スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム定義(UNIX(R)用)

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2.2.10 システム監視に関するオペランド

54) pd_utl_exec_time = ユティリティの実行監視時間
〜<符号なし整数>((0〜35791394))《0》(単位:分)
次に示すユティリティの実行時間を監視する場合,その監視時間を分単位で指定します。
  • データベース作成ユティリティ(pdloadコマンド)
  • データベース再編成ユティリティ(pdrorgコマンド)
  • 空きページ解放ユティリティ(pdreclaimコマンド)
  • グローバルバッファ常駐化ユティリティ(pdpgbfonコマンド)
このオペランドで指定した監視時間を超えてもユティリティが終了しない場合,実行中のユティリティを強制終了して,無応答原因の調査用に次に示す障害情報を出力します。
取得する障害情報 出力先

  • コアファイル
  • .debファイル
ユティリティが動作したサーバマシンの$PDDIR/spool/save下に出力されます。

  • pdls -d rpc -aコマンドの実行結果
  • pdls -d lckコマンドの実行結果
ユティリティのコマンドを入力したサーバマシンの,pd_tmp_directoryオペランドで指定したディレクトリ下に出力されます。pd_tmp_directoryオペランドの指定を省略した場合は,環境変数TMPDIRに指定したディレクトリ下に出力されます。環境変数TMPDIRの指定も省略した場合は,/tmp下に出力されます。
ただし,HiRDB管理者がコマンドを実行した場合は,$PDDIR/spool/save下にも出力されます。ファイル名称は次のとおりです。
 コマンド名YYYYMMDDHHMMSSpid.txt
  • pidはプロセスIDです。
  • pdreclaimコマンド又はpdpgbfonコマンドを実行した場合,内部的にHiRDBがpdrorgコマンドを実行するため,ファイル名に付けられるコマンド名がpdrorgになります。
注※
init(OSのプロセス)から起動されたプロセスサーバプロセス(pdprcd)に設定される環境変数
《利点》
夜間バッチジョブなどでユティリティ実行中に何らかの障害(通信障害又はディスク障害など)が発生し,ユティリティが無応答状態になっても,後続のジョブの停滞を防止できます。
《指定値の目安》
  • このオペランドは無応答障害の対処を目的とし,長大トランザクションの監視を目的としていません。したがって,このオペランドの指定値にはユティリティ実行時間の実績値の最大値に余裕を持たせた値を指定してください。例えば,データベース作成ユティリティの最大実行時間が60分程度で,データベース再編成ユティリティの最大実行時間が90分程度の場合,pd_utl_exec_time=120と余裕を持った値を指定してください。これは,通常90分で終了する処理が30分過ぎても応答が返ってこないのは無応答障害のおそれがあると判断しています。
  • このオペランドを省略するか,又は0を指定した場合,次に示すような障害が発生するとユティリティが無応答状態になることがあります。したがって,0以外の値を指定してください。
    ・サーバ間の通信障害(一時的な障害を含む)
    ・ディスク障害などによるプロセスの沈み込み
《オペランドの規則》
  • このオペランドを省略,又は0を指定した場合は,ユティリティの実行時間を監視しません。
  • 各ユティリティのoption制御文のexectimeオペランドに監視時間を指定した場合は,exectimeオペランドの指定が優先されます。

 

