13.2.1 指定形式およびオプションの説明【サマリ情報・使用量情報を出力する場合】
(1) 指定形式
adbdbstatusコマンドの指定形式(サマリ情報または使用量情報を出力する場合)を次に示します。
カラムストア表の再編成要否の情報を出力する場合の指定形式については,「13.2.2 指定形式およびオプションの説明【カラムストア表の再編成要否の情報を出力する場合】」の「(1) 指定形式」を参照してください。
adbdbstatus
〔-d {summary|used}〕
〔-c {dbarea|table|index|archivechunk}〕
〔-n {DBエリア名|表名|インデクス名}〕
〔-t〕
〔-k 囲み文字〕
〔-s {区切り文字|tab}〕
〔-S {K|M|G}〕
〔-r 範囲指定〕
〔--shared-lock〕
〔--timeout タイムアウト時間〕
(2) 出力する情報と指定するオプションの関係
adbdbstatusコマンドでサマリ情報または使用量情報を出力する場合,次に示すオプションの組み合わせで,出力する情報の種類が決まります。
-
-dオプション
-
-cオプション
-
-nオプション
実行したい状態解析のパターン,出力する情報の種類,およびオプションの組み合わせの関係について,次の表に示します。各オプションの詳細については,「(3) オプションの説明」の-dオプション,-cオプション,および-nオプションの説明を参照してください。
項番 |
状態解析のパターン |
出力する情報の種類 |
オプションの組み合わせ |
|||
---|---|---|---|---|---|---|
解析の対象 |
解析したい内容 |
-dオプションの指定 |
-cオプションの指定 |
-nオプションの指定 |
||
1 |
データベース全体(すべてのDBエリア) |
DBエリアの使用量を解析したい |
summaryまたは指定なし |
dbareaまたは指定なし |
− |
|
2 |
DBエリアファイルやチャンクの使用量を解析したい |
dbareaまたは指定なし |
− |
|||
3 |
特定のDBエリア |
DBエリアの使用量を解析したい |
summaryまたは指定なし |
dbareaまたは指定なし |
||
4 |
DBエリアファイルやチャンクの使用量を解析したい |
dbareaまたは指定なし |
||||
5 |
すべての表 |
表の使用量および状態を解析したい |
summaryまたは指定なし |
− |
||
6 |
表が格納されているDBエリアのDBエリアファイルや,チャンクの使用量を解析したい |
− |
||||
7 |
特定の表 |
表の使用量および状態を解析したい |
summaryまたは指定なし |
|||
8 |
表が格納されているDBエリアのDBエリアファイルや,チャンクの使用量を解析したい |
|||||
9 |
すべてのインデクス |
インデクスの使用量および状態を解析したい |
summaryまたは指定なし |
− |
||
10 |
インデクスが格納されているDBエリアのDBエリアファイルや,チャンクの使用量を解析したい |
− |
||||
11 |
特定のインデクス |
インデクスの使用量および状態を解析したい |
summaryまたは指定なし |
|||
12 |
インデクスが格納されているDBエリアのDBエリアファイルや,チャンクの使用量を解析したい |
|||||
13 |
特定の表に作成されたアーカイブ状態のチャンク |
マルチチャンク表に作成されたチャンクの使用量および状態を解析したい |
summaryまたは指定なし |
|||
14 |
アーカイブ状態のチャンクに対応している各アーカイブファイルの使用量を解析したい |
- (凡例)
-
−:-nオプションを指定しません。
(3) オプションの説明
adbdbstatusコマンドのオプション(サマリ情報または使用量情報を出力する場合)について説明します。カラムストア表の再編成要否の情報を出力する場合のオプションについては,「13.2.2 指定形式およびオプションの説明【カラムストア表の再編成要否の情報を出力する場合】」の「(2) オプションの説明」を参照してください。
- ●-d {summary|used}
-
出力結果の種類を指定します。
- summary:サマリ情報
-
サマリ情報で出力される項目の詳細については,次に示す内容を参照してください。
- used:使用量情報
-
使用量情報で出力される項目の詳細については,次に示す内容を参照してください。
- ●-c {dbarea|table|index|archivechunk}
-
adbdbstatusコマンドで情報を取得する範囲を指定します。
- dbarea:DBエリア
-
DBエリアの情報を取得する場合に指定します。
- table:表
-
表の情報を取得する場合に指定します。
- index:インデクス
-
インデクスの情報を取得する場合に指定します。
- archivechunk:表に作成されたアーカイブ状態のチャンク
-
表に作成されたアーカイブ状態のチャンクの情報を取得する場合に指定します。
なお,archivechunkを指定した場合は,-nオプションにアーカイブマルチチャンク表の表名を必ず指定する必要があります。
- ●-n {DBエリア名|表名|インデクス名}
-
〜〈文字列〉
特定のDBエリア,表,またはインデクスの情報だけを取得したい場合,このオプションで名称を指定します。
- DBエリア名:
-
情報を取得するDBエリア名を指定します。
-cオプションを省略した場合,または-cオプションにdbareaを指定した場合に指定できます。ただし,作業表用DBエリア名(ADBWRK),およびマスタディレクトリ用DBエリア名(ADBMST)は指定できません。
- 表名:
-
