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Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


16.29.1 SQLパラレル実行機能を使用するときの準備作業

SQLパラレル実行機能を使用する場合,ここで説明する準備作業をしてください。

〈この項の構成〉

(1) 検索対象表の定義

SQLパラレル実行機能を適用する検索系SQLの検索対象表(SELECT文のFROM句に指定する実表)を,次のように定義してコスト情報を収集してください。

(2) データ用DBエリアの定義

検索対象表を格納するデータ用DBエリアを定義する際,2つ以上のDBエリアファイルで構成するように定義してください。詳細については,「5.6.1 データ用DBエリアを設計する際の考慮点」の「(3) データ用DBエリアを構成するデータ用DBエリアファイルの考慮点」を参照してください。

なお,SQLパラレル実行機能を適用した検索系SQLを分割処理するノードの最大数は,次のどちらかの小さい方の値になります。

重要
  • 検索系SQLを分割処理するノード数を増やしたい場合は,ノード数を増やすだけではなく,データ用DBエリアのDBエリアファイル数も増やす必要があります。例えば,全ノード数が8であっても,DBエリアファイル数が4の場合,検索系SQLを分割処理するノードの最大数は4になります(検索系SQLを処理する際に全ノードを活用できません)。

  • 検索系SQLの分割処理が各ノードに均等に割り振られるようにするには,DBエリアファイル数を全ノード数の倍数となるようにしてください。

SQLパラレル実行機能を適用した検索系SQLを実行する際,全ノードを使用して分割処理をする必要がない場合は,DBエリアファイル数を全ノード数より少なくするようにしてください。

(3) サーバ定義の指定

サーバ定義の次のオペランドの指定値を全ノードで同じにしてください。

重要

上記のオペランドの指定値がSQLメインノードと異なるノードは,SQLサブノードの候補になりません。

(4) クライアント定義またはSQL文の指定

SQLパラレル実行機能を使用する場合は,次のどちらかの指定をしてください。

adb_clt_sql_parallel_execオペランドについては,マニュアルHADB AP開発ガイド性能に関するオペランドを参照してください。

SQLパラレル実行指定については,マニュアルHADB SQLリファレンスSELECT文の指定形式および規則を参照してください。

(5) トランザクションの実行条件の設定

検索系SQLを実行するトランザクションは,次の条件をすべて満たすようにしてください。

上記の設定は,サーバ定義,クライアント定義,またはJDBCのプロパティで行います。

メモ

SQLパラレル実行機能が適用される検索系SQLについては条件があります。条件については,マニュアルHADB AP開発ガイドSQLパラレル実行機能が適用される条件を参照してください。