スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム運用ガイド(UNIX(R)用)

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10.2 HiRDBファイルシステム領域を作成(初期設定)する方法

ここでは,HiRDBファイルシステム領域を作成(初期設定)する方法について説明します。

キャラクタ型スペシャルファイル又は通常ファイルをpdfmkfsコマンドで初期設定すると,HiRDBファイルシステム領域として使用できるようになります。HiRDBファイルシステム領域を作成するときの手順を次に示します。

〈手順〉
  1. ファイル名をシンボリックリンクします。
  2. HiRDBファイルシステム領域の所有者及びアクセス権を変更します(キャラクタ型スペシャルファイルの場合)。
  3. HiRDBファイルシステム領域を初期設定します。
<この節の構成>
(1) ファイル名をシンボリックリンクします
(2) HiRDBファイルシステム領域の所有者及びアクセス権を変更します(キャラクタ型スペシャルファイルの場合)
(3) HiRDBファイルシステム領域を初期設定します

(1) ファイル名をシンボリックリンクします

実行者 スーパユーザ

HiRDBファイルシステム領域の名称には,キャラクタ型スペシャルファイル又は通常ファイルの実体名称をそのまま使用しないで,OSのlnコマンドで実体名称にシンボリックリンクした名称を使用することをお勧めします。こうすると,次に示す場合の運用が容易になります。

lnコマンドについては,OSのマニュアルを参照してください。

(2) HiRDBファイルシステム領域の所有者及びアクセス権を変更します(キャラクタ型スペシャルファイルの場合)

実行者 スーパユーザ

HiRDBファイルシステム領域の所有者及びアクセス権を変更してください。そうすれば,権限を持たないユーザからの不当なアクセスを防止できます。HiRDBファイルシステム領域に設定する所有者及びアクセス権を次の表に示します。

表10-2 HiRDBファイルシステム領域に設定する所有者及びアクセス権

所有者,アクセス権 設定する情報 実行するコマンド
所有者 ユーザID HiRDB管理者 chownコマンド
グループID HiRDBグループ chgrpコマンド
アクセス権 所有者 rw(読み書きができます) chmodコマンド
グループ rw(読み書きができます)
その他 −−(アクセスできません)

注※ OSのコマンドです。OSのマニュアルを参照してください。

(3) HiRDBファイルシステム領域を初期設定します

実行者 HiRDB管理者

pdfmkfsコマンドで,キャラクタ型スペシャルファイル又は通常ファイルをHiRDBファイルシステム領域用に初期設定します。HiRDBファイルシステム領域の設計方法については,マニュアル「HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド」を参照してください。

コマンド実行例を次に示します。

(例)
 
pdfmkfs -n 25 -l 5 -k DB -e 5 /svr01DB001
 

〔説明〕
-n:HiRDBファイルシステム領域の領域長をメガバイト単位で指定します。
ここで指定する領域長は,パーティションの領域長と同じにするか,又は小さくしてください。パーティションの領域長より大きくすると,そのパーティションに物理的に続くパーティションを破壊する場合があります。
-l:HiRDBファイルシステム領域に作成するHiRDBファイルの最大数を指定します。
-k:HiRDBファイルシステム領域の使用目的を指定します。
DB:RDエリア用のHiRDBファイルシステム領域とします。
SYS:システムファイル用のHiRDBファイルシステム領域とします。
WORK:作業表用ファイル用のHiRDBファイルシステム領域とします。
UTL:ユティリティ用のHiRDBファイルシステム領域とします。
SVR:すべての目的で使用できるHiRDBファイルシステム領域とします(ユティリティ用を除く)。
-e:HiRDBファイルの増分回数の最大値を指定します。
/svr01DB001:作成するHiRDBファイルシステム領域(キャラクタ型スペシャルファイル又は通常ファイル)の名称を指定します。キャラクタ型スペシャルファイルの場合は,シンボリックリンクした名称を指定してください。

コマンドの実行後,実行結果が正しいかどうか確認することをお勧めします。コマンドの実行結果の確認方法については,マニュアル「HiRDB Version 8 コマンドリファレンス」を参照してください。