表名を「スキーマ名.表識別子」の形式で指定します。スキーマ名は省略できません。ビュー表を指定すると,エラーになります。
-cオプションにtableを指定した場合に指定できます。
また,-cオプションにarchivechunkを指定した場合は,アーカイブマルチチャンク表の表名を必ず指定する必要があります。
ディクショナリ表(実表)およびシステム表(実表)の表名を指定する場合は,スキーマ名に「HADB」を指定してください。
スキーマ名または表識別子中に,英小文字または\がある場合の指定規則については,「1.4.3 表名の指定規則」を参照してください。
- インデクス名:
-
インデクス名を「スキーマ名.インデクス識別子」の形式で指定します。スキーマ名は省略できません。
-cオプションにindexを指定した場合に指定できます。
なお,主キーに対応するB-treeインデクスの情報を取得する場合は,自動的に生成されたインデクス識別子(制約名と同じ)を指定する必要があります。主キーに対応するB-treeインデクスのインデクス識別子を調べる方法については,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドのディクショナリ表の検索を参照してください。
ディクショナリ表(実表)およびシステム表(実表)に定義されているインデクスを指定する場合は,スキーマ名に「HADB」を指定してください。
DBエリア名またはインデクス名の指定時の規則を次に示します。
-
指定した文字列は,すべて英大文字として扱われます。
-
名称の文字列中に英小文字が含まれる場合は,名称を二重引用符(")で囲み,さらにアポストロフィ(')で囲んでください。二重引用符(")およびアポストロフィ(')で囲まないと,名称はすべて英大文字として扱われます。
(例)-n '"ADBuser01"'.'"Index01"'
DBエリア,表,およびインデクスの名称規則については,マニュアルHADB SQLリファレンスの基本項目のSQLの記述規則の名前の指定を参照してください。
- ●-t
-
タイトル行を出力しない場合に指定します。
- ●-k 囲み文字
-
〜〈文字列〉((1バイト))《"》
CSV形式での文字列の囲み文字を指定します。このオプションを省略した場合は,囲み文字として二重引用符(")が仮定されます。
囲み文字として指定できる文字は,1バイト文字だけです。2バイト以上の文字列は指定できません。また,次に示す文字も囲み文字として指定できません。
-
空白,タブ,アスタリスク(*)
-
区切り文字(-sオプションの指定値または省略値)と同じ文字
- 重要
-
-
アポストロフィ( ' )を囲み文字として指定する場合は,二重引用符(")で囲んで指定してください。
(例)アポストロフィ( ' )を囲み文字として指定する場合の例
adbdbstatus … -k "'" …
-
ストローク(|)のように,シェルが別の意味で使用している特殊文字を囲み文字として指定する場合は,二重引用符(")またはアポストロフィ( ' )で囲んで指定してください。
(例)ストローク(|)を囲み文字として指定する場合の例
adbdbstatus … -k "|" …
-
adbdbstatusコマンドで出力される列のタイトルおよび内容に含まれる文字を囲み文字に指定しないでください。adbdbstatusコマンドで出力される列については,次に示す内容を参照してください。
・「13.3.2 DBエリアのサマリ情報で出力される項目の一覧」
・「13.5.2 インデクスのサマリ情報で出力される項目の一覧」
・「13.6.2 アーカイブ状態のチャンクのサマリ情報で出力される項目の一覧」
-
-
- ●-s {区切り文字|tab}
-
〜〈文字列〉((1バイト))《 , 》
CSV形式での区切り文字を指定します。区切り文字にタブを指定する場合は,tabを指定してください。このオプションを省略した場合は,区切り文字としてコンマ( , )が仮定されます。
区切り文字として指定できる文字は,tabまたは1バイト文字だけです。tab以外の2バイト以上の文字列は指定できません。また,次に示す文字も区切り文字として指定できません。
-
英大文字(A〜Z),英小文字(a〜z),数字(0〜9),下線(_),二重引用符("),アスタリスク(*)
-
囲み文字(-kオプションの指定値または省略値)と同じ文字
- 重要
-
-
アポストロフィ( ' )を区切り文字として指定する場合は,二重引用符(")で囲んで指定してください。
(例)アポストロフィ( ' )を区切り文字として指定する場合の例
adbdbstatus … -s "'" …
-
ストローク(|)のように,シェルが別の意味で使用している特殊文字を区切り文字として指定する場合は,二重引用符(")またはアポストロフィ( ' )で囲んで指定してください。
(例)ストローク(|)を区切り文字として指定する場合の例
adbdbstatus … -s "|" …
-
adbdbstatusコマンドで出力される列のタイトルおよび内容に含まれる文字を区切り文字に指定しないでください。adbdbstatusコマンドで出力される列については,次に示す内容を参照してください。
・「13.3.2 DBエリアのサマリ情報で出力される項目の一覧」
・「13.5.2 インデクスのサマリ情報で出力される項目の一覧」
・「13.6.2 アーカイブ状態のチャンクのサマリ情報で出力される項目の一覧」
-
-
- ●-S {K|M|G}
-
使用量に関する出力項目を,セグメント数やページ数ではなく,キロバイト単位,メガバイト単位またはギガバイト単位で表示したい場合に指定します。
このオプションの指定を省略した場合,使用量に関する出力項目の表示単位は,セグメント数またはページ数になります。
- K:キロバイト
-
