スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム運用ガイド(UNIX(R)用)
統合機能での上限値と下限値を次の表に示します。
表13-38 統合機能での上限値と下限値(マトリクスの場合)
項目 | 上限値 | 下限値 | 上限値又は下限値を超えた場合の動作 |
---|---|---|---|
統合の対象にできる特定境界値格納RDエリア群の数 | 16 | 2 | ALTER TABLEがエラーとなります。 |
1回の操作で統合した後の特定境界値格納RDエリア群 | 1(固定) | ||
統合した結果の総分割RDエリア数(重複を除く) | 1024 | 1 |
ALTER TABLEのCHANGE RDAREAに指定された複数の変更対象列名と境界値によって,その格納条件に合致するRDエリアを統合対象のRDエリアとします。変更対象列名と格納条件が指定されれば,対象となるRDエリアが特定できるため,RDエリアの指定は必要ありません。このとき,複数の境界値の指定は,昇順である必要があります。また,表に定義されている格納条件の順番に指定されている必要があります。例えば,表定義に境界値が10,20,30,40と定義されている場合,10,30,40など間を飛ばして指定するとALTER TABLEをエラーとします。
ALTER TABLEの指定と統合対象RDエリアの決定方法を次の表に示します。
表13-39 ALTER TABLEの指定と統合対象RDエリアの決定方法(マトリクス分割の場合)
指定内容 | 条件1 | 条件2 | 動作 |
---|---|---|---|
境界値 | 表定義中に指定された境界値あり | 定義されている境界値の順に指定されている | 指定された格納条件に合うすべてのRDエリアを統合対象とします。 |
定義されている境界値の順に指定されていない | ALTER TABLEをエラーとします。 | ||
表定義中に指定された境界値なし | なし | ||
'MAX' | なし | なし | 最大境界値より大きい分割キー値のデータを格納している特定境界値格納RDエリア群のRDエリアを統合対象とします。 |
ALTER TABLEのCHANGE RDAREAに指定された次元の,変更後の境界値リスト(ある次元に指定された境界値の組み合わせ)とRDエリアを対にして,統合後の格納条件をすべて格納するRDエリアを決定します。このとき,統合後の境界値は統合前の境界値の最大値と同じである必要があります。
統合後のRDエリアは,統合前のRDエリアの中の一つであっても,新たに用意したものであってもかまいません。統合後のRDエリアの指定可否を次の表に示します。
表13-40 統合後のRDエリアの指定可否(マトリクス分割の場合)
統合後のRDエリア | 指定可否 | |
---|---|---|
統合前のRDエリアと同じ | 指定できます。 | |
統合前のRDエリアではない | 統合対象の境界値以外で使用されているRDエリア | 指定できます。 |
統合対象の表では使用されていなかったRDエリア(新たに用意されたRDエリア) | 指定できます。 |
統合後のRDエリアは複数の格納条件に対して,同じRDエリアに格納するように統合できます。
マトリクス分割表の場合,第1次元のRDエリアを統合するか,第2次元のRDエリアを統合するかで,ALTER TABLEのCHANGE RDAREAに指定するRDエリアの指定方法が異なります。統合対象となる特定境界値格納RDエリア群数,及び一つの特定境界値格納RDエリア群のRDエリア数は,統合対象ではない次元の分割数に依存します。統合対象となる次元及び指定するRDエリア数の関係を次の表に,表で使用している例を次の図に示します。
表13-41 統合対象となる次元及び指定するRDエリア数の関係
統合対象次元 | 統合対象の特定境界値格納RDエリア群数 | 統合対象の特定境界値格納RDエリア群ごとのRDエリア数 |
---|---|---|
第1次元 | 変更後の境界値リストで指定した境界値の数 (図中の(例1)の場合,2) |
第2次元の分割数 (図中の(例1)の場合,3) |
第2次元 | 第1次元の分割数 (図中の(例2)の場合,4) |
変更後の境界値リストで指定した境界値の数 (図中の(例2)の場合,2) |
図13-81 RDエリアの統合後のRDエリアの指定(マトリクス分割の場合)
分割格納条件を変更する表に分割キーインデクスなどが定義されている場合,表格納用RDエリアと対になるRDエリアにインデクスなどのデータを格納する必要があります。表と表以外のRDエリアの指定方法(マトリクス分割)を次の表に示します。この表に示すリソースが複数定義されている場合は,すべてが対象となります。正しく指定されていない場合,ALTER TABLEをエラーとします。
表13-42 表と表以外のRDエリアの指定方法(マトリクス分割)
リソース名 | 指定方法 | |
---|---|---|
列 | BLOB列 | 表格納用RDエリアと1対1で指定します。 表格納用RDエリアが重複指定されている場合は,表に対応するよう重複指定します。また,既存の表格納用RDエリアを変更後に使用する場合は,同じ境界値に対応するように既存のインデクス,LOB格納用RDエリアを指定しなければなりません。 |
インデクス | クラスタインデクス プライマリインデクス(プライマリクラスタインデクスを含む) B-treeインデクス |
境界値による格納範囲を統合する場合,基本的には,システムが自動的にRDエリアのデータを削除します。ただし,条件によっては,データを削除しないで残すこともできます。
表13-43 WITHOUT PURGE句の指定とデータの扱い(マトリクス分割の場合)
変更前後のRDエリアの関係 | WITHOUT PURGE句の指定可否 | WITHOUT PURGE句の指定あり | WITHOUT PURGE句の指定なし |
---|---|---|---|
統合前の特定境界値格納RDエリア群を,統合後の特定境界値格納RDエリア群に含みます。 | 指定できます。 | 統合後の特定境界値格納RDエリア群のRDエリアのデータを削除しません。 | 統合前の特定境界値格納RDエリア群のすべてのデータを削除します。 |
統合前の特定境界値格納RDエリア群を,統合後の特定境界値格納RDエリア群に含みません。 | 指定できません。 | 統合前の特定境界値格納RDエリア群のすべてのデータを削除します。 |
図13-82 変更対象RDエリアのデータの扱い(WITHOUT PURGE指定がある場合)
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