2.4.5 DBエリアの自動増分
データの追加などによってDBエリアの容量が不足した場合に,HADBがDBエリアの容量を自動的に増やします。これをDBエリアの自動増分といいます。
- メモ
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クラウドストレージ機能を使用する場合,DBエリアの自動増分は動作しません。これは,adbinitコマンドまたはadbmodareaコマンドによるデータ用DBエリアの作成時に,DBエリアのデータを格納する領域すべてを初期化しているためです。
- 〈この項の構成〉
(1) DBエリアの自動増分の単位
DBエリアの自動増分で1回に増分する容量は,セグメント1つ分です。
DBエリアの自動増分の例を,次の図に示します。
DBエリアファイルがレギュラーファイルで構成されている場合,自動増分するとDBエリアファイル拡張時の更新処理の性能が低下します。そのため,次のどちらかを実施して,その結果を基に,データベースの初期設定時またはDBエリアの追加・拡張時に必要な分だけ初期化しておくことを推奨します。
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DBエリアの容量を見積もる
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小規模のテスト環境に対してadbdbstatusコマンドを実行して,DBエリアの容量を確認する
(2) DBエリアの自動増分の上限値
DBエリアの自動増分では,DBエリアの容量が不足するたびに,自動増分の上限値まで,セグメント単位に増分を繰り返します。
自動増分の上限値は,DBエリアファイルごとに,データベースの初期設定時またはDBエリアの追加・拡張時に,初期化した領域を16テラバイト単位に切り上げた値になります。自動増分の上限値の例を次の図に示します。
- [説明]
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データベースの初期設定時またはDBエリアの追加・拡張時に,2つのDBエリアファイルを20テラバイトずつ初期化した場合,1つのDBエリアファイルごとに32テラバイトが自動増分の上限値になります。そのため,DBエリア全体で64テラバイトが上限値になります。
なお,作業表用DBエリアの場合,作業表用DBエリアファイルの最大値が自動増分の上限値となります。データベースの初期設定時に初期化した領域を16テラバイト単位に切り上げた値ではありません。