使用量に関する出力項目を,キロバイト単位で表示したい場合に指定します。
- M:メガバイト
-
使用量に関する出力項目を,メガバイト単位で表示したい場合に指定します。
- G:ギガバイト
-
使用量に関する出力項目を,ギガバイト単位で表示したい場合に指定します。
このオプションを指定すると,表示単位にあわせて,該当する出力項目の列のタイトルも変更されます。このオプションの指定値と,出力項目の表示単位,および列のタイトルの関係を次の表に示します。
表13‒2 使用量に関する出力項目の表示単位と列のタイトル 項番
情報の種類
出力項目
このオプションの指定値
出力項目の表示単位
列のタイトル
1
DBエリアのサマリ情報
DBエリアの使用中セグメント数
−
セグメント数
Used_segments
2
K
キロバイト
KB_Used_segments
3
M
メガバイト
MB_Used_segments
4
G
ギガバイト
GB_Used_segments
5
DBエリアの総セグメント数
−
セグメント数
Total_segments
6
K
キロバイト
KB_Total_segments
7
M
メガバイト
MB_Total_segments
8
G
ギガバイト
GB_Total_segments
9
表のサマリ情報
表の使用中セグメント数
−
セグメント数
Used_segments
10
K
キロバイト
KB_Used_segments
11
M
メガバイト
MB_Used_segments
12
G
ギガバイト
GB_Used_segments
13
表の使用中ページ数
−
ページ数
Used_pages
14
K
キロバイト
KB_Used_pages
15
M
メガバイト
MB_Used_pages
16
G
ギガバイト
GB_Used_pages
17
インデクスのサマリ情報
インデクスの使用中セグメント数
−
セグメント数
Used_segments
18
K
キロバイト
KB_Used_segments
19
M
メガバイト
MB_Used_segments
20
G
ギガバイト
GB_Used_segments
21
インデクスの使用中ページ数
−
ページ数
Used_pages
22
K
キロバイト
KB_Used_pages
23
M
メガバイト
MB_Used_pages
24
G
ギガバイト
GB_Used_pages
25
DBエリア,表とインデクスの使用量情報
使用中セグメント数
−
セグメント数
Used_segments
26
K
キロバイト
KB_Used_segments
27
M
メガバイト
MB_Used_segments
28
G
ギガバイト
GB_Used_segments
29
使用中ページ数
−
ページ数
Used_pages
30
K
キロバイト
KB_Used_pages
31
M
メガバイト
MB_Used_pages
32
G
ギガバイト
GB_Used_pages
33
DBエリアファイル内の総セグメント数
−
セグメント数
Total_segments
34
K
キロバイト
KB_Total_segments
35
M
メガバイト
MB_Total_segments
36
G
ギガバイト
GB_Total_segments
37
DBエリアファイル内の初期化済みページ数
−
ページ数
Initialized_pages
38
K
キロバイト
KB_Initialized_pages
39
M
メガバイト
MB_Initialized_pages
40
G
ギガバイト
GB_Initialized_pages
- (凡例)
-
−:このオプションを省略します。
- ●-r 範囲指定
-
アーカイブ状態のチャンクの情報を出力したい場合に,チャンクの情報を出力する範囲を指定します。-rオプションの詳細については,「(4) -rオプション(範囲指定)の詳細」を参照してください。
- ●--shared-lock
-
adbdbstatusコマンドの排他制御を変更する場合に指定します。次のコマンドやSQL文とadbdbstatusコマンドを同時に実行したい場合は,このオプションを指定してください。
-
adbimportコマンド(バックグラウンドインポートを実行したとき)
-
adbmergechunkコマンド
-
更新系SQL(INSERT文,DELETE文,UPDATE文)
--shared-lockオプションを指定した場合の排他制御については,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドの確保される排他資源と排他制御モードを参照してください。
--shared-lockオプションを指定したadbdbstatusコマンドを実行すると,一部の出力項目を取得できません。また,--shared-lockオプションを指定したadbdbstatusコマンドと,データベースを更新するトランザクションを同時に実行すると,一部の出力項目の値が不整合になることがあります。詳細については,下記を参照してください。
- 重要
-
--shared-lockオプションを指定したときの出力項目の詳細については,「13.4.2 表のサマリ情報で出力される項目の一覧」,「13.5.2 インデクスのサマリ情報で出力される項目の一覧」および「13.7.2 DBエリア,表とインデクスの使用量情報で出力される項目の一覧」を参照してください。
■--shared-lockオプションを指定すると取得できない出力項目
--shared-lockオプションを指定した場合,次に示す出力項目は取得できません。常にno_checkが表示されます。
-
表のサマリ情報
表の更新不可状態(Non-updatable),およびコマンドの終了状態(Command_status)
-
インデクスのサマリ情報
