15.6 注意事項
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バージョン04-03より前のHADBサーバで収集したコスト情報は,バージョン04-03以降のHADBサーバでは使用できません。そのため,04-03より前のバージョンから,04-03以降のバージョンにHADBサーバをバージョンアップした場合は,adbgetcstコマンドでコスト情報を収集し直してください。
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コマンドまたはAPの実行中にadbgetcstコマンドを実行した場合,必要な処理リアルスレッド数が確保できないことがあります。この場合,必要な処理リアルスレッド数が確保できるまで,adbgetcstコマンドの実行を待ちます。処理リアルスレッド数の確保待ち状態が発生した場合,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドのリソースの設計のコマンドを同時実行する際の考慮点のコマンドの実行時に使用する処理リアルスレッド数に関する考慮点を参照して対処してください。
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コスト情報を収集する場合,次のときは該当する表のコスト情報収集処理がスキップされます(KFAA50291-Wメッセージが出力されます)。
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処理対象表が更新不可状態のとき
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処理対象表に定義されているB-treeインデクス,テキストインデクス,またはレンジインデクスが未完状態のとき
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処理対象表に対して実行したadbimportコマンドまたはadbidxrebuildコマンドが中断しているとき
コスト情報を削除する場合は,コスト情報をシステム表(実表)から削除する表,およびその表に定義されているB-treeインデクス,テキストインデクス,またはレンジインデクスの状態に関係なく,コスト情報を削除します。
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コスト情報を収集する際,HADBサーバはSELECT文を使用して処理対象表を検索するため,非順序実行方式が適用される環境での実行を推奨します。非順序実行方式が適用される環境については,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドのデータベースの検索処理方式(非順序実行方式)を参照して確認してください。
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コスト情報収集オプションファイル,およびその格納ディレクトリのパスは,adbgetcstコマンド以外のプログラムが使用しているファイルおよびディレクトリと重複しないようにしてください。重複した場合,ファイル中のデータが失われるおそれがあります。シンボリックリンクの指定および相対パスの指定にも注意してください。
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adbgetcstコマンドの実行を中断する場合は,adbcancelコマンドで中断してください。実行中のコマンドをadbcancelコマンドで中断する方法については,「1.8 実行中のコマンドを中断(強制終了)する場合」を参照してください。
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コスト情報の収集および削除処理は,サーバプロセスで実行されます。このため,[Ctrl]+[C]キーなどでadbgetcstコマンドのコマンドプロセスを強制終了しても,サーバプロセスで実行中のコスト情報の収集および削除処理は中断されません(処理が続行されます)。収集および削除処理が完了すると,KFAA81001-Iメッセージが出力されます。
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このコマンドの実行時間を短縮したい場合は,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドのチューニングのコマンドの実行時間の短縮に関するチューニングのadbgetcstコマンドの実行時間の短縮を参照してください。
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adbgetcstコマンドの実行時,次の表に示すファイルにアクセスします。adbgetcstコマンドを実行する前に,ファイルに次の表に示すパーミッションを設定してください。
表15‒5 ファイルに設定するパーミッション ファイル
アクセスするOSユーザ※
必要な権限
コスト情報収集オプションファイル
コマンドの実行ユーザ
読み取り権限
- 注※
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「コマンドの実行ユーザ」については,「表1‒1 コマンドの一覧(コマンドの実行条件)」の「コマンドを実行できるOSユーザ」列を参照してください。