スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム運用ガイド(UNIX(R)用)
まず,ディクショナリ搬出入ユティリティ(pdexpコマンド)で,現在使用しているディクショナリ表中の表定義情報をほかのHiRDBシステムに移行します。ディクショナリ搬出入ユティリティを使用した表定義情報の移行を次の図に示します。
図12-4 ディクショナリ搬出入ユティリティを使用した表定義情報の移行
次に,データベース再編成ユティリティで,現在使用している表データをほかのHiRDBシステムに移行します。データベース再編成ユティリティを使用した表データの移行を次の図に示します。
図12-5 データベース再編成ユティリティを使用した表データの移行
移行先システムでデータロードするときにエンディアン変換を行います。
ビッグエンディアンのシステムからリトルエンディアンのシステムに,バイナリデータを含む表を移行した場合の例を次の図に示します。
図12-6 エンディアンが異なるシステム間の表データの移行
移行先システムの表定義(データ型又は列の定義長)が,移行元システムと異なっていても,移行先システムでデータロードできます。
固定長文字データの列の定義長を拡張して,移行先システムに表を移行する場合の例を次の図に示します。
図12-7 固定長文字データの列の定義長を拡張する表データの移行
移行対象の表データに含まれるバイナリデータ(LOB型,BLOB型又はBINARY型)の有無に応じて,移行元のデータを抽出するpdrorgコマンド,及び移行先でデータをロードするpdloadコマンドのオプションを次のように指定してください。
表データのバイナリデータの有無 | pdrorgコマンドのオプション指定 | pdloadコマンド | |
---|---|---|---|
オプション指定 | 制御文ファイルでの指定 | ||
なし | -k unld -W dat | − | − |
あり | -k unld -W bin | -W -b | option文のsrcendianオペランドに,移行元システムのエンディアン形式を指定します。 big:ビッグエンディアン little:リトルエンディアン |
コマンドの実行例については,「12.1.8 例題4(エンディアンが異なるシステムに,バイナリデータを含む表を移行する場合)」を参照してください。pdrorgコマンド及びpdloadコマンドについては,マニュアル「HiRDB Version 8 コマンドリファレンス」を参照してください。
移行元のデータを抽出するpdrorgコマンド,及び移行先でデータをロードするpdloadコマンドのオプションを,移行元のHiRDBのバージョンに応じて次のように指定してください。
HiRDBのバージョン | BLOB列の有無 | pdrorgコマンド | pdloadコマンドのオプション指定 | |
---|---|---|---|---|
オプション指定 | アンロードファイルの種類 | |||
02-00〜02-04 | − | -k unld | ● | -U |
03-00〜04-02 | なし | -k unld -W bin | ○ | -W -b |
あり | × | × | × | |
04-03〜05-04 | なし | -k unld -W bin | ○ | -W -b |
あり | -k unld -j | ● | -U | |
05-05以降 | なし | -k unld -W bin | ○ | -W -b |
あり | -k unld -W bin -j | ○ | -W -b |
移行元のデータを抽出するpdrorgコマンドのオプションを,移行元のHiRDBのバージョンに応じて次のように指定してください。
移行先でデータをロードする時は,移行元で作成されたアンロードファイルの種類に応じて,pdrorg又はpdloadコマンドを使用してください。
HiRDBのバージョン | 抽象データ型の種別 | pdrorgコマンド | |
---|---|---|---|
オプション指定 | アンロードファイルの種類 | ||
05-00〜05-03 | BLOB属性 | × | × |
BLOB属性以外 | × | × | |
05-04 | BLOB属性 | × | × |
BLOB属性以外 | -k unld | ● | |
05-05〜05-06 | BLOB属性 | -k unld -j | ● |
BLOB属性以外 | -k unld | ● | |
06-00以降 | BLOB属性 | -k unld -W bin -j | ○ |
BLOB属性以外 | -k unld -W bin | ○ |
移行元のデータを抽出するpdrorgコマンド,及び移行先でデータをロードするpdloadコマンドのオプションを,次のように指定してください。
pdrorgコマンド | pdloadコマンドのオプション指定 | |
---|---|---|
オプション指定 | アンロードファイルの種類 | |
-k unld -W bin | ○ | -W -b |
注 繰返し列はバージョン05-03以降,BINARY列はバージョン07-00以降のHiRDBで使用できるデータ型です。
表定義情報と表データを別々にほかのHiRDBシステムに移行する手順の概略を次の図に示します。
図12-8 表定義情報と表データを別々にほかのHiRDBシステムに移行する手順
All Rights Reserved. Copyright (C) 2006, 2016, Hitachi, Ltd.