一意性制約違反状態(Unique_constraint_violated),およびインデクスの未完状態(Unfinished)
また,--shared-lockオプションを指定した場合,次の表やインデクスに対応する削除仕掛中のチャンクに関する情報は出力されません。
-
システム表(実表)
-
システム表(実表)に定義されたインデクス
-
adbmergechunkコマンド実行中の表
-
adbmergechunkコマンド実行中の表に定義されたインデクス
■--shared-lockオプションを指定したときの出力項目に関する制限事項
次のコマンドを実行している表に対して,--shared-lockオプションを指定してadbdbstatusコマンドを実行した場合,セグメント数,ページ数またはチャンク数に関する出力項目には,最新の値が出力されないことがあります(次のコマンドが開始されたときの値が出力されることがあります)。そのため,ほかの出力項目の値と不整合になることがあります。
-
adbimportコマンド(バックグラウンドインポートを実行したとき)
-
adbidxrebuildコマンド(バックグラウンドインポートが中断したあとに,--create-temp-fileオプションを指定して実行したとき)
-
adbmergechunkコマンド
-
adbreorgsystemdataコマンド
-
なお,次の情報を出力する場合に,--shared-lockオプションを指定するとadbdbstatusコマンドがエラーになります。
-
DBエリアのサマリ情報
-dオプションにsummaryを指定(または-dオプションを省略)して,-cオプションにdbareaを指定(または-cオプションを省略)したとき。
-
アーカイブ状態のチャンクのサマリ情報
-dオプションにsummaryを指定(または-dオプションを省略)して,-cオプションにarchivechunkを指定したとき。
-
アーカイブ状態のチャンクの使用量情報
-dオプションにusedを指定して,-cオプションにarchivechunkを指定したとき。
-
- ●--timeout タイムアウト時間
-
〜〈整数〉((0〜65,535))《0》(単位:秒)
adbdbstatusコマンドがタイムアウトになるまでの時間を指定します。
adbdbstatusコマンドの実行時間がこのオプションで指定した時間を超えた場合,adbdbstatusコマンドの処理はキャンセルされます。
このオプションの指定を省略した場合,またはこのオプションに0を指定した場合,adbdbstatusコマンドのタイムアウト時間は設定されません。adbdbstatusコマンドの処理に時間が掛かっても,タイムアウトしないでコマンドの処理が続行されます。
- メモ
-
adbdbstatusコマンドの実行時間が長くなるとシステムの運用に支障が出る場合は,タイムアウト時間の指定を検討してください。
- ■マルチノード機能を使用している場合
-
次に示す状態のときは,このオプションで指定したタイムアウト時間が経過しても,adbdbstatusコマンドの処理はすぐにはキャンセルされません。次に示す状態が解消されたあとで,adbdbstatusコマンドの処理がキャンセルされます。
-
プライマリノードの切り替え処理中
-
ノードの復帰処理中
-
他ノードで実行中のトランザクションの終了待ち中
-
(4) -rオプション(範囲指定)の詳細
アーカイブ状態のチャンクの情報を出力したい場合に,チャンクの情報を出力する範囲を,-rオプションで指定します。範囲指定に指定した範囲に,アーカイブレンジ列(アーカイブマルチチャンク表の検索時に,検索範囲を絞り込むために使用する列)の値の範囲が一部でも含まれている場合,該当するチャンクの情報が出力対象となります。該当するチャンクが存在しない場合,情報は出力されません。
範囲指定は,アーカイブレンジ列のデータ型に基づき,解釈されます。
範囲指定の種類と詳細な説明の参照先を次の表に示します。
項番 |
範囲指定の種類 |
参照先 |
---|---|---|
1 |
日付の範囲指定 |
|
2 |
時刻の範囲指定 |
|
3 |
時刻印の範囲指定 |
|
4 |
固定長文字列の範囲指定 |
|
5 |
10進数の範囲指定 |
|
6 |
整数の範囲指定 |
|
7 |
浮動小数点数の範囲指定 |
次の条件の場合を例に,どのチャンクの情報が出力対象となるかについて示します。
-
アーカイブレンジ列のデータ型がDATE型
-
範囲指定に「2015/02/10〜2015/04/01」の日付の範囲を指定
-rオプションの指定時の規則を次に示します。
-
このオプションを指定した場合,-cオプションにarchivechunkを指定する必要があります。-cオプションにarchivechunkの指定がないときは,KFAA90002-Eメッセージが出力されます。また,-nオプションには,アーカイブマルチチャンク表の表名を指定する必要があります。指定された表名がアーカイブマルチチャンク表の表名でないときは,KFAA50280-Eメッセージが出力されます。
-
範囲指定は,1つだけ指定できます。複数の範囲指定は指定できません。
-
範囲指定に1,024バイト以上指定した場合はKFAA90003-Eメッセージが出力されます。
-
このオプションには,シェルによる囲み文字などの解析後の値を指定してください。シェルの文字解析によっては,指定値と実際に解釈される値が異なることがあります。固定長文字列の範囲指定の例を次に示します。
オプションの指定値:-r 'abc'-'def'
実際に解釈される値:-r abc-def
実際に解釈される値はアポストロフィ(')が取り除かれた値です。
(a) 日付の範囲指定
チャンクの情報を出力する範囲を日付で指定します。
- 形式
-
-r {YYYY-MM-DD|YYYY/MM/DD}-{YYYY-MM-DD|YYYY/MM/DD}