55) pd_watch_time = 最大応答待ち時間
〜<符号なし整数>((0〜65535))《0》(単位:秒)
このオペランドは旧バージョンとの互換性保証のための指定です。したがって指定する必要はありません。
このオペランドはHiRDB/パラレルサーバ限定のオペランドです。
HiRDBサーバプロセスが他のHiRDBサーバプロセス(ディクショナリサーバ/バックエンドサーバ)から応答が返ってくるまでの最大待ち時間を指定します。
HiRDBサーバプロセスの中断を許したくない時間を指定しますが,指定した時間を過ぎても該当HiRDBサーバプロセスの処理を確実に中断するわけではありません。
《利点》
HiRDBクライアントがSQL実行を中断(クライアントプロセスの強制終了など),又はコマンド・ユティリティの実行を中断(強制停止等)しても,HiRDBサーバが当該SQLやコマンド・ユティリティの実行を中止しない場合,HiRDBサーバはこのSQLやコマンド・ユティリティの実行を続けて長時間にわたって排他資源などを占有することがあります。このオペランドを指定すると,この占有時間を短くできます。
《指定値の目安》
次のうちの最も長い時間を指定してください。
  • クライアント環境定義のPDCWAITTIMEオペランドで指定する時間
  • pd_lck_wait_timeoutオペランドで指定する時間
  • 実行時間が最も掛かるSQLの処理時間
  • 実行時間が最もかかるコマンド・ユーティリティの時間値
《注意事項》
  • このオペランドに0を指定した場合は,SQL実行時間の監視をしません。
  • SQLの最大実行時間を設定する場合は,このオペランドに0を設定し,クライアント環境変数PDCWAITTIMEでSQL最大実行時間を設定することをお勧めします。クライアント環境定義PDCWAITTIMEについては,マニュアル「HiRDB UAP 開発ガイド」を参照してください。
  • このオペランドにSQL実行時間より短い値を指定した場合,SQL実行中に処理が中断され,HiRDBクライアントにSQLエラーか,又はHiRDBサーバの異常終了が報告されることがあります。
  • HiRDB/シングルサーバの場合にこのオペランドを指定しても,SQL最大実行時間を監視しません。ただし,このオペランドを指定した場合,その指定値がpd_lck_wait_timeoutオペランドの省略値として使用されます。このため,HiRDB/シングルサーバの場合はこのオペランドを省略することをお勧めします。

 

56) pd_queue_watch_time = メッセージキュー監視時間
〜<符号なし整数>(( 0〜3600))《600》(単位:秒)
このオペランドは,HiRDBのサーバプロセスの沈み込みを防止することを目的としています。サーバプロセスの沈み込みについては,マニュアル「HiRDB Version 8 システム運用ガイド」を参照してください。
参考
HiRDBサーバプロセス数は次に示すオペランドで制限されています。
  • pd_max_server_process
    ユニット内で稼働するサーバ数が多い場合は,このオペランドの指定値を詳細に見積もってください。また,スタンバイレス型系切り替え機能を使用する場合は,系切り替えが発生したときを想定した見積もりが必要になります。
  • pd_max_bes_process
    マルチフロントエンドサーバ,又は1:1スタンバイレス型系切り替え機能を使用する場合は,このオペランドの指定値を詳細に見積もってください。
  • pd_max_dic_process
    マルチフロントエンドサーバを使用する場合は,このオペランドの指定値を詳細に見積もってください。
  • pd_ha_max_server_process
    影響分散スタンバイレス型系切り替え機能を使用する場合は,このオペランドの指定値を詳細に見積もってください。
  • pd_max_users
    同時接続数が多い場合は,適切な値を指定する必要があります。
HiRDBでは,サーバプロセスの割り当て処理でメッセージキューを使用しています。サーバプロセスの沈み込みが発生すると,メッセージキューからメッセージを取り出せなくなります。メッセージキュー中のメッセージが,このオペランドに指定した時間(メッセージキュー監視時間)を過ぎても取り出されない場合,警告メッセージ又はエラーメッセージ(KFPS00888-W又はKFPS00889-E)を出力します。この機能をメッセージキュー監視機能といいます。このメッセージが出力されると,サーバプロセスが沈み込んでいるおそれがあります。
なお,このオペランドに0を指定した場合はメッセージキューを監視しません。
メッセージキュー監視機能については,マニュアル「HiRDB Version 8 システム運用ガイド」を参照してください。
《オペランドの規則》
メッセージキューの監視は10秒単位で行われるため,このオペランドには10秒単位の時間(100秒,110秒など)を指定してください。10秒単位で指定しない場合,下一けたを切り上げます。例えば,105秒と指定した場合,110秒が仮定されます。
《ほかのオペランドとの関連》
このオペランドはpd_queue_watch_timeover_actionオペランドと関連があります。

 

