時59分59秒

    2

    3

    0時0分0.000秒

    23時59分59.999秒

    3

    6

    0時0分0.000000秒

    23時59分59.999999秒

    4

    9

    0時0分0.000000000秒

    23時59分59.999999999秒

    5

    12

    0時0分0.000000000000秒

    23時59分59.999999999999秒

  • 日付の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤りについて,次の表に示します。エラーとなった場合は,これらの誤りを修正したあと,再度adbunarchivechunkコマンドを実行してください。

    表47‒5 日付の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤り

    項番

    出力されるメッセージID

    考えられる誤り

    誤った指定の例

    修正例

    1

    KFAA50225-E

    • 日付の桁数が規定を超えている

    • 日付の桁数が規定より不足している

    -r 2015/7/1-2015/008/031

    -r 2015/07/01-2015/08/31

    2

    範囲外の日付を指定している

    -r 2015/01/01-2015/06/31

    -r 2015/01/01-2015/06/30

    3

    • KFAA90002-E

    • KFAA96840-I

    範囲指定の形式が誤っている

    指定例

    -r 2015/01/11-2015/7/31

    説明

    日付指定とハイフン(-)の間に空白があるため,シェルが空白でオプション引数を区切ってしまう

    -r 2015/01/11-2015/07/31

    (凡例)

    △:空白

(b) 時刻の範囲指定

アーカイブ状態を解除するチャンクの範囲を時刻で指定します。

形式
-r hh:mm:ss〔.〔nn...n〕〕-hh:mm:ss〔.〔nn...n〕〕

最小値(時刻指定)と最大値(時刻指定)をハイフン(-)でつなぎます。最小値とハイフン(-)の間,および最大値とハイフン(-)の間には空白を入れないでください。

説明

hh:時(0023

mm:分(0059

ss:秒(0059

.:小数点

nn...n:小数秒(n09

指定例

指定例1:-r 00:00:00-12:59:59

指定例2:-r 00:00:00.000-12:59:59.999

それぞれの時刻は,「hh」,「mm」,「ss」を,コロン(:)で区切ります。

小数秒を指定する場合は,「ss」と「nn...n」を,小数点(.)で結んでください。

指定例1の場合,00:00:00,および12:59:59が時刻指定として扱われます。

指定例2の場合,00:00:00.000,および12:59:59.999が時刻指定として扱われます。

時刻の範囲指定に関する規則を次に示します。

  • hh」,「mm」,「ss」の桁数が足りない場合は,足りない分,左側に0を補ってください。

  • 時刻の範囲指定が指定できるアーカイブレンジ列のデータ型は次のとおりです。

    • TIME

  • 小数秒がTIME型の列に定義した小数秒の桁数より大きい場合,小数秒の桁数より下位の桁部分は切り捨てられます。

  • 小数秒を省略した場合,TIME型の列に定義した小数秒の桁数を基に,開始時刻および終了時刻が補正されます。補正の詳細について,次の表に示します。

    表47‒6 小数秒を省略した場合の,開始時刻および終了時刻の補正

    項番

    TIME型の列に定義した小数秒の桁数

    開始時刻

    終了時刻

    1

    3

    .000秒

    .999秒

    2

    6

    .000000秒

    .999999秒

    3

    9

    .000000000秒

    .999999999秒

    4

    12

    .000000000000秒

    .999999999999秒

  • 時刻指定の,最小値と最大値の比較については,マニュアルHADB SQLリファレンス変換,代入,比較できるデータ型比較できるデータ型日時データの比較を参照してください。

  • 時刻の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤りについて,次の表に示します。エラーとなった場合は,これらの誤りを修正したあと,再度adbunarchivechunkコマンドを実行してください。

    表47‒7 時刻の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤り

    項番

    出力されるメッセージID

    考えられる誤り

    誤った指定の例

    修正例

    1

    KFAA50225-E

    • 時刻の桁数が規定を超えている

    • 時刻の桁数が規定より不足している

    -r 0:0:0-012:59:59

    -r 00:00:00-12:59:59

    2

    範囲外の時刻を指定している

    -r 00:00:00-12:60:00

    -r 00:00:00-12:59:59

    3

    • KFAA90002-E

    • KFAA96840-I

    範囲指定の形式が誤っている

    指定例

    -r 00:00:00-12:59:59

    説明

    時刻指定とハイフン(-)の間に空白があるため,シェルが空白でオプション引数を区切ってしまう

    -r 00:00:00-12:59:59

    (凡例)

    △:空白

(c) 時刻印の範囲指定

アーカイブ状態を解除するチャンクの範囲を時刻印で指定します。

形式
-r '{YYYY-MM-DDYYYY/MM/DD}△hh:mm:ss〔.〔nn...n〕〕'
    -'{YYYY-MM-DDYYYY/MM/DD}△hh:mm:ss〔.〔nn...n〕〕'