最小値(日付指定)と最大値(日付指定)をハイフン(-)でつなぎます。最小値とハイフン(-)の間,および最大値とハイフン(-)の間には空白を入れないでください。
- 説明
-
YYYY:年(0001〜9999)
MM:月(01〜12)
DD:日(01〜MMに指定した月の最終日)
- 指定例
-
指定例1:-r 2016/01/01-2016/12/31
指定例2:-r 2016-01-01-2016-12-31
それぞれの日付は,「YYYY-MM-DD」または「YYYY/MM/DD」の形式で指定してください(「YYYY」,「MM」,「DD」をスラッシュ(/)またはハイフン(-)で区切ります)。
指定例1の場合,2016/01/01,および2016/12/31が日付指定として扱われます。
指定例2の場合,2016-01-01,および2016-12-31が日付指定として扱われます。
日付の範囲指定に関する規則を次に示します。
-
「YYYY」,「MM」,「DD」の桁数が足りない場合は,足りない分,左側に0を補ってください。
-
日付の範囲指定が指定できるアーカイブレンジ列のデータ型は次のとおりです。
-
DATE型
-
TIMESTAMP型
-
-
日付の範囲指定では,日付だけを指定できます。アーカイブレンジ列のデータ型がTIMESTAMP型の場合,時刻の指定は省略されたものとして扱われます。そのため,次に示す表のとおりに開始時刻と終了時刻が補正されます。その結果,指定した日付の範囲指定内のすべてのデータが,チャンクの情報を出力する範囲の対象になります。
表13‒4 開始時刻および終了時刻の補正 項番
TIMESTAMP型の列に定義した小数秒の桁数
開始時刻
終了時刻
1
0
0時0分0秒
23時59分59秒
2
3
0時0分0.000秒
23時59分59.999秒
3
6
0時0分0.000000秒
23時59分59.999999秒
4
9
0時0分0.000000000秒
23時59分59.999999999秒
5
12
0時0分0.000000000000秒
23時59分59.999999999999秒
-
日付の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤りについて,次の表に示します。エラーとなった場合は,これらの誤りを修正したあと,再度adbdbstatusコマンドを実行してください。
表13‒5 日付の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤り 項番
出力されるメッセージID
考えられる誤り
誤った指定の例
修正例
1
KFAA50225-E
-
日付の桁数が規定を超えている
-
日付の桁数が規定より不足している
-r 2015/7/1-2015/008/031
-r 2015/07/01-2015/08/31
2
範囲外の日付を指定している
-r 2015/01/01-2015/06/31
-r 2015/01/01-2015/06/30
3
-
KFAA90002-E
-
KFAA96720-I
範囲指定の形式が誤っている
指定例
-r 2015/01/11△-△2015/7/31
説明
日付指定とハイフン(-)の間に空白があるため,シェルが空白でオプション引数を区切ってしまう
-r 2015/01/11-2015/07/31
- (凡例)
-
△:空白
-
(b) 時刻の範囲指定
チャンクの情報を出力する範囲を時刻で指定します。
- 形式
-
-r hh:mm:ss〔.〔nn...n〕〕-hh:mm:ss〔.〔nn...n〕〕
最小値(時刻指定)と最大値(時刻指定)をハイフン(-)でつなぎます。最小値とハイフン(-)の間,および最大値とハイフン(-)の間には空白を入れないでください。
- 説明
-
hh:時(00〜23)
mm:分(00〜59)
ss:秒(00〜59)
.:小数点
nn...n:小数秒(nは0〜9)
- 指定例
-
指定例1:-r 00:00:00-12:59:59
指定例2:-r 00:00:00.000-12:59:59.999
それぞれの時刻は,「hh」,「mm」,「ss」を,コロン(:)で区切ります。
小数秒を指定する場合は,「ss」と「nn...n」を,小数点(.)で結んでください。
指定例1の場合,00:00:00,および12:59:59が時刻指定として扱われます。
指定例2の場合,00:00:00.000,および12:59:59.999が時刻指定として扱われます。
時刻の範囲指定に関する規則を次に示します。
-
「hh」,「mm」,「ss」の桁数が足りない場合は,足りない分,左側に0を補ってください。
-
時刻の範囲指定が指定できるアーカイブレンジ列のデータ型は次のとおりです。
-
TIME型
-
-
小数秒がTIME型の列に定義した小数秒の桁数より大きい場合,小数秒の桁数より下位の桁部分は切り捨てられます。
-
小数秒を省略した場合,TIME型の列に定義した小数秒の桁数を基に,開始時刻および終了時刻が補正されます。補正の詳細について,次の表に示します。
表13‒6 小数秒を省略した場合の,開始時刻および終了時刻の補正 項番
TIME型の列に定義した小数秒の桁数
開始時刻
終了時刻
1
3
.000秒
.999秒
2
6
.000000秒
.999999秒
3
9
.000000000秒
.999999999秒
4
12
.000000000000秒
.999999999999秒
-
時刻指定の,最小値と最大値の比較については,マニュアルHADB SQLリファレンスの変換,代入,比較できるデータ型の比較できるデータ型の日時データの比較を参照してください。
-
