37.5.1 共通の注意事項
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adbmodareaコマンドは,APおよびほかのコマンドと同時に実行できません。
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DBエリアファイルに割り当て済みのブロックスペシャルファイルを,新しいデータ用DBエリアファイルとして割り当てることはできません。
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ダイレクトI/Oをサポートしていないファイルシステム上にデータ用DBエリアファイルを作成できません。
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誤って削除してしまったDBエリアを回復したい場合に備えて,DBエリアの削除を実行する前に,必ずデータベースのバックアップを取得してください。バックアップについては,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドのデータベースのバックアップを参照してください。
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adbmodareaコマンドが既存のファイルを上書きする場合,対象ファイルはいったん削除されてから再作成されます。
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adbmodareaコマンドが異常終了した場合は,エラーの原因を取り除いてから,コマンドを再実行してください。
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adbmodareaコマンドの実行中に,電源断などが原因でHADBサーバが異常終了した場合,ロールバックに失敗してデータベースが不正な状態になることがあります。その場合は,adbstartコマンドを実行して,HADBサーバを再開始してください。
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adbmodareaコマンドの実行中に,電源断などが原因でHADBサーバが異常終了した場合,不要なDBエリアファイルが残ることがあります。ただし,DBエリアファイルが残っても問題ないため,特に削除は不要です。
もし,残ったDBエリアファイルを削除したい場合は,次に示す手順で削除できます。
- 手順1.
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adbstartコマンドを実行して,HADBサーバを再開始してください。HADBサーバの再開始が完了するまで,DBエリアファイルは削除できません。
- 手順2.
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-dオプションにusedを指定してadbdbstatusコマンドを実行してください。
- 手順3.
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adbdbstatusコマンドで出力される,DBエリア,表とインデクスの使用量情報の「DBarea_filename」列に,削除したいDBエリアファイル名が出力されていないことを確認してください。
HADBサーバが使用していないDBエリアファイルは,「DBarea_filename」列に出力されません。そのため,削除できるDBエリアファイルと判断できます。ただし,「DBarea_filename」列にファイル名が出力されないが,HADBサーバが使用しているファイル(ADBMSTなど)があります。該当するファイル(ADBMSTなど)は,削除しないでください。
- 手順4.
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HADBサーバが使用していないことを確認したあとで,削除したいDBエリアファイルをOSのrmコマンドなどで削除してください。
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adbmodareaコマンドの実行中に,電源断などが原因でHADBサーバが異常終了した場合,HADBサーバ内での処理結果を示すメッセージがどこにも出力されないことがあります。メッセージが出力されていない場合は,異常終了したHADBサーバを再開始したあと,adbdbstatusコマンドを実行してください。adbdbstatusコマンドの出力結果から,DBエリアの変更が反映されているかどうかを確認できます。
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adbmodareaコマンドで追加したデータ用DBエリアには,自動でグローバルバッファが割り当てられます。任意のバッファを割り当てたい場合は,サーバ定義にadbbuffオペランドを追加して,HADBサーバを再起動してください。adbbuffオペランドの指定方法については,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドのサーバ定義の設計のサーバ定義のオペランドの内容のグローバルバッファに関するオペランドおよびオプション(コマンド形式)を参照してください。
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グローバルバッファを割り当てているデータ用DBエリアをすべて削除した場合,そのグローバルバッファが使用していた共有メモリが解放されます。
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DBエリアの追加およびDBエリアの削除を実行した場合は,次に示すメモリ所要量が変化します。そのため,再見積もりしてください。変数の求め方については,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドのリソースの設計のHADBサーバのメモリ所要量の見積もりのHADBサーバ開始時のメモリ所要量の求め方を参照してください。
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グローバルバッファページの所要量(変数SHM_BUFGLOBAL)
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プロセス共通メモリの所要量(変数BUFGLOBAL)
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コールドスタンバイ構成で共有ディスクのSCSIリザーブを使用している場合,次に示すときは,HAモニタのserversファイル中のオペランドの指定を変更する必要があります。
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adbmodareaコマンドでDBエリアを追加するとき
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adbmodareaコマンドでDBエリアを拡張するとき
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adbmodareaコマンドでDBエリアを削除するとき
そのため,コールドスタンバイ構成をいったん終了する必要があります。運用手順の詳細については,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドのデータ用DBエリアの追加・削除・拡張(コールドスタンバイ構成の場合)を参照してください。
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暗号化していないデータ用DBエリアを暗号化する場合,そのデータ用DBエリアをいったん削除したあとに,暗号化対象のデータ用DBエリアとして追加してください。暗号化しているデータ用DBエリアの暗号化をやめる場合も同様に,データ用DBエリアを削除したあとに追加してください。詳細については,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドの暗号化していないDBエリアを暗号化する場合および暗号化対象のDBエリアの暗号化をやめる場合を参照してください。
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adbmodareaコマンドの実行時,次の表に示すファイルにアクセスします。adbmodareaコマンドを実行する前に,各ファイルに次の表に示すパーミッションを設定してください。
表37‒6 ファイルに設定するパーミッション ファイル
アクセスするOSユーザ※
必要な権限
DBエリア追加・変更オプションファイル
コマンドの実行ユーザ
読み取り権限
DBエリア追加・変更オプションの-vオプションに指定するブロックスペシャルファイル(クラウドストレージ機能を使用しない場合)
HADBサーバプロセスの実行ユーザ
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読み取り権限
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書き込み権限
- 注※
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「HADBサーバプロセスの実行ユーザ」は,HADB管理者のOSユーザです。
「コマンドの実行ユーザ」については,「表1‒1 コマンドの一覧(コマンドの実行条件)」の「コマンドを実行できるOSユーザ」列を参照してください。
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