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Hitachi Advanced Data Binder コマンドリファレンス


15.2.2 コスト情報収集オプションの形式

〈この項の構成〉

(1) 指定形式

〔set adb_getcst_rthd_num = adbgetcstコマンドが使用する処理リアルスレッド数〕
〔set adb_getcst_collect_time = コスト情報を収集する時間

上記のコスト情報収集オプションの指定規則は,サーバ定義と同じです。サーバ定義の指定規則については,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドサーバ定義の文法規則を参照してください。

(2) 指定形式の説明

adb_getcst_rthd_num = adbgetcstコマンドが使用する処理リアルスレッド数

〜〈整数〉((2〜4,096))

adbgetcstコマンド実行時に使用する処理リアルスレッド数を指定します。

このオプションは,指定を推奨するオプションです。adbgetcstコマンドは,このオプションで指定した値の処理リアルスレッド数を使用します。このため,adbgetcstコマンドで使用したい処理リアルスレッド数に応じて,このオプションに適切な値を指定してください。adbgetcstコマンドが処理リアルスレッドを使用する処理,および各処理で使用する処理リアルスレッド数については,「15.1.3 adbgetcstコマンドが使用するスレッドの関係」を参照してください。

このオプションを省略した場合,adbgetcstコマンド実行時に使用する処理リアルスレッド数は,サーバ定義adb_sql_exe_max_rthd_numオペランドによって決まります。このオプションまたはサーバ定義adb_sql_exe_max_rthd_numオペランドの指定値と,コマンド実行時に使用する処理リアルスレッド数の関係を次の表に示します。

表15‒1 コマンド実行時に使用する処理リアルスレッド数

項番

このオプションまたはサーバ定義の値

コマンド実行時に使用する処理リアルスレッド数

1

このオプションの指定を省略した場合

サーバ定義adb_sql_exe_max_rthd_numオペランドの指定を省略した場合

サーバ定義adb_sql_exe_max_rthd_numオペランドのデフォルト値を使用します。

2

サーバ定義adb_sql_exe_max_rthd_numオペランドに0または1を指定した場合

3

サーバ定義adb_sql_exe_max_rthd_numオペランドに2以上の値を指定した場合

サーバ定義adb_sql_exe_max_rthd_numオペランドに指定した値を使用します。

4

このオプションに2以上の値を指定した場合

このオプションに指定した値を使用します。

(凡例)

-:adbgetcstコマンドがエラーとなります。

サーバ定義adb_sql_exe_max_rthd_numオペランドの詳細については,マニュアルHADB システム構築・運用ガイド性能に関するオペランド(set形式)を参照してください。

adb_getcst_collect_time = コスト情報を収集する時間

〜〈整数〉((0,5~1,440))《10》(単位:分)

処理対象表のコスト情報を収集する時間を,分単位で指定します。

このオプションを指定すると,指定した時間内で収集できたコスト情報だけがシステム表に格納されます。コスト情報の収集時間に関係なく,処理対象表のすべてのコスト情報を収集したい場合は,このオプションに0を指定してください。

adbgetcstコマンドの-tオプションを省略した場合(スキーマ内の全表のコスト情報を収集する場合)は,-uオプションで指定した認可識別子のスキーマ内の各表に,このオプションの指定値が適用されます。このオプションに指定した時間内に処理対象表のコスト情報の収集が終わらないときは,その時点までに収集したコスト情報がシステム表に格納され,次の処理対象表のコスト情報の収集が始まります。

このオプションの指定値と,システム表に格納されるコスト情報の関係を次の表に示します。

表15‒2 オプションの指定値とシステム表に格納されるコスト情報の関係

項番

このオプションの指定値

処理対象表のコスト情報の収集に掛かる時間

システム表に格納されるコスト情報

1

省略,または5以上の値を指定した場合

このオプションに指定した時間(または省略したときの値)よりも長い

このオプションに指定した時間(または省略したときの値)までに収集したコスト情報

コスト情報の収集処理中(KFAA80235-Iメッセージが出力されてからKFAA80236-Iメッセージが出力されるまでの間)に,このオプションに指定した時間が経過すると,KFAA80237-Iメッセージが出力されます。

スキーマ内の全表のコスト情報を収集する場合,このオプションに指定した時間が経過すると,次の処理対象表のコスト情報の収集が始まります。このとき,KFAA80237-Iメッセージが出力されます。

2

このオプションに指定した時間(または省略したときの値)と同じ,または短い

処理対象表のすべてのコスト情報

スキーマ内の全表のコスト情報を収集する場合,処理対象表のコスト情報の収集が完了すると,次の処理対象表のコスト情報の収集が始まります。

3

0を指定した場合

処理対象表のすべてのコスト情報

スキーマ内の全表のコスト情報を収集する場合,処理対象表のコスト情報の収集が完了すると,次の処理対象表のコスト情報の収集が始まります。

(凡例)

-:該当しません。コスト情報の収集時間に関係なく,処理対象表のすべてのコスト情報が収集されます。

注※

処理対象表のすべてのコスト情報を収集した場合と比較して,SQL文の最適化(アクセスパスの選択の結果)が異なることがあります。