57) pd_queue_watch_timeover_action = continue | stop
メッセージキュー監視時間を超えても,メッセージキュー中のメッセージが取り出されない場合のHiRDBの処理を指定します。
continue:
警告メッセージ(KFPS00888-W)を出力します。
stop:
警告メッセージ及びエラーメッセージ(KFPS00888-W及びKFPS00889-E)を出力して,該当するメッセージキューがあるユニットは異常終了します。
《指定値の目安》
  • 通常はstopを指定します(又はこのオペランドを指定しません)。メッセージキュー監視時間を超えても,メッセージキュー中のメッセージが取り出されない場合,HiRDBのサーバプロセスが沈み込んでいるおそれがあります。サーバプロセスの沈み込みが発生したユニットを再開始すると,サーバプロセスの沈み込みを解決できることがあります。
  • HiRDBを停止したくない場合はcontinueを指定します。この場合,サーバプロセスの沈み込みが発生したサーバではトランザクションを実行できません。それ以外のサーバではトランザクションを実行できます。サーバプロセスの沈み込みを解決するには,サーバプロセスの沈み込みが発生したサーバで実行中のトランザクションをpdcancelコマンドなどで終了させてください。その後,サーバプロセスの沈み込み要因を特定して対策してください。また,トランザクションが発生していない場合には,サーバプロセスの沈み込みが発生したサーバをOSのkillコマンドなどで終了させた後,沈み込み要因を特定して対策してください。サーバプロセスの沈み込み要因及び対策については,マニュアル「HiRDB Version 8 システム運用ガイド」を参照してください。

 

58) pd_down_watch_proc = サーバプロセスの異常終了回数の上限値〔,監視間隔〕
このオペランドは,HiRDBのサーバプロセスの異常終了回数を監視するオペランドです。PDCWAITTIMEオーバ,又はアボートによって異常終了するプロセスを監視対象とします。
サーバプロセスの異常終了が多発すると,新たなサービスを受け付けられないことがあります。しかし,サーバプロセスの異常終了ではHiRDBは異常終了しないため,実質オンライン停止状態になります。このオペランドを指定すると,HiRDBの再開始によってこの状態を抜け出せます。
サーバプロセスの異常終了回数の上限値:〜<符号なし整数>((0〜65535))《0》
サーバプロセスの異常終了回数がこのオペランドに指定した値を超えた場合,HiRDB(HiRDB/パラレルサーバの場合は該当するユニット)を異常終了させます。これをプロセスの異常終了回数監視機能といいます。プロセスの異常終了回数監視機能については,マニュアル「HiRDB Version 8 システム運用ガイド」を参照してください。
HiRDB/シングルサーバの場合は,シングルサーバプロセスの異常終了回数がカウントされます。HiRDB/パラレルサーバの場合は,ユニット内のフロントエンドサーバ,バックエンドサーバ,及びディクショナリサーバプロセスの異常終了回数の合計値がカウントされます。
なお,0を指定すると,サーバプロセスの異常終了回数を監視しません。
監視間隔:〜<符号なし整数>((10〜3600))《600》(単位:秒)
サーバプロセスの異常終了回数を監視する時間を秒単位で指定します。
例えば,100を指定すると,100秒間隔でサーバプロセスの異常終了回数を監視します。
《利点》
  • HiRDBの再開始によってメモリ及びリソース状態がリフレッシュされて処理効率が向上します。
  • サーバプロセスの異常終了が多発した場合,HiRDBが異常終了するため,すぐに系を切り替えられます。
《注意事項》
  • サーバプロセスが異常終了すると,KFPS01820-Eメッセージが出力されます。pdcancelコマンドでサーバプロセスが異常終了したときにもKFPS01820-Eメッセージが出力されますが,これは異常終了回数のカウントに含まれません。
  • 相互系切り替え構成の場合,系が切り替わると同一サーバマシンで複数のHiRDBを稼働するため,逆にトラフィックが上昇して効果が得られないことがあります。このオペランドを指定する場合は,異常終了した系でHiRDBを再開始する運用をお勧めします。
《オペランドの規則》
サーバプロセスの異常終了回数の上限値を指定しないで監視間隔だけの指定はできません。
《備考》
  • プロセスの異常終了回数監視機能によってHiRDBが異常終了する場合,KFPS01821-E及びKFPS00729-Eメッセージを出力します。
  • サーバプロセスが異常終了する要因と異常終了回数のカウント対象を次に示します。
    サーバプロセスが
    異常終了する要因
    異常終了回数のカウント対象
    シングルサーバプロセス フロントエンドサーバプロセス ディクショナリサーバプロセス バックエンドサーバプロセス
    クライアント環境定義のPDCWAITTIMEオペランドの値を超えた ×※1 ×※1
    pdcancelコマンド × ×※2 × ×
    内部強制終了(HiRDBが内部的にSIGKILLを発行してプロセスを終了させる場合) ※3 ※3 ×※1 ×※1
    アボート
    XA接続のUAPでロールバックが発生した × ×
    上記以外のプロセス異常終了
(凡例)
○:プロセスの異常終了回数にカウントされます。
×:プロセスの異常終了回数にカウントされません。
注※1
トランザクションブランチが発生した状態で障害を検知した場合,同一トランザクションブランチから発生したフロントエンドサーバプロセスの異常終了がカウントの対象になります。
注※2
pdcancelコマンドでバックエンドサーバプロセス又はディクショナリサーバプロセスを強制終了すると,フロントエンドサーバプロセスを内部的に強制終了します。この場合,フロントエンドサーバプロセスの異常終了がカウントされることがあります。
注※3
OLTPシステムによるグローバルトランザクションが発生した状態で障害を検知した場合,同一グローバルトランザクションから発生したシングルサーバプロセス又はフロントエンドサーバプロセスの異常終了がカウントの対象になります。

