Hitachi

Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


15.6.4 バックアップの運用例(ShadowImageを使用)

ここでは,ShadowImageを使用したバックアップの運用例について説明します。

〈この項の構成〉

(1) システムの構成例

図15-1 コールドスタンバイ構成でのシステム構成例」で示すコールドスタンバイ構成で,実行系はhadb01とします。DBディレクトリおよびアーカイブディレクトリは,次の構成となっているとします。

■hadb01のディレクトリ構成
  • DBディレクトリ構成

/home/adbmanager/db(FS001上に構築)
 ├ADBDIC:ブロックスペシャルファイル(LU002を使用)
 ├ADBMST:ブロックスペシャルファイル(LU001を使用)
 ├ADBSTBL:ブロックスペシャルファイル(LU003を使用)
 ├ADBWORK:ファイルシステム上のディレクトリ
 ├ADBWRK:ブロックスペシャルファイル(WRK003を使用)
 ├ADBUTBL01:ブロックスペシャルファイル(LU004を使用)
 ├ADBUIDX01:ブロックスペシャルファイル(LU005を使用)
 ├SPOOL:ファイルシステム上のディレクトリ
 └ADBSYS:ファイルシステム上のディレクトリ
  • アーカイブディレクトリ構成

/home/user01/archive

アーカイブディレクトリは,アーカイブマルチチャンク表を定義した場合に作成するディレクトリです。

■hadb02のディレクトリ構成
  • DBディレクトリ構成

/home/adbmanager/db
  • アーカイブディレクトリ構成

/home/user01/archive

アーカイブディレクトリは,アーカイブマルチチャンク表を定義した場合に作成するディレクトリです。

■Logical Unitの構成

コールドスタンバイ構成のときのストレージの構成例を次の図に示します。

[図データ]

[説明]
  • FS001はDBディレクトリ用のファイルシステムです。

  • FS002は作業用一時ファイルを格納しているファイルシステムです。

  • FS003はデータインポートで使用する入力データファイルを格納しているファイルシステムです。

  • LU001〜LU005は,DBエリアファイルに使用しています。

  • WRK001は作業用表DBエリアファイルに使用しています。

  • 正ボリュームFS00X,LU00Xに対応する副ボリュームはFS10X,LU10Xです。

(2) バックアップの取得

ShadowImageを使用して,バックアップを取得する手順を説明します。

手順

  1. コールドスタンバイ構成を正常終了する

    詳細については,「15.4.2 コールドスタンバイ構成の終了方法」を参照してください。

  2. バックアップ対象のファイルシステムをアンマウントする

  3. バックアップを取得する

    FS001,およびLU001〜LU005のすべてのLogical Unitに対して,「9.3.4(3) バックアップの取得」の手順に従ってバックアップを取得してください。

  4. コールドスタンバイ構成を開始する

    詳細については,「15.4.1 コールドスタンバイ構成の開始方法」を参照してください。

(3) バックアップからの回復

バックアップからの回復手順を説明します。

手順

  1. コールドスタンバイ構成を終了する

    adbstop
    monend

    hadb01(実行系)でadbstopコマンド,およびHAモニタのmonendコマンドを実行して,コールドスタンバイ構成を終了します。

    なお,このあとの手順でファイルシステムをアンマウントするため,静止モードではバックアップを取得できません。

  2. バックアップ対象のファイルシステムをアンマウントする

  3. データベースを回復する

    FS001,およびLU001〜LU005のすべてのLogical Unitを,「9.3.4(4) バックアップからの回復」の手順に従って回復してください。

  4. コールドスタンバイ構成を開始する

    詳細については,「15.4.1 コールドスタンバイ構成の開始方法」を参照してください。