最小値(時刻印指定)と最大値(時刻印指定)をハイフン(-)でつなぎます。最小値とハイフン(-)の間,および最大値とハイフン(-)の間には空白を入れないでください。

説明

YYYY:年(00019999

MM:月(0112

DD:日(01MMに指定した月の最終日)

:半角空白,またはタブ

hh:時(0023

mm:分(0059

ss:秒(0059

.:小数点

nn...n:小数秒(n09

指定例

指定例1:-r '2016/01/01 00:00:00'-'2016/12/31 12:59:59'

指定例2:-r '2016/01/01 00:00:00.000'-'2016/12/31 12:59:59.999'

それぞれの時刻印は,日付指定と時刻指定を半角空白で結び,アポストロフィ(')で囲んで指定してください。日付指定は,「YYYY-MM-DD」または「YYYY/MM/DD」の形式で指定してください(「YYYY」,「MM」,「DD」をスラッシュ(/)またはハイフン(-)で区切ります)。時刻指定は,「hh」,「mm」,「ss」を,コロン(:)で区切ります。小数秒を指定する場合は,「ss」と「nn...n」を,小数点(.)で結んでください。

指定例1の場合,2016/01/01 00:00:00,および2016/12/31 12:59:59が時刻印指定として扱われます。

指定例2の場合,2016/01/01 00:00:00.000,および2016/12/31 12:59:59.999が時刻印指定として扱われます。

時刻印の範囲指定に関する規則を次に示します。

  • YYYY」,「MM」,「DD」,「hh」,「mm」,「ss」の桁数が足りない場合は,足りない分,左側に0を補ってください。

  • 時刻印の範囲指定が指定できるアーカイブレンジ列のデータ型は次のとおりです。

    • TIMESTAMP

  • 小数秒がTIMESTAMP型の列に定義した小数秒の桁数より大きい場合,小数秒の桁数より下位の桁部分は切り捨てられます。

  • 小数秒を省略した場合,TIMESTAMP型の列に定義した小数秒の桁数を基に,開始時刻および終了時刻が補正されます。補正の詳細について,次の表に示します。

    表47‒8 小数秒を省略した場合の,開始時刻および終了時刻の補正

    項番

    TIMESTAMP型の列に定義した小数秒の桁数

    開始時刻

    終了時刻

    1

    3

    .000秒

    .999秒

    2

    6

    .000000秒

    .999999秒

    3

    9

    .000000000秒

    .999999999秒

    4

    12

    .000000000000秒

    .999999999999秒

  • 時刻印指定の,最小値と最大値の比較については,マニュアルHADB SQLリファレンス変換,代入,比較できるデータ型比較できるデータ型日時データの比較を参照してください。

  • 時刻印の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤りについて,次の表に示します。エラーとなった場合は,これらの誤りを修正したあと,再度adbunarchivechunkコマンドを実行してください。

    表47‒9 時刻印の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤り

    項番

    出力されるメッセージID

    考えられる誤り

    誤った指定の例

    修正例

    1

    KFAA50225-E

    • 時刻印の桁数が規定を超えている

    • 時刻印の桁数が規定より不足している

    -r '2015/7/100:00:00'-'2015/008/03112:59:59'

    -r '2015/07/0100:00:00'-'2015/08/3112:59:59'

    2

    範囲外の時刻印を指定している

    -r '2015/01/0100:00:00'-'2015/06/3112:60:00'

    -r '2015/01/0100:00:00'-'2015/06/3012:59:59'

    3

    • KFAA90002-E

    • KFAA96840-I

    範囲指定の形式が誤っている

    指定例

    -r '2016/04/0100:00:00'-'2016/06/3012:59:59'

    説明

    時刻印指定とハイフン(-)の間に空白があるため,シェルが空白でオプション引数を区切ってしまう

    -r '2016/04/0100:00:00'-'2016/06/3012:59:59'

    4

    指定例

    -r 2016/04/0100:00:00-2016/06/3012:59:59

    説明

    時刻印指定がアポストロフィ(')で囲まれていないため,シェルが日付と時刻の間の空白でオプション引数を区切ってしまう

    (凡例)

    △:空白

(d) 固定長文字列の範囲指定

アーカイブ状態を解除するチャンクの範囲を固定長文字列で指定します。

形式
-r a...a-a...a

最小値(固定長文字列指定)と最大値(固定長文字列指定)をハイフン(-)でつなぎます。最小値とハイフン(-)の間,および最大値とハイフン(-)の間には空白を入れないでください。

