リアルタイムSANレプリケーションを使用している場合,データベースの回復内容を確認するための情報をトランザクション情報ファイルにHiRDBの再開始ごとに出力します(回復不要FESのユニットには,トランザクション情報ファイルが出力されません)。トランザクション情報ファイルの名称を次に示します。
- ファイル名:$PDDIR/spool/pdtrninf/pdriserecover.HiRDBサーバ名.YYYYMMDDhhmmss
YYYY:年(西暦表示),MM:月,DD:日,hh:時(24時間表記),mm:分,ss:秒
このファイルは,1サーバ当たり最大約600キロバイトのディスク容量を使用します。トランザクションは,最大で2×(pd_max_usersオペランドの値※1※2)+7個分表示されます。
- 注※1
- バックエンドサーバの場合はpd_max_bes_processオペランドの値,ディクショナリサーバの場合はpd_max_dic_processオペランドの値に置き換えてください。
- 注※2
- pd_max_reflect_processオペランドを指定している場合は指定値を加算してください。
ファイルの出力形式
RiSe recovery information
TRNGID TRNBID STATUS TIME PDCLTAPNAME XID
AA....AA BB....BB CC....CC DDDD/EE/FF GG:HH:II JJJJ/KK/LL MM:NN:OO PP....PP QQ....QQ
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- AA....AA:回復するトランザクションのグローバル識別子
- BB....BB:回復するトランザクションのブランチ識別子
- CC.......CC:回復するトランザクションの決着種別
- COMMIT:コミット決着
- ROLLBACK:ロールバック決着
- PREPARE:セキュア状態
- COMPLETE(C):コミット決着済み
- COMPLETE(R):ロールバック決着済み
- COMMIT,ROLLBACK,PREPAREの場合,そのトランザクションがリモートサイトで実行完了していないことを示します。
- 決着種別がCOMMITまたはROLLBACKの場合は,次のどちらかの理由によって,リモートサイトの再開始処理でSTATUSに示す決着種別で回復が行われたトランザクションであることを示します。
・メインサイトで決着していなかったトランザクション
・メインサイトで決着したが,リモートサイトにその情報が届いていなかったトランザクション
これらのトランザクションについては,決着種別,PDCLTAPNAMEの値,開始,終了時刻と,APで取得したSQLトレースなどを比較し,必要に応じてUAPの再実行およびユティリティの実行などによって,欠損しているデータを再度更新してください。
- 決着種別がPREPAREの場合で,再開始後もトランザクションが決着しない場合は,マニュアル「HiRDB Version 8 システム運用ガイド」の「未決着状態のトランザクションがあるときの対処方法」を参照して決着してください。
- DDDD:回復するトランザクションの開始年
- EE:回復するトランザクションの開始月
- FF:回復するトランザクションの開始日
- GG:回復するトランザクションの開始時
- HH:回復するトランザクションの開始分
- II:回復するトランザクションの開始秒
- JJJJ:回復するトランザクションの終了年
- COMMIT,ROLLBACK,PREPAREの場合,"9999"と表示
- KK:回復するトランザクションの終了月
- COMMIT,ROLLBACK,PREPAREの場合,"99"と表示
- LL:回復するトランザクションの終了日
- COMMIT,ROLLBACK,PREPAREの場合,"99"と表示
- MM:回復するトランザクションの終了時
- COMMIT,ROLLBACK,PREPAREの場合,"99"と表示
- NN:回復するトランザクションの終了分
- COMMIT,ROLLBACK,PREPAREの場合,"99"と表示
- OO:回復するトランザクションの終了秒
- COMMIT,ROLLBACK,PREPAREの場合,"99"と表示
- PP....PP:回復するトランザクションのPDCLTAPNAME指定値
- QQ....QQ:回復するトランザクションのXID値
- ユティリティの場合,または接続していたクライアントがX/Openに従ったアプリケーションでない場合は,この情報は出力されません。
出力例
- 〔説明〕
- この例では,[1]のトランザクションは実行完了しており,[2]のトランザクションはリモートサイトの再開始処理でSTATUSに示す決着種別で回復が行われます。各トランザクションに対して,決着種別,PDCLTAPNAMEの値,開始,終了時刻と,APで取得したSQLトレースなどを比較し,実行が完了したAPおよび回復によってロールバック決着するAPとを切り分け,回復が行われた内容を特定してください。
- なお,回復したトランザクションの情報ファイルに出力されている終了時刻がいちばん古いトランザクション以降に開始し,かつこのファイルに出力情報がないトランザクションの更新はすべてロールバック決着しています。
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