 

59) pd_host_watch_interval = ホスト間監視時間間隔
〜<符号なし整数>((1〜180))《10》(単位:秒)
ほかのホスト(サーバマシン)の稼働状態を監視するために,問い合わせをする時間間隔を秒単位で指定します。
《注意事項》
  • このオペランドは,HiRDB/シングルサーバの場合,及びHiRDB/パラレルサーバでも1ユニットの場合は,無効になります。
  • この値が大き過ぎると,ほかのホストの異常を検出しにくくなります。
《ほかのオペランドとの関連》
このオペランドはpd_ipc_conn_nblock_timeオペランドと関連があります。

60) pd_watch_resource = MANUAL | AUTO
リソースの使用率が80%以上になった場合に,警告メッセージを出力するかどうかを指定します。
MANUAL:警告メッセージを出力しません。
AUTO:警告メッセージを出力します。
監視対象のリソースを次に示します。
監視対象のリソース 出力されるメッセージ
pd_max_usersオペランドで指定した最大同時接続数 KFPS05123-W
pd_max_access_tablesオペランドで指定した同時アクセス可能実表数
pd_max_rdarea_noオペランドで指定したRDエリアの最大数
pd_max_file_noオペランドで指定したRDエリアを構成するHiRDBファイルの最大数
pdworkオペランドで指定した作業表用ファイル用のHiRDBファイルシステム領域
pd_max_list_usersで指定したリスト作成ユーザ数
pd_max_list_countで指定した1ユーザ当たりのリスト作成数
スワップ先にできない監査証跡ファイル数
サーバ内のリスト作成数 KFPH22023-W
《ほかのオペランドとの関連》
このオペランドにAUTOを指定すると,次に示すオペランドの省略値に80が設定されます。したがって,AUTOを指定すると,次に示すオペランドを各々指定する必要がなくなります。ただし,各オペランドの値を80から変更したい場合は,次に示す各オペランドで変更してください。
  • pd_max_users_wrn_pnt
  • pd_max_access_tables_wrn_pnt
  • pd_max_rdarea_no_wrn_pnt
  • pd_max_file_no_wrn_pnt
  • pdwork_wrn_pnt
  • pd_max_list_users_wrn_pnt
  • pd_max_list_count_wrn_pnt
  • pd_aud_file_wrn_pnt
  • pd_rdarea_list_no_wrn_pnt
注※ 警告メッセージの出力済み状態のリセット契機には50が設定されます。
《留意点》
バージョンアップ時に,監視できるリソースの対象が増えることがあります(前記以外のオペランドが増えることがあります)。したがって,常に現状と同じ監視体制にしておきたい場合は,このオペランドを指定しないで,前記のオペランドで項目ごとにリソース監視を実施してください。

