Hitachi

Hitachi Advanced Data Binder コマンドリファレンス


1.1 コマンドの一覧

コマンドの一覧を次の2つの表に示します。

なお,マルチノード機能を使用している場合にコマンドを実行できるノード種別については,「1.2 マルチノード機能を使用している場合にコマンドを実行できるノード」を参照してください。

表1‒1 コマンドの一覧(コマンドの実行条件)

項番

機能

コマンド名

コマンドの実行条件

コマンドを実行できるOSユーザ

コマンドの実行時に必要な権限※1

コマンドを実行できるマシン

HADBサーバの状態

HADBサーバへの接続

1

インストール・環境設定

インストール

adbinstall

HADB管理者,およびHADBクライアントを管理するOSユーザ

HADBサーバ,およびHADBクライアント(Linux版)

停止中

×

2

HADBオプションのインストールおよびアンインストール

adboptinstall

HADB管理者

HADBサーバ

停止中

×

3

データベースの初期設定

adbinit

HADB管理者

HADBサーバ

停止中

×

4

DBエリアの追加・変更

adbmodarea

HADB管理者

HADBサーバ

稼働中

接続※2

5

バッファの変更

adbmodbuff

HADB管理者

HADBサーバ

稼働中

接続※2

6

HADBサーバの開始・終了

HADBサーバの開始

adbstart

HADB管理者

HADBサーバ

停止中

×

7

HADBサーバの終了

adbstop

HADB管理者

HADBサーバ

稼働中

×

8

データベースのメンテナンスとバックアップ

HADBサーバの稼働モードの変更

adbchgsrvmode

HADB管理者

HADBサーバ

稼働中

×

9

表データのインポートとエクスポート

実表へのデータのインポート

adbimport

HADB管理者,およびHADB管理グループに所属するOSユーザ

  • CONNECT権限

  • インポート対象表に対するIMPORT TABLE権限

HADBサーバ

稼働中

接続※2

10

表のデータのエクスポート

adbexport

HADB管理者,およびHADB管理グループに所属するOSユーザ

  • CONNECT権限

  • エクスポート対象表に対するEXPORT TABLE権限

HADBサーバ

稼働中

接続※2

11

インデクスのメンテナンス

インデクスの再作成

adbidxrebuild

HADB管理者,およびHADB管理グループに所属するOSユーザ

  • CONNECT権限

  • インデクスが定義されている表に対するREBUILD INDEX権限

HADBサーバ

稼働中

接続※2

12

チャンクのメンテナンス

チャンクのマージ

adbmergechunk

HADB管理者,HADB管理グループに所属するOSユーザ

  • CONNECT権限

  • チャンクを定義している表に対するMERGE CHUNK権限

HADBサーバ

稼働中

接続※2

13

チャンクのアーカイブ

adbarchivechunk

HADB管理者,HADB管理グループに所属するOSユーザ

  • CONNECT権限

  • チャンクを定義している表に対するARCHIVE CHUNK権限

HADBサーバ

稼働中

接続※2

14

チャンクのアンアーカイブ

adbunarchivechunk

HADB管理者,HADB管理グループに所属するOSユーザ

  • CONNECT権限

  • チャンクを定義している表に対するUNARCHIVE CHUNK権限

HADBサーバ

稼働中

接続※2

15

チャンクの状態変更

adbchgchunkstatus

HADB管理者,HADB管理グループに所属するOSユーザ

  • CONNECT権限

  • チャンクを定義している表に対するCHANGE CHUNK STATUS権限

HADBサーバ

稼働中

接続※2

16

チャンクのコメントの設定・変更・削除

adbchgchunkcomment

HADB管理者,HADB管理グループに所属するOSユーザ

  • CONNECT権限

  • チャンクを定義している表に対するCHANGE CHUNK COMMENT権限

HADBサーバ

稼働中

接続※2

17

システム表(実表)のメンテナンス

システム表(実表)の再編成

adbreorgsystemdata

HADB管理者

HADBサーバ

稼働中

接続※2

18

HADBサーバの状態表示

クライアントグループ・コマンドグループの情報表示

adbls -d cltgrp

HADB管理者,およびHADB管理グループに所属するOSユーザ

HADBサーバ

×

19

コネクションの状態表示

adbls -d cnct

HADB管理者,およびHADB管理グループに所属するOSユーザ

HADBサーバ

×

20

グローバルバッファの情報表示

adbls -d gbuf

HADB管理者,およびHADB管理グループに所属するOSユーザ

HADBサーバ

×

21

ローカル作業表用バッファの情報表示

adbls -d lbuf

HADB管理者,およびHADB管理グループに所属するOSユーザ

HADBサーバ

×

22

排他資源の状態表示

adbls -d lock

HADB管理者,およびHADB管理グループに所属するOSユーザ

HADBサーバ

×

23

メモリの使用状況の表示

adbls -d mem

HADB管理者,およびHADB管理グループに所属するOSユーザ

HADBサーバ

