14.1.10 DBエリアの自動増分の発生防止
ここでは,DBエリアの自動増分の発生による更新性能の低下を防ぐ方法について説明します。
データ用DBエリアファイル,ディクショナリ用DBエリアファイル,およびシステム表用DBエリアファイルがレギュラーファイルで構成されている場合に,DBエリアの自動増分が発生すると,DBエリアファイル拡張時の更新処理の性能が低下するおそれがあります。そのため,対象のDBエリアで自動増分が発生しているかどうかを確認してください。
adbstatコマンドを実行して出力される情報のうち,次に示す情報を確認してください。
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DBarea_extension_cnt(DBエリアが自動増分した回数)
- メモ
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adbstatコマンドについては,マニュアルHADB コマンドリファレンスのadbstat(HADBサーバの統計解析)を参照してください。
DBarea_extension_cntに出力された値が1以上の場合,DBエリアの自動増分が発生しています。自動増分によるDBエリアファイル拡張時の更新性能の低下を防ぎたい場合は,データ用DBエリアファイル,ディクショナリ用DBエリアファイル,およびシステム表用DBエリアファイルをレギュラーファイルからブロックスペシャルファイルに変更して,DBエリアの自動増分が発生しないようにしてください。データ用DBエリアファイル,ディクショナリ用DBエリアファイル,およびシステム表用DBエリアファイルをブロックスペシャルファイルに変更する場合,次のどちらかの方法で対象のDBエリアの容量を求めて,必要なサイズを割り当てたブロックスペシャルファイルを準備してください。
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対象のDBエリアの容量見積もりを実施する
データ用DBエリアの容量は,「5.8 データ用DBエリアの容量見積もり」を参照して求めてください。
ディクショナリ用DBエリアの容量は,「5.11 ディクショナリ用DBエリアの容量見積もり」を参照して求めてください。
システム表用DBエリアの容量は,「5.12 システム表用DBエリアの容量見積もり」を参照して求めてください。
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adbdbstatusコマンドを実行する
マニュアルHADB コマンドリファレンスのadbdbstatus(データベースの状態解析)の使用例のデータベース全体の使用量を調べる(DBエリアのサマリ情報の出力)を参照して,対象のDBエリアの使用量を求めてください。
必要なサイズを割り当てたブロックスペシャルファイルを準備したあとで,対象のDBエリアファイルをブロックスペシャルファイルに変更します。変更する方法については,「11.11.5 データ用DBエリアファイルの格納場所を変更する方法」の「(1) データ用DBエリアファイルをレギュラーファイルからブロックスペシャルファイルに変更する」を参照してください。