時刻の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤りについて,次の表に示します。エラーとなった場合は,これらの誤りを修正したあと,再度adbdbstatusコマンドを実行してください。
表13‒7 時刻の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤り 項番
出力されるメッセージID
考えられる誤り
誤った指定の例
修正例
1
KFAA50225-E
-
時刻の桁数が規定を超えている
-
時刻の桁数が規定より不足している
-r 0:0:0-012:59:59
-r 00:00:00-12:59:59
2
範囲外の時刻を指定している
-r 00:00:00-12:60:00
-r 00:00:00-12:59:59
3
-
KFAA90002-E
-
KFAA96720-I
範囲指定の形式が誤っている
指定例
-r 00:00:00△-△12:59:59
説明
時刻指定とハイフン(-)の間に空白があるため,シェルが空白でオプション引数を区切ってしまう
-r 00:00:00-12:59:59
- (凡例)
-
△:空白
-
(c) 時刻印の範囲指定
チャンクの情報を出力する範囲を時刻印で指定します。
- 形式
-
-r '{YYYY-MM-DD|YYYY/MM/DD}△hh:mm:ss〔.〔nn...n〕〕' -'{YYYY-MM-DD|YYYY/MM/DD}△hh:mm:ss〔.〔nn...n〕〕'
最小値(時刻印指定)と最大値(時刻印指定)をハイフン(-)でつなぎます。最小値とハイフン(-)の間,および最大値とハイフン(-)の間には空白を入れないでください。
- 説明
-
YYYY:年(0001〜9999)
MM:月(01〜12)
DD:日(01〜MMに指定した月の最終日)
△:半角空白,またはタブ
hh:時(00〜23)
mm:分(00〜59)
ss:秒(00〜59)
.:小数点
nn...n:小数秒(nは0〜9)
- 指定例
-
指定例1:-r '2016/01/01 00:00:00'-'2016/12/31 12:59:59'
指定例2:-r '2016/01/01 00:00:00.000'-'2016/12/31 12:59:59.999'
それぞれの時刻印は,日付指定と時刻指定を半角空白で結び,アポストロフィ(')で囲んで指定してください。日付指定は,「YYYY-MM-DD」または「YYYY/MM/DD」の形式で指定してください(「YYYY」,「MM」,「DD」をスラッシュ(/)またはハイフン(-)で区切ります)。時刻指定は,「hh」,「mm」,「ss」を,コロン(:)で区切ります。小数秒を指定する場合は,「ss」と「nn...n」を,小数点(.)で結んでください。
指定例1の場合,2016/01/01 00:00:00,および2016/12/31 12:59:59が時刻印指定として扱われます。
指定例2の場合,2016/01/01 00:00:00.000,および2016/12/31 12:59:59.999が時刻印指定として扱われます。
時刻印の範囲指定に関する規則を次に示します。
-
「YYYY」,「MM」,「DD」,「hh」,「mm」,「ss」の桁数が足りない場合は,足りない分,左側に0を補ってください。
-
時刻印の範囲指定が指定できるアーカイブレンジ列のデータ型は次のとおりです。
-
TIMESTAMP型
-
-
小数秒がTIMESTAMP型の列に定義した小数秒の桁数より大きい場合,小数秒の桁数より下位の桁部分は切り捨てられます。
-
小数秒を省略した場合,TIMESTAMP型の列に定義した小数秒の桁数を基に,開始時刻および終了時刻が補正されます。補正の詳細について,次の表に示します。
表13‒8 小数秒を省略した場合の,開始時刻および終了時刻の補正 項番
TIMESTAMP型の列に定義した小数秒の桁数
開始時刻
終了時刻
1
3
.000秒
.999秒
2
6
.000000秒
.999999秒
3
9
.000000000秒
.999999999秒
4
12
.000000000000秒
.999999999999秒
-
時刻印指定の,最小値と最大値の比較については,マニュアルHADB SQLリファレンスの変換,代入,比較できるデータ型の比較できるデータ型の日時データの比較を参照してください。
-
時刻印の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤りについて,次の表に示します。エラーとなった場合は,これらの誤りを修正したあと,再度adbdbstatusコマンドを実行してください。
表13‒9 時刻印の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤り 項番
出力されるメッセージID
考えられる誤り
誤った指定の例
修正例
1
KFAA50225-E
-
時刻印の桁数が規定を超えている
-
時刻印の桁数が規定より不足している
-r '2015/7/1△00:00:00'-'2015/008/031△12:59:59'
-r '2015/07/01△00:00:00'-'2015/08/31△12:59:59'
2
範囲外の時刻印を指定している
-r '2015/01/01△00:00:00'-'2015/06/31△12:60:00'
-r '2015/01/01△00:00:00'-'2015/06/30△12:59:59'
3
-
KFAA90002-E
-
KFAA96720-I
範囲指定の形式が誤っている
指定例
-r '2016/04/01△00:00:00'△-△'2016/06/30△12:59:59'
説明
時刻印指定とハイフン(-)の間に空白があるため,シェルが空白でオプション引数を区切ってしまう
-r '2016/04/01△00:00:00'-'2016/06/30△12:59:59'
4
指定例
