21.2.3 ストレージ構成
「図21‒2 システム構成例(Azure環境でクラウドストレージ機能を使用する場合)」のシステム構成を例にしてストレージ構成の方針を説明します。
ストレージ構成の方針
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次のDBエリアおよびファイルシステムをマネージドディスク上に作成します。マネージドディスクの種類は,I/O性能とコスト面に優れたPremium SSD v2を使用してください。
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作業表用DBエリア
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DBディレクトリ用のファイルシステム
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データインポートで使用する入力データファイルを格納するファイルシステム
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キャッシュファイル用のファイルシステム
- 重要
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ディスクに対するI/O性能を最大限引き出すために,上記のDBエリアおよび各ファイルシステムは,別々のマネージドディスクに作成してください。
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作業表用DBエリアおよびキャッシュファイル用のファイルシステムは,マネージドディスクではなく,仮想マシンの一時ディスク上に作成することもできます。その場合,HADBサーバをインストールする仮想マシンには,一時ディスクが利用できる仮想マシン(Standard_E8ds_v4など)を使用してください。
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データ用DBエリア,マスタディレクトリ用DBエリア,ディクショナリ用DBエリア,およびシステム表用DBエリアのデータは,Azure Blob Storageのコンテナー内のBLOBに格納します。
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上記以外のHADBサーバで使用するファイルシステム(サーバディレクトリを配置するファイルシステムなど)は,マネージドディスクに作成します。マネージドディスクの種類はPremium SSDを使用してください。
上記の方針に従い,次の表に示すようなファイルシステム,ディスク,およびコンテナーを用意してください。
格納先のストレージ |
名称※ |
用途 |
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マネージドディスク(Premium SSD) |
FS001 |
次のディレクトリを配置するファイルシステム
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マネージドディスク(Premium SSD v2) |
WRK001 |
作業表用DBエリア用のディスク |
FS002 |
次のディレクトリを配置するファイルシステム
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FS003 |
次のディレクトリを配置するファイルシステム
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CCH001 |
キャッシュファイル用のファイルシステム |
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Azure Blob Storage |
CNT001 |
次のDBエリアのデータを格納するBLOBを格納するコンテナー
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- 注※
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「図21‒2 システム構成例(Azure環境でクラウドストレージ機能を使用する場合)」のシステム構成例に対応している名称です。
(1) マネージドディスク(Premium SSD)の使い方
HADBサーバをインストールした仮想マシンのOS用の領域(ルートボリューム)として使用するマネージドディスク(Premium SSD)上のファイルシステム(/home下など)に,次のディレクトリを配置します。
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サーバディレクトリ
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監査証跡の出力先ディレクトリ(監査証跡機能を使用する場合に必要)
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統一フォーマット用監査証跡の出力先ディレクトリ(監査証跡機能を使用する場合に必要)
(2) マネージドディスク(Premium SSD v2)の使い方
マネージドディスク(Premium SSD v2)上のVGからLVを作成し,各LVを次の用途で使用します。
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作業表用DBエリア用のディスク
マネージドディスク(Premium SSD v2)上のVG(VG名:dbarea_work)からLVを作成し,作業表用DBエリアに割り当てるブロックスペシャルファイル(ブロックスペシャルファイル名:/dev/dbarea_work/ADBWRK)として使用します。
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DBディレクトリを配置するファイルシステム
マネージドディスク(Premium SSD v2)上のVG(VG名:vg_dbdir)からLV(LV名:hadb_db)を作成し,DBディレクトリ(DBディレクトリ下のシステムディレクトリを含む)を配置するファイルシステムを作成します。
作成したLV(LV名:hadb_db)をXFSのファイルシステムで初期化する場合の例を次に示します。
mkfs -t xfs /dev/vg_dbdir/hadb_db
このあと,OSのmountコマンドを実行し,上記のファイルシステムをDBディレクトリ(パス名:/HADB/db)にマウントしてください。
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データインポートで使用する入力データファイルを格納するファイルシステム
マネージドディスク(Premium SSD v2)上のVG(VG名:vg_import)からLV(LV名:hadb_import)を作成し,データインポートで使用する入力データファイルを格納するファイルシステムを作成します。
作成したLV(LV名:hadb_import)をXFSのファイルシステムで初期化する場合の例を次に示します。
mkfs -t xfs /dev/vg_import/hadb_import
このあと,OSのmountコマンドを実行し,上記のファイルシステムをデータインポートで使用する入力データファイルを格納するディレクトリ(パス名:/HADB/import_data)にマウントしてください。
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キャッシュファイル用のファイルシステム
マネージドディスク(Premium SSD v2)上のVG(VG名:vg_cache)からLV(LV名:hadb_cache)を作成し,キャッシュファイル用のファイルシステムを作成します。
作成したLV(LV名:hadb_cache)をXFSのファイルシステムで初期化する場合の例を次に示します。
mkfs -t xfs /dev/vg_cache/hadb_cache
このあと,OSのmountコマンドを実行し,上記のファイルシステムをキャッシュファイルの格納先ディレクトリ(パス名:/HADB/ADBCCH)にマウントしてください。
- 重要
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キャッシュファイル用のファイルシステムは,キャッシュファイルの格納先ディレクトリを配置する以外の用途で使用しないでください。
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キャッシュファイル用のファイルシステムのサイズは,次の値より数ギガバイト大きくすることを推奨します。
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サーバ定義のadbcachegrpオペランドを指定する場合
各adbcachegrpオペランドの-sオプションの指定値の合計(単位:ギガバイト)
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サーバ定義のadb_sys_cld_cache_total_sizeオペランドを指定する場合
このオペランドの指定値(単位:ギガバイト)
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上記2つのオペランドを両方とも指定しない場合
adb_sys_cld_cache_total_sizeオペランドのデフォルト値の64ギガバイト
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(3) Azure Blob Storageの使い方
次のDBエリアのデータを格納するBLOBを格納するコンテナーを作成します。
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データ用DBエリア
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マスタディレクトリ用DBエリア
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ディクショナリ用DBエリア
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システム表用DBエリア
- メモ
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ユーザは,BLOBを作成する必要はありません。BLOBは,HADBサーバが作成します。
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コンテナー内に作成されるBLOBの個数は,格納するデータ量などによって決まります。
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- 重要
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Azure Blob StorageとHADBサーバ間で大量のデータを転送するため,Azure Blob Storageに対応するストレージアカウントの種類にはStandard 汎用 v2(GPv2)を指定し,BLOBのアクセス層としてホットを指定してください。