スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム運用ガイド(UNIX(R)用)
HiRDBの運用を続けると,データベースの更新ログがシステムログファイルに蓄積されていきます。すべてのシステムログファイルが満杯になると,データベースの更新ログが出力できなくなり,HiRDBの運用が続行できなくなるため,HiRDBは異常終了します。この異常終了によるサービス停止を回避するために,HiRDB管理者はシステムログファイルの使用状況を常に監視する必要があります。
HiRDBではシステムログファイルの空き容量を監視する機能として,システムログファイルの空き容量監視機能を提供しています。この機能を使用すると,システムログファイルの空き率をHiRDBが監視し,HiRDB管理者が指定したレベルに従い,状況に応じて警告メッセージを出力したり,又はデータベースの利用を制限したりします。システムログファイルの空き容量監視機能は次に示す二つのレベルのどちらかを選択できます。
レベル1とレベル2の機能差を次の表に示します。
表3-10 レベル1とレベル2の機能差
機能の項目 | レベル1 | レベル2 |
---|---|---|
システムログファイルの空き率の監視 | ○ | ○ |
エラー又は警告メッセージの出力 | ○ | ○ |
新規トランザクションのスケジューリング抑止 | × | ○ |
サーバ内の全トランザクションの強制終了 | × | ○ |
シンクポイントの取得 | × | ○ |
システムログファイルの空き率は,次に示す計算式を基にしてHiRDBが算出します。
システムログファイルの空き容量とは,現用ファイルのシステムログ出力可能領域とスワップ先にできる状態のファイルの全領域を加算したものです。更新ログ量とは,シンクポイントから最新ログブロックまでのシステムログ量のことです。システムログファイルの空き率の概念を次の図に示します。
図3-7 システムログファイルの空き率の概念
システムログファイルの空き容量監視監視機能が警告するシステムログファイルの空き率(警告値)は,システム障害が発生したときにデータベースの回復を安全に行える値です(データベースの回復時にシステムログファイルの容量不足が発生しない値です)。警告値はサーバの種類によって異なります。システムログファイルの空き容量監視機能が警告するシステムログファイルの空き率(警告値)を次の表に示します。
表3-11 システムログファイルの空き容量監視機能が警告するシステムログファイルの空き率(警告値)
サーバの種類 | システムログファイルの空き容量監視機能が警告 するシステムログファイルの空き率(警告値) |
|
---|---|---|
HiRDB/シングルサーバの場合 | 67% | |
HiRDB/パラレルサーバの場合 | フロントエンドサーバ | 30% |
ディクショナリサーバ | 67% | |
バックエンドサーバ |
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