スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム運用ガイド(UNIX(R)用)

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9.1 HiRDBシステム定義を変更する方法

実行者 HiRDB管理者

ここでは,HiRDBシステム定義(UAP環境定義を除く)の変更方法を説明します。UAP環境定義の変更方法については,マニュアル「HiRDB Version 8 システム定義」を参照してください。

<この節の構成>
(1) 変更手順
(2) 注意事項
(3) HiRDB/パラレルサーバ固有の注意事項
(4) HiRDB Datareplicatorと連携している場合

(1) 変更手順

HiRDBの実行環境を変更するには,HiRDBシステム定義を変更します。HiRDBシステム定義を変更するときの手順を次に示します。なお,$PDDIR/confはユニット制御情報定義ファイルを格納しているディレクトリを意味しています。$PDCONFPATHはそれ以外のHiRDBシステム定義ファイルを格納しているディレクトリを意味しています。

〈手順〉
  1. $PDDIR/conf及び$PDCONFPATH下にサブディレクトリを作成します。この例ではサブディレクトリとしてworkを作成します。
  2. ユニット制御情報定義ファイルを$PDDIR/conf/work下にコピーします。そのほかのHiRDBシステム定義ファイルを$PDCONFPATH/work下にコピーします。
  3. $PDDIR/conf/work及び$PDCONFPATH/work下にコピーしたHiRDBシステム定義を変更します。
  4. pdconfchk -d workコマンドで,$PDDIR/conf/work及び$PDCONFPATH/work下のHiRDBシステム定義の内容をチェックします。エラーがある場合はHiRDBシステム定義を修正して,再度pdconfchkコマンドを実行してください。
  5. pdstopコマンドでHiRDBを正常終了します。
  6. pdlogunldコマンドで,アンロード待ち状態のシステムログファイルをアンロードします。
  7. 3で変更したHiRDBシステム定義ファイルを$PDDIR/conf又は$PDCONFPATH下にコピーして,HiRDBシステム定義ファイルを置き換えます。
  8. 次に示すオペランドの指定値を変更した場合は,pdloginitコマンドでシステムログファイルを初期化します。
    ・pd_log_dual
    ・pdstart
  9. pdstartコマンドでHiRDBを正常開始します。

(2) 注意事項

  1. HiRDB/パラレルサーバの場合はユニットごとに$PDDIR/conf及び$PDCONFPATH下にサブディレクトリを作成して,HiRDBシステム定義の内容をチェックしてください。
  2. 稼働中のHiRDBが使用しているHiRDBシステム定義は変更又は削除しないでください。変更又は削除した場合はそのHiRDBの動作を保証できません。
  3. HiRDBが計画停止,強制終了,又は異常終了した場合,HiRDBシステム定義のオペランドで変更できるものと変更できないものがあります。変更できないオペランドについては,マニュアル「HiRDB Version 8 システム定義」を参照してください。
  4. HiRDBシステム定義を変更した後に,$PDDIR/conf下のファイルのバックアップを取得してください。HiRDB運用ディレクトリがあるディスクの障害などに備えて,HiRDB運用ディレクトリ下のファイル($PDDIR/conf下のファイル)のバックアップを取得します。HiRDB運用ディレクトリを回復するには,$PDDIR/conf下のファイルのバックアップが必要になります。また,$PDCONFPATHがHiRDB運用ディレクトリ下にある場合は,同様にバックアップを取得してください。
  5. システム構成変更コマンド(pdchgconfコマンド)を使用すると,HiRDBの稼働中にHiRDBシステム定義を変更できるため,HiRDBを正常終了する必要はありません。ただし,このコマンドを使用する場合はHiRDB Advanced High Availabilityが必要になります。HiRDBの稼働中にHiRDBシステム定義を変更する方法については,「9.2 HiRDBの稼働中にHiRDBシステム定義を変更する方法(システム構成変更コマンド)」を参照してください。
  6. スタンバイレス型系切り替え機能使用時の注意事項です。正規BESユニットのHiRDBシステム定義を変更する場合は,正規BESユニット及び代替BESユニットをpdstop -uコマンドで正常終了してから変更してください。HiRDBシステム定義の変更後,正規BESユニットのユニット制御情報定義ファイル及びバックエンドサーバ定義ファイルを代替BESユニットにコピーしてください。詳細については,「26.5.3(2)1:1スタンバイレス型系切り替え機能の場合」を参照してください。

(3) HiRDB/パラレルサーバ固有の注意事項

  1. システム共通定義を修正する場合はすべてのサーバマシンのシステム共通定義を同じように修正してください。
  2. 正常終了又は計画停止したときに一部のユニットが異常終了した場合,次回開始前にHiRDBシステム定義を変更しないでください。変更すると,HiRDBの開始に失敗します。失敗しなくても,開始後に正常に稼働できなくなります。

(4) HiRDB Datareplicatorと連携している場合

次に示すオペランドを追加,変更,又は削除する場合はHiRDB Datareplicatorを終了してください。そして,オペランドの追加,変更,又は削除後にHiRDB Datareplicatorを開始してください。

HiRDB Datareplicatorを稼働したまま,これらのオペランドを追加,変更,又は削除した場合,HiRDB Datareplicatorによる抽出が失敗することがあります。