スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 ディザスタリカバリシステム 構築・運用ガイド

[目次][索引][前へ][次へ]

2.5.3 ペア論理ボリュームグループ設計時の考慮点

<この項の構成>
(1) 名称規則
(2) ペア論理ボリュームとの対応
(3) 構成例

(1) 名称規則

次の表に示すペア論理ボリュームグループの名称規則に従って,ペア論理ボリュームグループの名称を決めてください。

表2-7 ペア論理ボリュームグループの名称規則

ファイル区分 リアルタイムSANレプリケーションの処理方式
全同期方式,ハイブリッド方式,またはログ同期方式 全非同期方式
DB aaaa_bb....bb_DB aaaa_ALL
すべてのファイル区分について,一つのペア論理ボリュームグループに割り当てます。
LOG aaaa_bb....bb_LOG
SPD aaaa_bb....bb_SPD
USTS aaaa_cccc_USTS
SSTS aaaa_bb....bb_SSTS

(凡例)
aaaa:HiRDB識別子
bb....bb:サーバ名
cccc:ユニット識別子

(2) ペア論理ボリュームとの対応

全同期方式,ハイブリッド方式,またはログ同期方式では,ペア論理ボリュームの設計が正しく行われると,ペア論理ボリューム内にあるファイルのファイル区分や,そのファイルを使用するユニット,サーバはすべて同じになります。ファイル区分が異なる場合や,使用するユニット,サーバが異なる場合は,「2.4.2 HiRDBファイルシステム領域を作成するときの留意事項」の記載事項を確認してください。

(3) 構成例

ペア論理ボリュームグループ(ペア論理ボリューム)上に,更新コピーの対象ファイル(HiRDBファイルシステム領域)を配置します。全同期方式,ハイブリッド方式,およびログ同期方式でのファイル配置の構成例を次の図に示します。

図2-1 ファイル配置の構成例

[図データ]

(凡例)
HRD1:HiRDB識別子
UNT1:ユニット識別子
sds1:サーバ名
RD:ユーザ用RDエリアのファイル
MAST:マスタディレクトリ用RDエリアのファイル
DDIC:データディクショナリ用RDエリアのファイル
LOG:システムログファイル
SPD:シンクポイントダンプファイル
SSTS:サーバ用ステータスファイル
USTS:ユニット用ステータスファイル
ポイント
  1. ペア論理ボリュームグループは,ファイル区分とファイルを使用するサーバ(またはユニット)ごとに作成します。
  2. 更新コピーの対象ファイルは,ファイル区分とファイルを使用するサーバ(またはユニット)が一致するペア論理ボリュームグループに配置します。
  3. ファイル区分とファイルを使用するサーバが一致しないファイルを,同じペア論理ボリュームグループ内に配置できません。

対応関係
  1. ペア論理ボリュームグループは複数のペア論理ボリュームで構成されます。
  2. 一つのペア論理ボリュームは一つのペアボリュームに対応しています。
  3. 一つのペアボリュームは一つのHiRDBファイルシステム領域に対応しています。
  4. 一つのHiRDBファイルシステム領域内には複数のファイルを格納できます。