 

61) pd_max_users_wrn_pnt = HiRDBサーバへの接続数に関する警告メッセージの出力契機〔,警告メッセージの出力済み状態のリセット契機〕
HiRDBサーバへの接続数に関する警告メッセージの出力契機:〜<符号なし整数>((0〜100))《0又は80》(単位:%)
HiRDBサーバへの接続数がある一定の比率(pd_max_usersオペランドで指定した最大同時接続数に対する比率)以上になったとき,警告メッセージを出力する比率を%単位で指定します。例えば,pd_max_usersオペランドに200を指定し,このオペランドに90を指定すると,HiRDBサーバへの接続数が180以上になると警告メッセージKFPS05123-Wが出力されます。
《留意点》
  • このオペランドに0を指定すると,警告メッセージを出力しません。
  • pd_max_usersオペランドの指定値が9以下の場合,このオペランドの指定は無効になります。
《ほかのオペランドとの関連》
  • pd_watch_resourceオペランドにMANUALを指定するか又は省略して,かつこのオペランドを省略すると,このオペランドの値に0が仮定されます。すなわち,警告メッセージが出力されません。
  • pd_watch_resourceオペランドにAUTOを指定して,かつこのオペランドを省略すると,このオペランドの値に80が仮定されます。すなわち,80%以上になると警告メッセージが出力されます。
 
警告メッセージの出力済み状態のリセット契機:〜<符号なし整数>((0〜99))(単位:%)
警告メッセージの出力済み状態のリセット契機を指定します。警告メッセージ(KFPS05123-W)が出力されると,HiRDBは警告メッセージ出力済み状態となります。警告メッセージ出力済み状態となると,HiRDBサーバへの接続数がもう一度警告メッセージの出力契機の値以上になっても警告メッセージが出力されません。しかし,ここで指定する警告メッセージの出力済み状態のリセット契機をHiRDBサーバへの接続数が下回ると,警告メッセージの出力済み状態が解除されます。
例えば,pd_max_users_wrn_pnt=90,70と指定すると,HiRDBサーバへの接続数が最大同時接続数の90%以上になると警告メッセージが出力されます。この後,HiRDBサーバへの接続数が最大同時接続数の70%を下回るまで警告メッセージは出力されません。一度70%を下回り,再度90%以上になったときに警告メッセージが出力されます。
《注意事項》
  • この指定を省略すると,「警告メッセージの出力契機−30」の値が仮定されます。その値がマイナスになる場合は,0が仮定されます。
  • 警告メッセージの出力契機より大きい値を指定すると,その指定は無効になり,警告メッセージの出力契機の指定値と同じ値が仮定されます。

 

62) pd_max_access_tables_wrn_pnt = 同時アクセス可能実表数に関する警告メッセージの出力契機
〜<符号なし整数>((0〜100))《0又は80》(単位:%)
同時にアクセスする表数と順序数生成子数の合計が,ある一定の比率(pd_max_access_tablesオペランドで指定した同時アクセス可能実表数に対する比率)以上になった場合,警告メッセージを出力するときにその比率を%単位で指定します。例えば,pd_max_access_tablesオペランドに200を指定し,このオペランドに90を指定すると,同時にアクセスする表数と順序数生成子数の合計が180以上になると警告メッセージKFPS05123-Wが出力されます。
《留意点》
このオペランドに0を指定すると,警告メッセージを出力しません。
《ほかのオペランドとの関連》
  • pd_watch_resourceオペランドにMANUALを指定するか又は省略して,かつこのオペランドを省略すると,このオペランドの値に0が仮定されます。すなわち,警告メッセージが出力されません。
  • pd_watch_resourceオペランドにAUTOを指定して,かつこのオペランドを省略すると,このオペランドの値に80が仮定されます。すなわち,80%以上になると警告メッセージが出力されます。

