スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム運用ガイド(UNIX(R)用)

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26.5.7 グローバルバッファの定義(1:1スタンバイレス型系切り替え機能限定)

正規BES下のRDエリアが使用するグローバルバッファを定義するとき,pdbufferオペランド-cオプションを指定してください。-cオプションを指定すると,代替中に代替部が使用するグローバルバッファを確保できます。

なお,pdbufferオペランドの-c及び-oオプションの両方を省略した場合は,代替BESユニットを開始できません。

<この項の構成>
(1) データ用グローバルバッファ(-rオプションのグローバルバッファ)の場合
(2) インデクス用グローバルバッファ(-iオプションのグローバルバッファ)の場合
(3) LOB用グローバルバッファ(-bオプションのグローバルバッファ)の場合
(4) -oオプションのグローバルバッファの場合
(5) グローバルバッファの設計方針

(1) データ用グローバルバッファ(-rオプションのグローバルバッファ)の場合

代替中のデータ用グローバルバッファの割り当て方式を説明します。次に示すシステム構成を例にします。

●システム構成例1

[図データ]

 
pdbuffer -a gbuf01 -r RDAREA01,RDAREA02 -n 1000 -c
pdbuffer -a gbuf02 -r RDAREA03,RDAREA04 -n 1000
 

〔説明〕
  • 正規BESと代替BESで同じ名称のグローバルバッファを使用していない構成です。
  • -cオプションを指定すると代替BES下にもgbuf01が確保されます。代替中はこのグローバルバッファを使用します。ただし,正常時にはこのグローバルバッファは使用されません。
  • 代替BESユニットでグローバルバッファが使用する共用メモリを見積もるときにgbuf01の分を加算する必要があります。
  • 代替中もバッファヒット率が低下しません。

●システム構成例2

[図データ]

 
pdbuffer -a gbuf01 -r RDAREA01,RDAREA02,RDAREA03,RDAREA04 -n 1000 -c
 

〔説明〕
  • 正規BESと代替BESで同じ名称のグローバルバッファを使用している構成です。
  • -cオプションを指定すると代替中は代替BESのgbuf01を使用します。
  • 代替中はバッファヒット率が低下することがあります。
  • 代替BES下のgbuf01のバッファサイズは,正規BES及び代替BES下のRDエリアの最大ページ長になります。

-cオプションを省略した場合
-cオプションを省略すると,代替中は-oオプションのグローバルバッファを使用します。

(2) インデクス用グローバルバッファ(-iオプションのグローバルバッファ)の場合

代替中のインデクス用グローバルバッファの割り当て方式を説明します。次に示すシステム構成を例にします。

●システム構成例

[図データ]

 
pdbuffer -a gbuf01 -i USER01.INDX01 -n 1000 -c
 

〔説明〕
  • 非横分割インデクスINDX01が使用するグローバルバッファに-cオプションを指定すると,代替BES下にもgbuf01が確保されます。代替中はこのグローバルバッファを使用します。ただし,正常時にはこのグローバルバッファは使用されません。
  • 代替BESユニットでグローバルバッファが使用する共用メモリを見積もるときにgbuf01の分を加算する必要があります。

●システム構成例

[図データ]

 
pdbuffer -a gbuf02 -i USER01.INDX02 -n 1000 -c
 

〔説明〕
  • 横分割インデクスINDX02が使用するグローバルバッファに-cオプションを指定すると,代替BES下にgbuf02と同じグローバルバッファgbuf02が確保されます。代替中はこのグローバルバッファを使用するため,BES2下のINDX02とアクセス競合は発生しません。ただし,正常時にはこのグローバルバッファは使用されません。
  • 代替BESユニットでグローバルバッファが使用する共用メモリを見積もるときにgbuf02の分を2倍する必要があります。

-cオプションを省略した場合
-cオプションを省略すると,代替中は次に示す優先順位でグローバルバッファを使用します。
  1. インデクス格納RDエリアにグローバルバッファを割り当てていて,そのグローバルバッファに-cオプションを指定している場合は,(1)で説明した方式に従います。
  2. -oオプションのグローバルバッファを使用します。

(3) LOB用グローバルバッファ(-bオプションのグローバルバッファ)の場合

代替中のLOB用グローバルバッファの割り当て方式はデータ用グローバルバッファと同じです。ただし,-cオプションを省略した場合は,グローバルバッファを使用しないで直接RDエリアに対して読み込み及び書き込みをします。

(4) -oオプションのグローバルバッファの場合

代替BES下の-oオプションのグローバルバッファを代替中は正規BES下のRDエリアも使用します。グローバルバッファのバッファサイズは正規BES及び代替BES下のRDエリアの最大ページ長になります。

(5) グローバルバッファの設計方針

基本的には,正規BES下のRDエリア,インデクス,及びLOB用RDエリアが使用するグローバルバッファに-cオプションを指定してください。