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Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


10.4.5 syslogへのメッセージの出力抑止

HADBはシステムの稼働状況を知らせるメッセージとして,障害情報,トランザクション情報,システムファイルの情報などをsyslogに出力します。これらのメッセージは,HADBの稼働状況を知るための重要な情報です。

しかし,稼働環境によっては大量のメッセージが出力されることがあります。HADBのメッセージが出力されることによってsyslogの容量が増加し続けると,ディスクの空き容量が不足する原因となります。この場合,syslogに出力されるメッセージのうち,不要なメッセージの出力を抑止することで,ディスクの空き容量不足を防止できます。

syslogに出力されるメッセージを抑止する場合は,環境変数ADBSYSLOGLVでメッセージの出力レベルを設定してください。環境変数ADBSYSLOGLVについては,「8.4 環境変数の設定」を参照してください。

メッセージの出力レベルとsyslogに出力されるメッセージの内容を次の表に示します。

表10‒8 メッセージの出力レベルとsyslogに出力されるメッセージの内容

出力レベル

出力されるメッセージの内容

0

syslogにメッセージは出力されません。

1

次に示すメッセージだけがsyslogに出力されます。

  • メッセージログファイルに異常が発生していることを示す警告メッセージ

  • プロセスダウンなどの致命的な障害を示すエラーメッセージ

  • ユーザからの応答が必要な応答メッセージ

2

出力レベル1のときに出力されるメッセージ,および次に示すメッセージがsyslogに出力されます。

  • HADBの障害を示すエラーメッセージ

  • HADBの起動および終了などを示すインフォメーションメッセージ

3

出力レベル12のときに出力されるメッセージ,および次に示すメッセージがsyslogに出力されます。

  • 業務レベルでの障害などを示すエラーメッセージ

4

出力レベル13のときに出力されるメッセージ,および次に示すメッセージがsyslogに出力されます。

  • 処理続行に支障はないが,ユーザに状況(障害)を通知する警告メッセージ

5

出力レベル14のときに出力されるメッセージ,および次に示すメッセージがsyslogに出力されます。

  • スレッド起動,コネクション確立などの情報を示すインフォメーションメッセージ

6

syslogに出力されるメッセージはすべて出力されます。

各メッセージの出力レベルについては,マニュアルHADB メッセージメッセージの出力先一覧を参照してください。