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Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


12.1.3 監査証跡のデータ容量の見積もり

監査証跡機能に必要なディスク容量を見積もるためには,HADBサーバが出力する監査証跡のデータ容量を求める必要があります。

次のどちらかの方法で,監査証跡のデータ容量を求めてください。

  1. 監査証跡機能を適用した小規模のテスト環境で,出力される監査証跡のデータ容量を確認する

  2. 想定されるHADBサーバの運用,およびデータベースへの操作を基に監査証跡のデータ容量を見積もる

監査証跡のデータ容量は,HADBサーバの環境,実行するSQL文やコマンドなどによって大きく異なります。そのため,1.の方法で求めることを推奨します。テスト環境を準備できない場合は,2.の方法で求めてください。2.の方法で求める場合は,次の表に従って監査証跡のデータ容量を求めてください。

表12‒2 監査証跡の概算データ容量

項番

監査対象イベントの例

監査証跡の概算データ容量(単位:キロバイト)

1

HADBサーバの開始

4

2

HADBサーバの終了

1

3

HADBサーバへの接続

1

4

HADBサーバからの切り離し

1

5

SQL文の実行

2+SQL文のサイズ

6

コマンドの実行

1

注※

コマンドの実行時にも発生します。

2.の方法で監査証跡のデータ容量を求める例を,次に示します。

■2.の方法で監査証跡のデータ容量を求める例

次の条件で,HADBサーバを運用することを想定します。

  • HADBサーバを1日1回再起動する(HADBサーバの終了とHADBサーバの開始を行う)

  • 1コネクション当たり2キロバイトのSQL文を2回実行する(その処理が毎秒1コネクション発生する)

  • 必須監査イベントと選択監査イベントの両方について,監査証跡を出力する

この条件の場合,1日(86,400秒)当たりの監査証跡の概算データ容量を次に示します。

計算式

監査証跡の概算データ容量 =
    4キロバイト+1キロバイト+(1キロバイト+(2キロバイト+2キロバイト)×2+1キロバイト)×86,400秒
  = 864,005キロバイト/日

上記の条件で出力される監査証跡の概算データ容量は,1日当たり864,005キロバイト(約850メガバイト)となります。