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Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


12.1.2 監査証跡機能で使用するディスクの設計

監査証跡機能で使用するディスク(記憶領域)の設計について説明します。

監査証跡機能で使用するディレクトリを次に示します。

各ディレクトリを作成するディスク(記憶領域)は,それぞれ専用に用意することを推奨します。すべてのディレクトリを1つのディスク(記憶領域)に作成した場合,ディスク(記憶領域)に対するI/Oが集中するため,HADBサーバの処理性能が低下するおそれがあります。

また,監査証跡を参照する際,監査証跡ファイルに対する書き込みは発生しません。そのため,次に示す2つのディレクトリは,ライトワンス型のディスク(記憶領域)に作成することを推奨します。ライトワンス型のディスク(記憶領域)に作成することで,監査証跡ファイルに対する改ざんを防止する効果が期待できます。

上記のディレクトリを作成するディスク(記憶領域)は,監査証跡の参照頻度や保存期間によって,使い分けることを推奨します。例えば,監査証跡の保存先ディレクトリに存在する監査証跡ファイルは,頻繁に参照することが考えられます。そのため,高速なアクセスを実現できるフラッシュドライブを使用することを検討してください。また,監査証跡の長期保存先ディレクトリに存在する監査証跡ファイルは,参照頻度が低く,かつ長期間保存しておくことが考えられるため,フラッシュドライブよりもハードディスクや磁気テープを使用することを検討してください。

監査証跡機能で使用するディスク(記憶領域)の構成例を,次の図に示します。この構成例では,監査証跡の保存先ディレクトリで,監査証跡ファイルを1年間保存します。その後,監査証跡の長期保存先ディレクトリで,監査証跡ファイルを9年間保存します。

図12‒1 監査証跡機能で使用するディスク(記憶領域)の構成例

[図データ]

監査証跡機能で使用するディスク(記憶領域)に必要な容量の求め方については,次の個所を参照してください。