スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム運用ガイド(UNIX(R)用)

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9.11.6 方法2で時刻を遅らせる場合の注意事項

方法2で時刻を遅らせる場合の注意事項を次に示します。

<この項の構成>
(1) コマンド又はユティリティの出力結果
(2) データベース再編成ユティリティ(pdrorg)によるインデクスの一括作成
(3) 再編成時期予測機能によるDBメンテナンス予定日
(4) 時刻を遅らせる前後のアンロードログファイルの管理

(1) コマンド又はユティリティの出力結果

時刻を遅らせた後で,時刻を遅らせる前にHiRDBのファイル中に記録された時刻を表示した場合,未来の時刻が表示されることがあります。

(2) データベース再編成ユティリティ(pdrorg)によるインデクスの一括作成

HiRDBはRDエリア中の表管理情報とインデクス情報ファイルに,インデクス情報ファイルの作成時刻を保持します。インデクスの一括作成実行時,インデクス情報ファイルのデータと表のデータの整合性を確保するために,HiRDBは保持した時刻が一致しているか確認し,一致しない場合はエラー終了します。

システムの時刻を遅らせた後でインデクス情報ファイルを作成し,時刻を遅らせる前に作成したインデクス情報ファイルを指定した場合,RDエリア中の表管理情報の時刻が一致すると,インデクスの一括作成を実行してもエラーにならないで,表とインデクスが不整合な状態になります。不整合な状態になった場合,回復するには,インデクスの再作成(-k ixrc)が必要になります。

(3) 再編成時期予測機能によるDBメンテナンス予定日

時刻を遅らせた後で,データベース状態解析ユティリティ(pddbst)による再編成時期予測機能を実行すると,DBメンテナンス予定日が時刻を遅らせる前より早まったり,不要なメンテナンスを指示したりすることがあります。

(4) 時刻を遅らせる前後のアンロードログファイルの管理

時刻を遅らせた後で,-T,-d,及び-lオプション指定でデータベース回復ユティリティ(pdrstr)を実行する場合,ログの入力順序が正しくないとデータベースが破壊されるため,時刻を遅らせる前後のアンロードログファイルは別々に管理する必要があります。