-r 2016/04/01△00:00:00-2016/06/30△12:59:59
説明
時刻印指定がアポストロフィ(')で囲まれていないため,シェルが日付と時刻の間の空白でオプション引数を区切ってしまう
- (凡例)
-
△:空白
-
(d) 固定長文字列の範囲指定
チャンクの情報を出力する範囲を固定長文字列で指定します。
- 形式
-
-r a...a-a...a
最小値(固定長文字列指定)と最大値(固定長文字列指定)をハイフン(-)でつなぎます。最小値とハイフン(-)の間,および最大値とハイフン(-)の間には空白を入れないでください。
- 説明
-
a...a:1文字以上の文字列
- 指定例
-
-r 20160101-20161231
20160101および20161231が固定長文字列指定として扱われます。
固定長文字列の範囲指定に関する規則を次に示します。
-
固定長文字列指定には,1文字以上の文字列を指定します。
-
指定した固定長文字列指定は,英大文字と英小文字が区別されます。
-
固定長文字列の範囲指定が指定できるアーカイブレンジ列のデータ型は次のとおりです。
-
CHARACTER型
-
-
二重引用符("),ストローク(|)など,OSやシェルが別の意味で使用している文字を含む固定長文字列指定を指定する場合は,その文字の直前にエスケープ文字(\)を指定してください。または,固定長文字列指定の全体をアポストロフィ(')で囲んでください。
指定例
指定例1:-r a\|c-def
指定例2:-r 'a|c'-def
どちらの場合も,a|c,およびdefが固定長文字列指定として扱われます。
-
固定長文字列指定を二重引用符(")で囲み,さらにアポストロフィ(')で囲むと,二重引用符(")も固定長文字列指定として扱われます。
指定例
-r '"abc"'-def
"abc",およびdefが固定長文字列指定として扱われます。
-
固定長文字列指定にハイフン(-)を含める場合は,固定長文字列指定をアポストロフィ(')で囲んでください。最小値と最大値の区切りと見なされるハイフン(-)と区別するためです。
指定例
-
\'(バックスラッシュとアポストロフィ)で囲む場合
-r \'a-c\'-def
-
アポストロフィ(')で囲み,さらに二重引用符(")で囲む場合
-r "'a-c'"-def
どちらの場合も,a-c,およびdefが固定長文字列指定として扱われます。
また,固定長文字列指定にハイフン(-)を含まない場合も,アポストロフィ(')で囲むと,そのアポストロフィ(')を除いた値が固定長文字列指定として扱われます。
指定例
-
\'(バックスラッシュとアポストロフィ)で囲む場合
-r \'abc\'-def
abc,およびdefが固定長文字列指定として扱われます。
-
-
固定長文字列指定にアポストロフィ(')を含む場合は,1個のアポストロフィ(')を表すのに,2個連続してアポストロフィ(')を指定してください。
指定例
-
\'(バックスラッシュとアポストロフィ)を2個指定する場合
-r a\'\'c-def
-
アポストロフィ(')を含む固定長文字列指定を二重引用符(")で囲む場合
-r "a''c"-def
どちらの場合も,a'c,およびdefが固定長文字列指定として扱われます。
-
-
固定長文字列指定の,最小値と最大値の比較については,マニュアルHADB SQLリファレンスの変換,代入,比較できるデータ型の比較できるデータ型の文字データの比較を参照してください。
-
固定長文字列の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤りについて,次の表に示します。エラーとなった場合は,これらの誤りを修正したあと,再度adbdbstatusコマンドを実行してください。
表13‒10 固定長文字列の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤り 項番
出力されるメッセージID
考えられる誤り
誤った指定の例
修正例
1
KFAA50225-E
固定長文字列の範囲指定に,最小値と最大値の区切りと見なされるハイフン(-)が複数ある
-r a-c-def
-r 'a-c-def'
-r \'a-c\'-def
2
-
KFAA90002-E
-
KFAA96720-I
範囲指定の形式が誤っている
指定例
-r abc△-△def
説明
固定長文字列指定とハイフン(-)の間に空白があるため,シェルが空白でオプション引数を区切ってしまう
-r abc-def
- (凡例)
-
△:空白
-
(e) 10進数の範囲指定
チャンクの情報を出力する範囲を10進数で指定します。
- 形式
-
-r 〔{+|-}〕{a...a〔.〔b...b〕〕|.b...b} -〔{+|-}〕{a...a〔.〔b...b〕〕|.b...b}
最小値(10進数指定)と最大値(10進数指定)をハイフン(-)でつなぎます。最小値とハイフン(-)の間,および最大値とハイフン(-)の間には空白を入れないでください。
- 説明
-
+,-:符号("+"符号は省略できます)
a...a:整数部(aは0〜9)
.:小数点
b...b:小数部(bは0〜9)
- DECIMAL(5,2)の場合の指定例
-
指定例1:-r -100-100
指定例2:-r -100.00-+100.00
-100.00および+100.00が10進数指定として扱われます。
10進数の範囲指定に関する規則を次に示します。
-
整数部と小数部のどちらかを指定する必要があります。小数部がない場合は,小数点を省略できます。
-
10進数の範囲指定が指定できるアーカイブレンジ列のデータ型は次のとおりです。
-
DECIMAL型
-
NUMERIC型
-
-
小数部がDECIMAL型またはNUMERIC型の位取り(小数部の桁数)より大きい場合,位取り(小数部の桁数)より下位の桁部分は切り捨てられます。
