スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 コマンドリファレンス(UNIX(R)用)
機能
指定したオリジナルRDエリアと,レプリカグループ内の指定した世代のレプリカRDエリアをオンライン再編成閉塞にします。
表を指定した場合,その表の関連するRDエリアを処理対象とし,各オリジナルRDエリアと,レプリカグループ内の指定した世代のレプリカRDエリアをオンライン再編成閉塞にします。関連するRDエリアについては,pdrdreflsコマンドを参照してください。また,制約定義での関連エリアも対象にする場合は,-cオプションを指定します。詳細は-cオプションの説明を参照してください。
pdorbeginコマンドを実行してからpdorchgコマンドを実行するまでの間は,指定したオリジナルRDエリアがあるレプリカグループ内のRDエリアにアクセスする,トランザクションは待ち状態となります。
オンライン再編成閉塞を解除したい場合は-uオプションを指定します。
pdorbeginコマンドは,HiRDB Staticizer Optionが組み込まれていて,かつシステム定義のpd_max_reflect_process_countオペランド及びpd_inner_replica_controlオペランドを指定している場合に実行できます。
実行者
HiRDB管理者が実行できます。
形式
形式1(オンライン再編成閉塞にする場合,及びオンライン再編成閉塞を解除する場合):
pdorbegin {-r オリジナルRDエリア名〔,オリジナルRDエリア名〕… |-t 〔認可識別子.〕表識別子 〔-s サーバ名〔,サーバ名〕…〕 〔-c 制約種別〕} 〔-q 世代番号〕 〔-w 排他待ち時間〕 〔-e〕 〔-u〕 |
形式2(共用RDエリア,又は共用表のオンライン再編成閉塞を解除する場合(HiRDB/パラレルサーバ限定)):
pdorbegin {-r オリジナルRDエリア名〔,オリジナルRDエリア名〕… |-t 〔認可識別子.〕表識別子 〔-c 制約種別〕} 〔-s サーバ名〔,サーバ名〕…〕 〔-q 世代番号〕 〔-w 排他待ち時間〕 -u |
オプション
オンライン再編成閉塞にするオリジナルRDエリアの名称を指定します。
〜<識別子>((認可識別子:1〜8,表識別子:1〜30))
オンライン再編成閉塞にする表の名称を指定します。
指定した表に関連するRDエリアを処理対象とし,各オリジナルRDエリアと,レプリカグループ内の指定した世代のレプリカRDエリアをオンライン再編成閉塞にします。
-tオプションを指定する場合,その表と,その表に関連するすべてのRDエリアの総数が,4,096個以下でなければなりません。
認可識別子を省略した場合,pdorbeginコマンド実行時の環境変数PDUSERの認可識別子が仮定されます。環境変数PDUSERを設定していない場合,ログインウィンドウのユーザ名が仮定されます。
認可識別子,表識別子を引用符(")で囲んだ場合は,英字の大文字と小文字が区別されますが,引用符(")で囲まない場合はすべて大文字として扱われます。なお,sh(Bourneシェル),csh(Cシェル),及びksh(Kシェル)の場合は,更にアポストロフィ(’)で囲む必要があります。
次のどちらかの条件で,サーバ単位に処理する場合,このオプションを指定します。
オンライン再編成閉塞にするレプリカRDエリアのレプリカグループ内の世代番号を指定します。
オリジナルRDエリアの世代番号である0は指定できません。
オンライン再編成閉塞にする場合の,排他待ちの時間を秒単位で指定します。
このオプションを省略した場合,システム定義のpd_lck_wait_timeoutオペランドの指定値が仮定されます。システム定義のpd_lck_wait_timeoutオペランドの指定値が0の場合は,3,600が仮定されます。
オンライン再編成閉塞状態を解除する場合に指定します。このオプションを指定する場合,-rオプション,又は-tオプションを同時に指定する必要があります。
処理対象に共用RDエリアがある場合,全バックエンドサーバで一括処理されるため,処理対象RDエリアのすべてのオンライン再編成閉塞状態を解除できないときはエラーとなります。ただし,特定のバックエンドサーバが停止中などの理由によって,サーバ単位で共用RDエリアのオンライン再編成閉塞状態を解除する必要がある場合は,-sオプションを指定して解除できます。
オンライン再編成閉塞状態を解除する場合,オンライン再編成閉塞にしたときと同じ資源を指定する必要があります(同じでないとエラーとなります)。オンライン再編成閉塞にしたときのオプションと,解除時のオプションの関係を次に示します。
解除時のpdorbeginコマンドのオプション | オンライン再編成閉塞にしたときのpdorbeginコマンドのオプション | ||
---|---|---|---|
-r RDエリア | -t 表 | -t 表 -c ref | |
-r RDエリア -u | ○※ | × | × |
-t 表 -u | × | ○ | × |
