スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 ディザスタリカバリシステム 構築・運用ガイド
ログ同期方式を適用すると,リモートサイトへの更新コピー処理が次に示すようになります。
ログ同期方式では,業務サイトでトランザクションを受け付け,ログ適用サイトで業務サイトからコピーされたシステムログを基に,データベースの更新処理を行います。通常,メインサイトが業務サイト,リモートサイトがログ適用サイトとなります。
システムログファイルなどのデータベースの回復に必要な情報は,リモートサイトへの反映を保証するために同期コピーを行います。したがって,メインサイトのHiRDBが災害によって異常終了した場合,異常終了直前の状態でリモートサイトのHiRDBを再開始できます。ログ同期方式は,主に小,中規模システム向けの処理方式といえます。
データベースファイルについては,初期構築時またはシステムログ適用化時にだけコピーするため,ほかの方式に比べて通信量を削減できます。そのため,トランザクション性能への影響は小さくなります。なお,リモートサイト側でシステムログを基にデータベースを更新するため,常にリモートサイトのHiRDBを稼働しておく必要があります。
ログ同期方式の概要を次の図に示します。また,ログ適用サイトに更新コピーするときの処理方式(ログ同期方式の場合)を次の表に示します。
図1-5 ログ同期方式の概要
表1-5 ログ適用サイトに更新コピーするときの処理方式(ログ同期方式の場合)
ログ適用サイトにコピーされるファイル | 更新コピーするときの処理方式 | |
---|---|---|
データベースファイル | 初期構築時またはシステムログ適用化時だけコピー | |
システムファイル1 | システムログファイル | 同期コピー |
正シンクポイントダンプファイル | ||
正ステータスファイル | ||
システムファイル2 | 副シンクポイントダンプファイル | コピーなし |
副ステータスファイル |
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