×

24

共有メモリの情報表示

adbls -d shm

HADB管理者,およびHADB管理グループに所属するOSユーザ

HADBサーバ

×

25

HADBサーバの状態表示

adbls -d srv

HADB管理者,およびHADB管理グループに所属するOSユーザ

HADBサーバ

×

26

スレッドの状態表示

adbls -d thd

HADB管理者,およびHADB管理グループに所属するOSユーザ

HADBサーバ

×

27

バージョン情報の表示

adbls -d ver

HADB管理者,およびHADB管理グループに所属するOSユーザ

HADBサーバ

×

28

SQL文の実行

標準入力やファイルからのSQL文の実行

adbsql

制限はありません

  • CONNECT権限

  • 実行するSQL文に必要なアクセス権限

HADBサーバ,およびHADBクライアント(Linux版)

稼働中

クライアント接続

29

辞書の管理

同義語辞書の登録・削除など

adbsyndict

HADB管理者

HADBサーバ

稼働中

接続※2

30

情報収集・解析

データベースの状態解析

adbdbstatus

HADB管理者,およびHADB管理グループに所属するOSユーザ

HADBサーバ

稼働中

接続※2

31

コスト情報の収集

adbgetcst

HADB管理者,およびHADB管理グループに所属するOSユーザ

  • CONNECT権限

  • コスト情報を収集する表に対するGET COSTINFO権限

HADBサーバ

稼働中

接続※2

32

HADBサーバの稼働情報の表示

adbstat

HADB管理者,およびHADB管理グループに所属するOSユーザ

HADBサーバ

稼働中

×

33

SQLトレース情報の出力開始・停止

adbchgsqltrc

HADB管理者

HADBサーバ

稼働中

×

34

トラブルシュート

トランザクションまたはコマンドの強制終了

adbcancel

HADB管理者

HADBサーバ

稼働中

×

35

トラブルシュート情報の取得

adbinfoget

HADB管理者

HADBサーバ

※4

×

36

トラブルシュート情報の削除

adbinfosweep

HADB管理者

HADBサーバ

停止中

×

37

マルチノード機能

各ノードのHADBサーバの状態表示

adbls -d node

HADB管理者,およびHADB管理グループに所属するOSユーザ

HADBサーバ

×

38

SQLパラレル実行機能の情報表示

adbls -d prl

HADB管理者,およびHADB管理グループに所属するOSユーザ

HADBサーバ

×

39

ノード種別の変更

adbchgnodetype

HADB管理者

HADBサーバ

稼働中

×

40

HADBサーバの監視

adbmonitor

HADB管理者

HADBサーバ

稼働中

×

41

クライアント定義の集中管理機能

クライアント定義の集中管理

adbclientdefmang

HADB管理者

  • DBA権限

  • CONNECT権限

HADBサーバ

稼働中

接続

42

監査証跡機能

監査証跡機能の管理

adbaudittrail

HADB管理者,およびHADB管理グループに所属するOSユーザ

  • CONNECT権限

  • 監査管理権限

  • 監査参照権限※3

HADBサーバ

稼働中

接続

43

監査証跡ファイルの変換

adbconvertaudittrailfile

HADB管理者,およびHADB管理グループに所属するOSユーザ

  • CONNECT権限

  • 監査参照権限

HADBサーバ

稼働中

接続

44

更新行のカラム化機能

更新行のカラム化機能の管理

adbcolumnize

HADB管理者

HADBサーバ

稼働中

×

45

DBエリア暗号化機能

HADB暗号鍵の作成

adbmkdmk

HADB管理者

  • 暗号管理権限

  • CONNECT権限

HADBサーバ

稼働中

接続※2

46

HADB暗号鍵の更新

adbupddmk

HADB管理者

  • 暗号管理権限

  • CONNECT権限

HADBサーバ

稼働中

接続

47

クラウドストレージ機能

キャッシュファイルの情報表示

adbls -d cfm

HADB管理者,およびHADB管理グループに所属するOSユーザ

HADBサーバ

×

(凡例)

−:該当しません。

稼働中:HADBサーバが稼働中のときにコマンドを実行できます。

停止中:HADBサーバが停止中のときにコマンドを実行できます。

◎:HADBサーバの稼働中,停止中に関係なくコマンドを実行できます。

○:HADBサーバの稼働中,HADBサーバが異常終了してから再開始するまでの間,またはadbinfosweepコマンドでトラブルシュート情報を削除するまでの間に実行できます。

接続:コマンド実行時にHADBサーバに接続します。

クライアント接続:HADBクライアントとしてHADBサーバに接続します。

×:HADBサーバに接続しません。

注※1

各コマンドの-uオプションに,この権限を持つHADBユーザの認可識別子を指定します。

注※2

HADBクライアントだけでなく,HADBサーバに接続するコマンドについても,HADBサーバへの接続数の考慮が必要です。

HADBサーバに接続するコマンドの同時接続については,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドリソースの設計コマンドを同時実行する際の考慮点を参照してください。