-t 表 -c ref -u | × | × | ○ |
制約定義での関連RDエリアもオンライン再編成閉塞にする場合に指定します。このオプションを指定する場合,-tオプションを同時に指定する必要があります。-tオプションを指定していない場合にこのオプションを指定すると,エラーになります。
pdorendコマンド実行時のオンライン再編成の追い付き反映処理で,更新された列だけを反映する場合に指定します。なお,-eオプション指定時の注意については,マニュアル「インナレプリカ機能 HiRDB Staticizer Option Version 8」を参照してください。
規則
処理対象 | オプション | 実行可否 | 実行範囲 | コマンドの実行形式 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
-t | -r | -s | -u | -c | |||||
表 | 非分割表(HiRDB/シングルサーバの共用表を含む) | ● | − | − | − | − | ○ | すべての関連するRDエリア※2 | 形式1 |
● | − | − | ● | − | ○ | ||||
● | − | ● | − | − | ○※1 | 指定したバックエンドサーバの関連するRDエリア※2 | |||
● | − | ● | ● | − | ○※1 | ||||
● | − | − | − | ● | ○ | すべての関連するRDエリア※3 | |||
● | − | − | ● | ● | ○ | ||||
● | − | ● | − | ● | ○※1 | 指定したバックエンドサーバに関連するすべてのRDエリア※3 | |||
● | − | ● | ● | ● | ○※1 | ||||
横分割表 | ● | − | − | − | − | ○ | すべての関連するRDエリア※2 | ||
● | − | − | ● | − | ○ | ||||
● | − | ● | − | − | ○※1 | 指定したバックエンドサーバの関連するRDエリア※2 | |||
● | − | ● | ● | − | ○※1 | ||||
● | − | − | − | ● | ○ | すべての関連するRDエリア※3 | |||
● | − | − | ● | ● | ○ | ||||
● | − | ● | − | ● | ○※1 | 指定したバックエンドサーバに関連するすべてのRDエリア※3 | |||
● | − | ● | ● | ● | ○※1 | ||||
共用表(HiRDB/パラレルサーバ限定) | ● | − | − | − | − | ○ | すべてのバックエンドサーバの関連するRDエリア※2 | ||
● | − | − | ● | − | ○ | 形式2 | |||
● | − | ● | − | − | × | 該当しません。 | 形式1 | ||
● | − | ● | ● | − | ○ | 指定したバックエンドサーバの関連するRDエリア※2 | 形式2 | ||
● | − | − | − | ● | ○ | すべてのバックエンドサーバの関連するRDエリア※3 | 形式1 | ||
● | − | − | ● | ● | ○ | 形式2 | |||
● | − | ● | − | ● | × | 該当しません。 | 形式1 | ||
● | − | ● | ● | ● | ○ | 指定したバックエンドサーバの関連するRDエリア※3 | 形式2 | ||
RDエリア | 非共用RDエリアだけ | − | ● | − | − | − | ○ | 指定したRDエリアだけ | 形式1 |
− | ● | − | ● | − | ○ | ||||
− | ● | ● | − | − | × | 該当しません。 | |||
− | ● | ● | ● | − | × | ||||
− | ● | − | − | ● | × | ||||
共用RDエリアだけ | − | ● | − | − | − | ○ | すべてのバックエンドサーバ | ||
− | ● | − | ● | − | ○ | 形式2 | |||
− | ● | ● | − | − | × | 該当しません。 | 形式1 | ||
− | ● | ● | ● | − | ○ | 指定したバックエンドサーバ | 形式2 | ||
− | ● | − | − | ● | × | 該当しません。 | 形式1 | ||
非共用RDエリアと共用RDエリアが混在 | − | ● | − | − | − | ○ | すべてのバックエンドサーバ | ||
− | ● | − | ● | − | ○ | 形式2 | |||
− | ● | ● | − | − | × | 該当しません。 | 形式1 | ||
− | ● | ● | ● | − | × | 形式2 | |||
− | ● | − | − | ● | × | 形式1 |
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