スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 ディザスタリカバリシステム 構築・運用ガイド
災害用サイト切り替えの手順を次に示します。
各手順の詳細を次に示します。
すべてのペア論理ボリュームグループのステータスを,次に示すどちらかの方法で確認します。
サンプルシェルプログラムについては,「付録B サンプルシェルプログラム」を参照してください。
ペア論理ボリュームグループのステータスと保護モードによって,災害用サイト切り替えができるかどうかが決まります。次の表を参照して災害用サイト切り替えができるかどうかを確認してください。
災害用サイト切り替えができない場合,災害用サイト切り替えでHiRDBを再開始できないため,バックアップを使用してデータベースを回復する必要があります。また,すべてのシステムファイルを再作成する必要があります。
処理方式 | 保護 モード |
ペア論理ボリュームグループのステータス | 災害用サイト切り替えの実行可否 |
---|---|---|---|
全同期方式 | data | ステータスがCOPYのペア論理ボリュームグループがある | ×※2 |
ステータスがCOPYのペア論理ボリュームグループがない | ○ | ||
never | ステータスがCOPYのペア論理ボリュームグループがある | ×※2 | |
ステータスがPSUEまたはPSUSのペア論理ボリュームグループがある | ○※1 | ||
ステータスがCOPY,PSUE,またはPSUSのペア論理ボリュームグループがない | |||
全非同期方式 | − | ステータスがCOPYのペア論理ボリュームグループがある | × |
ステータスがCOPYのペア論理ボリュームグループがない | ○ | ||
ハイブリッド方式 | data | ステータスがCOPYのペア論理ボリュームグループがある | ×※2 |
ステータスがCOPYのペア論理ボリュームグループがない | ○ | ||
never | ステータスがCOPYのペア論理ボリュームグループがある | ×※2 | |
システムファイルを作成するペア論理ボリュームグループに,ステータスがPSUEまたはPSUSのペア論理ボリュームグループがある | ○※1 | ||
ステータスがCOPYのペア論理ボリュームグループがなく,さらにシステムファイルを作成するペア論理ボリュームグループに,ステータスがPSUEまたはPSUSのペア論理ボリュームグループがない |
すべてのペア論理ボリュームグループを,horctakeoverコマンドでテイクオーバします。テイクオーバに失敗した場合は,RAID Managerのエラーログを参照し,テイクオーバの失敗要因を対策してください。対策後,再度テイクオーバを実行してください。
すべてのペア論理ボリュームグループでSwap-Takeover,SVOL-Takeover,SVOL-SSUS-Takeoverのどれかが成功した場合(horctakeoverコマンドの戻り値が1,2,5のどれかの場合),災害用サイト切り替えができます。
リアルタイムSANレプリケーションの処理方式にハイブリッド方式を選択している場合に,リモートサイトのpd_rise_disaster_modeオペランドの指定値をaloneに変更します。なお,pd_rise_disaster_modeオペランドを省略している場合は,pd_rise_disaster_modeオペランドを指定してください。
リモートサイトのHiRDBをpdstartコマンドで開始します。KFPS05210-Iメッセージが出力されてHiRDBの開始処理が完了したら,災害用サイト切り替えは完了です。
なお,HiRDBが開始できない場合は,HiRDBの開始処理時に出力されたエラーメッセージを参照し,障害を対策したあとに再度HiRDBを開始してください。
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