説明

a...a:1文字以上の文字列

指定例

-r 20160101-20161231

20160101および20161231が固定長文字列指定として扱われます。

固定長文字列の範囲指定に関する規則を次に示します。

  • 固定長文字列指定には,1文字以上の文字列を指定します。

  • 指定した固定長文字列指定は,英大文字と英小文字が区別されます。

  • 固定長文字列の範囲指定が指定できるアーカイブレンジ列のデータ型は次のとおりです。

    • CHARACTER

  • 二重引用符("),ストローク(|)など,OSやシェルが別の意味で使用している文字を含む固定長文字列指定を指定する場合は,その文字の直前にエスケープ文字(\)を指定してください。または,固定長文字列指定の全体をアポストロフィ(')で囲んでください。

    指定例

    指定例1:-r a\|c-def

    指定例2:-r 'a|c'-def

    どちらの場合も,a|c,およびdefが固定長文字列指定として扱われます。

  • 固定長文字列指定を二重引用符(")で囲み,さらにアポストロフィ(')で囲むと,二重引用符(")も固定長文字列指定として扱われます。

    指定例

    -r '"abc"'-def

    "abc",およびdefが固定長文字列指定として扱われます。

  • 固定長文字列指定にハイフン(-)を含める場合は,固定長文字列指定をアポストロフィ(')で囲んでください。最小値と最大値の区切りと見なされるハイフン(-)と区別するためです。

    指定例

    • \'(バックスラッシュとアポストロフィ)で囲む場合

      -r \'a-c\'-def

    • アポストロフィ(')で囲み,さらに二重引用符(")で囲む場合

      -r "'a-c'"-def

    どちらの場合も,a-c,およびdefが固定長文字列指定として扱われます。

    また,固定長文字列指定にハイフン(-)を含まない場合も,アポストロフィ(')で囲むと,そのアポストロフィ(')を除いた値が固定長文字列指定として扱われます。

    指定例

    • \'(バックスラッシュとアポストロフィ)で囲む場合

      -r \'abc\'-def

      abc,およびdefが固定長文字列指定として扱われます。

  • 固定長文字列指定にアポストロフィ(')を含む場合は,1個のアポストロフィ(')を表すのに,2個連続してアポストロフィ(')を指定してください。

    指定例

    • \'(バックスラッシュとアポストロフィ)を2個指定する場合

      -r a\'\'c-def

    • アポストロフィ(')を含む固定長文字列指定を二重引用符(")で囲む場合

      -r "a''c"-def

    どちらの場合も,a'c,およびdefが固定長文字列指定として扱われます。

  • 固定長文字列指定の,最小値と最大値の比較については,マニュアルHADB SQLリファレンス変換,代入,比較できるデータ型比較できるデータ型文字データの比較を参照してください。

  • 固定長文字列の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤りについて,次の表に示します。エラーとなった場合は,これらの誤りを修正したあと,再度adbunarchivechunkコマンドを実行してください。

    表47‒10 固定長文字列の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤り

    項番

    出力されるメッセージID

    考えられる誤り

    誤った指定の例

    修正例

    1

    KFAA50225-E

    固定長文字列の範囲指定に,最小値と最大値の区切りと見なされるハイフン(-)が複数ある

    -r a-c-def

    -r 'a-c-def'

    -r \'a-c\'-def

    2

    • KFAA90002-E

    • KFAA96840-I

    範囲指定の形式が誤っている

    指定例

    -r abc-def

    説明

    固定長文字列指定とハイフン(-)の間に空白があるため,シェルが空白でオプション引数を区切ってしまう

    -r abc-def

    (凡例)

    △:空白

(e) 10進数の範囲指定

アーカイブ状態を解除するチャンクの範囲を10進数で指定します。

形式
-r 〔{+|-}〕{a...a〔.〔b...b〕〕|.b...b}
    -〔{+|-}〕{a...a〔.〔b...b〕〕|.b...b

最小値(10進数指定)と最大値(10進数指定)をハイフン(-)でつなぎます。最小値とハイフン(-)の間,および最大値とハイフン(-)の間には空白を入れないでください。

説明

+-:符号(""符号は省略できます)

a...a:整数部(a09

.:小数点

b...b:小数部(b09

DECIMAL(5,2)の場合の指定例

指定例1:-r -100-100

指定例2:-r -100.00-+100.00

-100.00および+100.00が10進数指定として扱われます。

10進数の範囲指定に関する規則を次に示します。

  • 整数部と小数部のどちらかを指定する必要があります。小数部がない場合は,小数点を省略できます。

  • 10進数の範囲指定が指定できるアーカイブレンジ列のデータ型は次のとおりです。

    • DECIMAL

    • NUMERIC

  • 小数部がDECIMALまたはNUMERICの位取り(小数部の桁数)より大きい場合,位取り(小数部の桁数)より下位の桁部分は切り捨てられます。

  • 10進数の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤りについて,次の表に示します。エラーとなった場合は,これらの誤りを修正したあと,再度adbunarchivechunkコマンドを実行してください。

