付録C.1　システム表の概要

システム表には，実表およびインデクスのコスト情報や，マルチチャンク表のチャンク情報が格納されます。

システム表は，実表とビュー表の2種類があります。

システム表（実表）とシステム表の関係を次の図に示します。

図C‒1　システム表（実表）とシステム表の関係

［説明］

実表およびインデクスのコスト情報や，マルチチャンク表のチャンク情報は，システム表（実表）に格納されます。システム表（実表）から検索用に作成されるビュー表が，システム表になります。

HADBユーザは，システム表を検索できます。しかし，システム表（実表）は検索できません。

HADBユーザがSELECT文でシステム表を検索することで，コスト情報の収集日時，チャンクの作成日時などの情報を確認できます。システム表を検索する場合は，スキーマ名にMASTERを指定してください。

〈この項の構成〉

(1)　システム表の一覧

システム表の一覧を次の表に示します。

表C‒1　システム表の一覧
項番	システム表の名称	格納されている情報	システム表に対応するシステム表（実表）の表ID	ビュー定義に含まれる副問合せの数^※	外への参照の有無
1	STATUS_TABLES	実表に関するコスト情報が格納されています。1行に1実表分の情報が格納されています。	0x000200C9	1	○
2	STATUS_COLUMNS	列に関するコスト情報が格納されています。1行に1列分の情報が格納されています。	0x000200CA	1	○
3	STATUS_INDEXES	インデクスに関するコスト情報が格納されています。1行に1インデクス分の情報が格納されています。なお，レンジインデクスのコスト情報は格納されません。	0x000200CB	1	○
4	STATUS_CHUNKS	マルチチャンク表に関するチャンク情報が格納されています。1行に1チャンク分の情報が格納されています。	0x000200CC	1	○
5	STATUS_SYNONYM_DICTIONARIES	同義語辞書に関する情報が格納されています。1行に1辞書分の情報が格納されています。	0x000200CD	0	×

（凡例）

○：システム表のビュー定義に，外への参照を行う副問合せを含みます。そのため，該当するシステム表は，マルチ集合値式の副問合せに指定できません。

×：システム表のビュー定義に，外への参照を行う副問合せを含みません。

注※

該当するシステム表をSQL文の副問合せに指定した場合に，副問合せの入れ子の数として加算する必要がある数を示しています。

システム表は，次に示すタイミングで自動的に作成されます。

HADBユーザがシステム表を参照する際，持っている権限によって参照できる情報が異なります。HADBユーザが参照できるシステム表の情報を次の表に示します。

なお，システム表を基表に指定したビュー表の場合も，持っている権限によって参照できる情報が異なります。そのため，同じビュー表を検索しても，ビュー表を定義したHADBユーザと，ビュー表に対するアクセス権限を付与されたHADBユーザでは，参照できる情報が異なることがあります。

表C‒2　HADBユーザが参照できるシステム表の情報
システム表の名称	参照対象の情報	システム表を参照するHADBユーザが持っている権限
システム表の名称	参照対象の情報	DBA権限	監査管理権限	アクセス権限	CONNECT権限
STATUS_TABLES	自分	○	○	○	○
	他ユーザ	○	×	△^※	×
	MASTER	－	－	－	－
STATUS_COLUMNS	自分	○	○	○	○
	他ユーザ	○	×	△^※	×
	MASTER	－	－	－	－
STATUS_INDEXES	自分	○	○	○	○
	他ユーザ	○	×	△^※	×
	MASTER	－	－	－	－
STATUS_CHUNKS	自分	○	○	○	○
	他ユーザ	○	×	△^※	×
	MASTER	－	－	－	－
STATUS_SYNONYM_DICTIONARIES	自分	○	○	○	○
	他ユーザ	○	×	△^※	×
	MASTER	－	－	－	－

（凡例）

自分：自分が所有するスキーマおよびスキーマオブジェクトに関する情報

他ユーザ：ほかのHADBユーザが所有するスキーマおよびスキーマオブジェクトに関する情報

MASTER：ディクショナリ表およびシステム表に関する情報

○：参照できます。

△：条件付きで参照できます。

×：参照できません。

－：該当しません。

注※

アクセス権限を持っているスキーマオブジェクトに関する情報と，そのスキーマに関する情報については参照できます。