3.2.1 インストール前に準備すること
HADBサーバをインストールする前に,HADBを管理するOSユーザ(HADB管理者)とHADB管理者が所属するグループ(HADB管理グループ)をOSに設定します。
また,HADBサーバを動作させるために必要な通信情報ファイルを格納するディレクトリを作成します。
- 〈この項の構成〉
(1) HADB管理者とHADB管理グループを設定する
HADB管理者とHADB管理グループには,任意の名称を設定できます。ここでは,次の名称で設定します。
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HADB管理者:adbmanager
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HADB管理グループ:adbgroup
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スーパユーザでOSにログインします。
ログインしたら,コマンドを入力する「端末」を開いてください。
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HADB管理グループ(adbgroup)をOSに設定します。
次に示すOSのコマンドを入力して,[Enter]キーを押してください。
groupadd adbgroup
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HADB管理者(adbmanager)をOSに設定します。
次に示すOSのコマンドを入力して,[Enter]キーを押してください。
-gオプションには,手順2.で設定したHADB管理グループ(adbgroup)を指定してください。
useradd -g adbgroup adbmanager
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HADB管理者のパスワードをOSに設定します。
次に示すOSのコマンドを入力して,[Enter]キーを押してください。
passwd adbmanager
passwdコマンドを実行すると,adbmanagerの新しいパスワードを2回入力するよう求められます。任意のパスワードを設定してください。
(2) 設定したHADB管理者とHADB管理グループを確認する
OSに設定したHADB管理者とHADB管理グループが,正しく設定されたかどうかを確認します。
スーパユーザで次に示すOSのコマンドを入力して,[Enter]キーを押してください。
id adbmanager
idコマンドを実行すると,adbmanagerに対して設定した内容が確認できます。実行結果の例を次に示します。
- ■実行結果の例
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uid=501(adbmanager) gid=501(adbgroup) 所属グループ=501(adbgroup)
uidにadbmanager,gidおよび所属グループにadbgroupが設定されていれば,設定完了です。
- メモ
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HADB管理者をHADB管理グループに所属するOSユーザとしてOSに設定することで,HADB管理者はHADBサーバの各種ファイルおよびディレクトリの所有者になります。これによって,ほかのOSユーザからの書き込みを禁止でき,セキュリティを強化できます。また,HADB管理者には,HADBのすべてのコマンドを実行する権限があります。
(3) 通信情報ファイルを格納するディレクトリを作成する
通信情報ファイルを格納するために,次に示すディレクトリおよびファイルを作成します。
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/dev/HADB/pth
ディレクトリに付与する権限は,777です。
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/etc/tmpfiles.d/dev-HADB-pth.conf
設定ファイルに付与する権限は,644(デフォルト)です。デフォルトの権限であるため,特に指定は不要です。
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/dev/HADB/pthディレクトリを作成します。
スーパユーザで次に示すOSのコマンドを入力して,[Enter]キーを押してください。
mkdir -p -v -m 777 /dev/HADB/pth
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設定ファイル(dev-HADB-pth.conf)を作成します。
スーパユーザで次に示すOSのコマンドを入力して,[Enter]キーを押してください。設定ファイルが新規に作成されます。
vi /etc/tmpfiles.d/dev-HADB-pth.conf
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設定ファイルを編集します。
[I]キーを押して,編集モードに移行させてください。編集モードに移行させたら,次に示す内容を入力してください。
# Type Path Mode UID GID Age Argument d /dev/HADB/pth 0777 root root - -
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設定ファイルの編集を終了します。
入力が完了したら,[Esc]キーを押してコマンドモードに移行させてください。コマンドモードに移行させたら,次に示すコマンドを入力して,[Enter]キーを押してください。
:wq
編集モードで設定した内容が保存されます。この手順が完了すると,設定ファイルの作成が完了します。
(4) 作成した通信情報ファイルを格納するディレクトリを確認する
通信情報ファイルを格納するディレクトリおよび設定ファイルが,正しく作成されたかどうかを,次の手順で確認します。
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作成した/dev/HADB/pthディレクトリを確認します。
スーパユーザで次に示すOSのコマンドを入力して,[Enter]キーを押してください。
ls -d -l /dev/HADB/pth
lsコマンドを実行すると,/dev/HADB/pthディレクトリが作成されているかどうか,権限が付与されているかどうかが確認できます。実行結果の例を次に示します。
■実行結果の例
drwxrwxrwx 2 root root 40 8月 13 19:28 2013 /dev/HADB/pth
先頭にdrwxrwxrwx,末尾に/dev/HADB/pthが表示されていることを確認してください。
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作成した設定ファイル(dev-HADB-pth.conf)を確認します。
スーパユーザで次に示すOSのコマンドを入力して,[Enter]キーを押してください。
ls -l /etc/tmpfiles.d/dev-HADB-pth.conf
lsコマンドを実行すると,/etc/tmpfiles.d/dev-HADB-pth.confファイルが作成されているか,デフォルトの権限が付与されているかどうかが確認できます。実行結果の例を次に示します。
■実行結果の例
-rw-r--r-- 2 root root 40 8月 13 19:29 2013 /etc/tmpfiles.d/dev-HADB-pth.conf
先頭に-rw-r--r--,末尾に/etc/tmpfiles.d/dev-HADB-pth.confが表示されていることを確認してください。