    表47‒11 10進数の範囲指定に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤り

    項番

    出力されるメッセージID

    考えられる誤り

    誤った指定の例

    修正例

    1

    KFAA50225-E

    アーカイブレンジ列のデータ型で使用できない数値を指定している

    指定例

    -r 0-123456789012345678901234567890123456789

    説明

    10進数指定を39桁で指定している

    指定例

    -r 0-12345678901234567890123456789012345678

    説明

    10進数指定を38桁で指定する

    2

    • KFAA90002-E

    • KFAA96840-I

    範囲指定の形式が誤っている

    指定例

    -r 0-1

    説明

    10進数指定とハイフン(-)の間に空白があるため,シェルが空白でオプション引数を区切ってしまう

    -r 0-1

    (凡例)

    △:空白

(f) 整数の範囲指定

アーカイブ状態を解除するチャンクの範囲を整数で指定します。

形式
-r 〔{+|-}〕a...a-〔{+|-}〕a...a

最小値(整数指定)と最大値(整数指定)をハイフン(-)でつなぎます。最小値とハイフン(-)の間,および最大値とハイフン(-)の間には空白を入れないでください。

説明

+-:符号(""符号は省略できます)

a...a:数値(a09

指定例

指定例1:-r -100-100

指定例2:-r -100-+100

-100および+100が整数指定として扱われます。

整数の範囲指定に関する規則を次に示します。

  • 整数の範囲指定が指定できるアーカイブレンジ列のデータ型は次のとおりです。

    • INTEGER

    • BIGINT

    • SMALLINT

  • 整数の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤りについて,次の表に示します。エラーとなった場合は,これらの誤りを修正したあと,再度adbunarchivechunkコマンドを実行してください。

    表47‒12 整数の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤り

    項番

    出力されるメッセージID

    考えられる誤り

    誤った指定の例

    修正例

    1

    KFAA50225-E

    アーカイブレンジ列のデータ型で使用できない数値を指定している

    INTEGERまたはBIGINTの場合

    -r 0-9223372036854775808

    SMALLINTの場合

    -r 0-2147483648

    INTEGERまたはBIGINTの場合

    -r 0-9223372036854775807

    SMALLINTの場合

    -r 0-2147483647

    2

    • KFAA90002-E

    • KFAA96840-I

    範囲指定の形式が誤っている

    指定例

    -r 0-1

    説明

    整数指定とハイフン(-)の間に空白があるため,シェルが空白でオプション引数を区切ってしまう

    -r 0-1

    (凡例)

    △:空白

(g) 浮動小数点数の範囲指定

アーカイブ状態を解除するチャンクの範囲を浮動小数点数で指定します。

形式
-r 〔{+|-}〕{a...a〔.〔b...b〕〕|.b...b}〔{E|e}〔{+|-}〕c...c〕
    - 〔{+|-}〕{a...a〔.〔b...b〕〕|.b...b}〔{E|e}〔{+|-}〕c...c

最小値(浮動小数点数指定)と最大値(浮動小数点数指定)をハイフン(-)でつなぎます。最小値とハイフン(-)の間,および最大値とハイフン(-)の間には空白を入れないでください。

説明

+-:符号(""符号は省略できます)

a...a:仮数部の整数部(a09

.:小数点

b...b:仮数部の小数部(b09

Ee:浮動小数点数定数

c...c:指数部(c09

図47‒5 -rオプションの浮動小数点数の範囲指定の指定例

[図データ]

指定例1の場合は,-100,および100が浮動小数点数指定として扱われます。

指定例2の場合は,-1.0E2,および+1.0E2が浮動小数点数指定として扱われます。

指定例3の場合は,-100,および1.0E+2が浮動小数点数指定として扱われます。

浮動小数点数の範囲指定に関する規則を次に示します。

  • 浮動小数点数の範囲指定が指定できるアーカイブレンジ列のデータ型は次のとおりです。

    • DOUBLE PRECISION

    • FLOAT

  • 浮動小数点数の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤りについて,次の表に示します。エラーとなった場合は,これらの誤りを修正したあと,再度adbunarchivechunkコマンドを実行してください。

    表47‒13 浮動小数点数の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤り

    項番

    出力されるメッセージID

    考えられる誤り

    誤った指定の例

    修正例

    1

    KFAA50225-E

    指定できる文字数を超えている

    指定例

    -r 0-123…(中略)…789

    説明

    浮動小数点数指定を510文字で指定している

    指定例

    -r 0-123…(中略)…78

    説明

    浮動小数点数指定を509文字で指定する

    2

    • KFAA90002-E

    • KFAA96840-I

    範囲指定の形式が誤っている

    指定例

    -r 0-1

    説明

    浮動小数点数指定とハイフン(-)の間に空白があるため,シェルが空白でオプション引数を区切ってしまう

    -r 0-1

    (凡例)

    △:空白