スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム運用ガイド(UNIX(R)用)
(1) LVMの機能を使用してミラー正副不一致状態を解消する方法
- 準備
- pd_redo_allpage_putオペランドにNを指定するか,又はこのオペランドを省略してください。
- ミラー正副不一致状態が発生したときの対処方法
- HiRDBを再開始する前に,LVMの機能を使用して正副ボリュームを一致させてください。その後,HiRDBを再開始してください。
(2) HiRDBが再開始時に行う全面回復処理でミラー正副不一致状態を解消する方法
- 準備
- pd_redo_allpage_putオペランドにYを指定してください。Yを指定すると,HiRDBの再開始時の全面回復処理でシンクポイント以降に更新されたすべてのページをデータベースに書き出します。この処理によってミラー正副不一致状態を解消します。
- ミラー正副不一致状態が発生したときの対処方法
- LVMの機能を使用して正副ボリュームを一致させる必要はありません。すぐにHiRDBを再開始してください。HiRDBの再開始時の全面回復処理で正副ボリュームを一致させます。
- 注意
- この方法を取ると,全面回復処理でデータベースへの書き出し量が増加します。そのため,1の方法と比較してHiRDBの再開始に掛かる時間が長くなります。データベースへの書き出し量を減らすために,シンクポイントの取得間隔を短くすることをお勧めします。シンクポイントの取得間隔は,pd_log_sdintervalオペランドで設定します。
- なお,この方法では,障害でOSやサーバがダウンしたり,系切り替えが発生した際にデータベースへ書き出し中だったデータを,全面回復処理で再度書き出します。これを受けて,LVMが正系ボリュームと副系ボリュームの両方に書き出すことで正副ボリュームを一致させます。そのため,HiRDBがダウンする瞬間に発生するミラー正副不一致状態以外の,運用上の障害などで発生した正副ボリュームの不一致は解消できません。この場合は,LVMの機能を使用して正副ボリュームを一致させてください。
(3) 高速系切り替え機能使用時の構成例
LVMのミラーリング機能を使用してデータベースをミラー化した環境で,高速系切り替え機能を適用する場合のシステム構成例を次の図に示します。
この場合,HiRDBが再開始時に行う全面回復処理でミラー正副不一致状態を解消する方法を適用します。
図19-8 高速系切り替え機能を適用する場合のシステム構成例
- 〔説明〕
- 高速系切り替え機能を適用したシステム構成で,現用系及び予備系の両方から日立ディスクアレイサブシステムをアクセスできるように配置してください。
- pd_redo_allpage_putオペランドにYを指定してください。
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