注※3

監査管理権限を持たないで監査参照権限を持っているHADBユーザは,-dオプションを指定したadbaudittrailコマンドだけ実行できます。それ以外のオプションを指定してadbaudittrailコマンドを実行する場合は,監査管理権限が必要です。

注※4

adbinfogetコマンドに-gオプションを指定する場合は,HADBサーバの稼働中に実行してください。

システムデータだけのバックアップを使用したデータベースの回復について,次の表に示します。

表1‒2 コマンドの一覧(システムデータだけのバックアップを使用したデータベースの回復)

項番

機能

コマンド名

システムデータだけのバックアップを使用したデータベースの回復

1

インストール・環境設定

インストール

adbinstall

2

HADBオプションのインストールおよびアンインストール

adboptinstall

3

データベースの初期設定

adbinit

×

4

DBエリアの追加・変更

adbmodarea

×

5

バッファの変更

adbmodbuff

6

HADBサーバの開始・終了

HADBサーバの開始

adbstart

7

HADBサーバの終了

adbstop

8

データベースのメンテナンスとバックアップ

HADBサーバの稼働モードの変更

adbchgsrvmode

9

表データのインポートとエクスポート

実表へのデータのインポート

adbimport

×

10

表のデータのエクスポート

adbexport

11

インデクスのメンテナンス

インデクスの再作成

adbidxrebuild

×

12

チャンクのメンテナンス

チャンクのマージ

adbmergechunk

×

13

チャンクのアーカイブ

adbarchivechunk

×

14

チャンクのアンアーカイブ

adbunarchivechunk

×

15

チャンクの状態変更

adbchgchunkstatus

×

16

チャンクのコメントの設定・変更・削除

adbchgchunkcomment

×

17

システム表(実表)のメンテナンス

システム表(実表)の再編成

adbreorgsystemdata

18

HADBサーバの状態表示

クライアントグループ・コマンドグループの情報表示

adbls -d cltgrp

19

コネクションの状態表示

adbls -d cnct

20

グローバルバッファの情報表示

adbls -d gbuf

21

ローカル作業表用バッファの情報表示

adbls -d lbuf

22

排他資源の状態表示

adbls -d lock

23

メモリの使用状況の表示

adbls -d mem

24

共有メモリの情報表示

adbls -d shm

25

HADBサーバの状態表示

adbls -d srv

26

スレッドの状態表示

adbls -d thd

27

バージョン情報の表示

adbls -d ver

28

SQL文の実行

標準入力やファイルからのSQL文の実行

adbsql

29

辞書の管理

同義語辞書の登録・削除など

adbsyndict

×

30

情報収集・解析

データベースの状態解析

adbdbstatus

31

コスト情報の収集

adbgetcst

32

HADBサーバの稼働情報の表示

adbstat

33

SQLトレース情報の出力開始・停止

adbchgsqltrc

34

トラブルシュート

トランザクションまたはコマンドの強制終了

adbcancel

35

トラブルシュート情報の取得

adbinfoget

36

トラブルシュート情報の削除

adbinfosweep

37

マルチノード機能

各ノードのHADBサーバの状態表示

adbls -d node

38

SQLパラレル実行機能の情報表示

adbls -d prl

39

ノード種別の変更

adbchgnodetype

40

HADBサーバの監視

adbmonitor

41

クライアント定義の集中管理機能

クライアント定義の集中管理

adbclientdefmang

42

監査証跡機能

監査証跡機能の管理

adbaudittrail

43

監査証跡ファイルの変換

adbconvertaudittrailfile

44

更新行のカラム化機能

更新行のカラム化機能の管理

adbcolumnize

×

45

DBエリア暗号化機能

HADB暗号鍵の作成

adbmkdmk

46

HADB暗号鍵の更新

adbupddmk

×

47

クラウドストレージ機能

キャッシュファイルの情報表示

adbls -d cfm

(凡例)

○:HADBサーバのバージョンアップ後にこのコマンドを実行した場合でも,システムデータだけのバックアップを使用して,HADBサーバを旧バージョンに戻すことができます。

×:HADBサーバのバージョンアップ後にこのコマンドを実行した場合,システムデータだけのバックアップからではHADBサーバを旧バージョンに戻すことができません。この場合,HADBサーバを旧バージョンに戻すには,フルバックアップが必要になります。

△:次の操作だけをした場合は,システムデータだけのバックアップを使用して,HADBサーバを旧バージョンに戻すことができます。

  • SQL文(SELECT文,COMMIT文,ROLLBACK文)

  • すべてのadbsqlサブコマンド

システムデータだけのバックアップは,バージョンアップ前に取得していることを前提としています。

HADBサーバをバージョンアップする際のシステムデータだけのバックアップについては,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドバージョンアップ前に実施することを参照してください。