-
10進数の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤りについて,次の表に示します。エラーとなった場合は,これらの誤りを修正したあと,再度adbdbstatusコマンドを実行してください。
表13‒11 10進数の範囲指定に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤り 項番
出力されるメッセージID
考えられる誤り
誤った指定の例
修正例
1
KFAA50225-E
アーカイブレンジ列のデータ型で使用できない数値を指定している
指定例
-r 0-123456789012345678901234567890123456789
説明
10進数指定を39桁で指定している
指定例
-r 0-12345678901234567890123456789012345678
説明
10進数指定を38桁で指定する
2
-
KFAA90002-E
-
KFAA96720-I
範囲指定の形式が誤っている
指定例
-r 0△-△1
説明
10進数指定とハイフン(-)の間に空白があるため,シェルが空白でオプション引数を区切ってしまう
-r 0-1
- (凡例)
-
△:空白
-
(f) 整数の範囲指定
チャンクの情報を出力する範囲を整数で指定します。
- 形式
-
-r 〔{+|-}〕a...a-〔{+|-}〕a...a
最小値(整数指定)と最大値(整数指定)をハイフン(-)でつなぎます。最小値とハイフン(-)の間,および最大値とハイフン(-)の間には空白を入れないでください。
- 説明
-
+,-:符号("+"符号は省略できます)
a...a:数値(aは0〜9)
- 指定例
-
指定例1:-r -100-100
指定例2:-r -100-+100
-100および+100が整数指定として扱われます。
整数の範囲指定に関する規則を次に示します。
-
整数の範囲指定が指定できるアーカイブレンジ列のデータ型は次のとおりです。
-
INTEGER型
-
SMALLINT型
-
-
整数の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤りについて,次の表に示します。エラーとなった場合は,これらの誤りを修正したあと,再度adbdbstatusコマンドを実行してください。
表13‒12 整数の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤り 項番
出力されるメッセージID
考えられる誤り
誤った指定の例
修正例
1
KFAA50225-E
アーカイブレンジ列のデータ型で使用できない数値を指定している
INTEGERの場合
-r 0-9223372036854775808
SMALLINTの場合
-r 0-2147483648
INTEGERの場合
-r 0-9223372036854775807
SMALLINTの場合
-r 0-2147483647
2
-
KFAA90002-E
-
KFAA96720-I
範囲指定の形式が誤っている
指定例
-r 0△-△1
説明
整数指定とハイフン(-)の間に空白があるため,シェルが空白でオプション引数を区切ってしまう
-r 0-1
- (凡例)
-
△:空白
-
(g) 浮動小数点数の範囲指定
チャンクの情報を出力する範囲を浮動小数点数で指定します。
- 形式
-
-r 〔{+|-}〕{a...a〔.〔b...b〕〕|.b...b}〔{E|e}〔{+|-}〕c...c〕 - 〔{+|-}〕{a...a〔.〔b...b〕〕|.b...b}〔{E|e}〔{+|-}〕c...c〕
最小値(浮動小数点数指定)と最大値(浮動小数点数指定)をハイフン(-)でつなぎます。最小値とハイフン(-)の間,および最大値とハイフン(-)の間には空白を入れないでください。
- 説明
-
+,-:符号("+"符号は省略できます)
a...a:仮数部の整数部(aは0〜9)
.:小数点
b...b:仮数部の小数部(bは0〜9)
E,e:浮動小数点数定数
c...c:指数部(cは0〜9)
図13‒3 -rオプションの浮動小数点数の範囲指定の指定例 指定例1の場合は,-100,および100が浮動小数点数指定として扱われます。
指定例2の場合は,-1.0E2,および+1.0E2が浮動小数点数指定として扱われます。
指定例3の場合は,-100,および1.0E+2が浮動小数点数指定として扱われます。
浮動小数点数の範囲指定に関する規則を次に示します。
-
浮動小数点数の範囲指定が指定できるアーカイブレンジ列のデータ型は次のとおりです。
-
DOUBLE PRECISION型
-
FLOAT型
-
-
浮動小数点数の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤りについて,次の表に示します。エラーとなった場合は,これらの誤りを修正したあと,再度adbdbstatusコマンドを実行してください。
表13‒13 浮動小数点数の範囲指定の指定内容に誤りがある場合に出力されるメッセージIDと,考えられる誤り 項番
出力されるメッセージID
考えられる誤り
誤った指定の例
修正例
1
KFAA50225-E
指定できる文字数を超えている
指定例
-r 0-123…(中略)…789
説明
浮動小数点数指定を510文字で指定している
指定例
-r 0-123…(中略)…78
説明
浮動小数点数指定を509文字で指定する
2
-
KFAA90002-E
-
KFAA96720-I
範囲指定の形式が誤っている
指定例
-r 0△-△1
説明
浮動小数点数指定とハイフン(-)の間に空白があるため,シェルが空白でオプション引数を区切ってしまう
-r 0-1
- (凡例)
-
△:空白
-