 

63) pd_max_rdarea_no_wrn_pnt = RDエリア数に関する警告メッセージの出力契機
〜<符号なし整数>((0〜100))《0又は80》(単位:%)
RDエリア数が,ある一定の比率(pd_max_rdarea_noオペランドで指定したRDエリアの最大数に対する比率)以上になった場合,警告メッセージを出力するときにその比率を%単位で指定します。例えば,pd_max_rdarea_noオペランドに200を指定し,このオペランドに90を指定すると,RDエリア数が180以上になると警告メッセージKFPS05123-Wが出力されます。
《留意点》
このオペランドに0を指定すると,警告メッセージを出力しません。
《ほかのオペランドとの関連》
  • pd_watch_resourceオペランドにMANUALを指定するか又は省略して,かつこのオペランドを省略すると,このオペランドの値に0が仮定されます。すなわち,警告メッセージが出力されません。
  • pd_watch_resourceオペランドにAUTOを指定して,かつこのオペランドを省略すると,このオペランドの値に80が仮定されます。すなわち,80%以上になると警告メッセージが出力されます。

 

64) pd_max_file_no_wrn_pnt = HiRDBファイル数に関する警告メッセージの出力契機
〜<符号なし整数>((0〜100))《0又は80》(単位:%)
RDエリアを構成するHiRDBファイル数が,ある一定の比率(pd_max_file_noオペランドで指定したRDエリアを構成するHiRDBファイルの最大数に対する比率)以上になった場合,警告メッセージを出力するときにその比率を%単位で指定します。例えば,pd_max_file_noオペランドに200を指定し,このオペランドに90を指定すると,RDエリアを構成するHiRDBファイル数が180以上になると警告メッセージKFPS05123-Wが出力されます。
《留意点》
このオペランドに0を指定すると,警告メッセージを出力しません。
《ほかのオペランドとの関連》
  • pd_watch_resourceオペランドにMANUALを指定するか又は省略して,かつこのオペランドを省略すると,このオペランドの値に0が仮定されます。すなわち,警告メッセージが出力されません。
  • pd_watch_resourceオペランドにAUTOを指定して,かつこのオペランドを省略すると,このオペランドの値に80が仮定されます。すなわち,80%以上になると警告メッセージが出力されます。

 

65) pdwork_wrn_pnt = 作業表用ファイルに関する警告メッセージの出力契機
〜<符号なし整数>((0〜100))《0又は80》(単位:%)
作業表用ファイル用のHiRDBファイルシステム領域(pdworkオペランドで指定した作業表用ファイル用のHiRDBファイルシステム領域)の使用率が,ある一定の比率以上になった場合,警告メッセージを出力するときにその比率を%単位で指定します。例えば,このオペランドに90を指定すると,作業表用ファイル用のHiRDBファイルシステム領域の使用率が90%以上になると警告メッセージKFPS05123-Wが出力されます。
注※
pdfmkfsコマンドでHiRDBファイルシステム領域を作成するときに指定する次の項目の使用率を示しています。次に示す項目ごとにそれぞれ警告メッセージが出力されます。
  • 容量に対する使用率
  • 最大ファイル数に対する使用率
  • 最大増分回数に対する使用率
《留意点》
このオペランドに0を指定すると,警告メッセージを出力しません。
《ほかのオペランドとの関連》
  • pd_watch_resourceオペランドにMANUALを指定するか又は省略して,かつこのオペランドを省略すると,このオペランドの値に0が仮定されます。すなわち,警告メッセージが出力されません。
  • pd_watch_resourceオペランドにAUTOを指定して,かつこのオペランドを省略すると,このオペランドの値に80が仮定されます。すなわち,80%以上になると警告メッセージが出力されます。

 

66) pd_max_list_users_wrn_pnt = リスト作成ユーザ数に関する警告メッセージの出力契機
〜<符号なし整数>((0〜100))《0又は80》(単位:%)
リストを使用するユーザ数がある一定の比率(pd_max_list_usersオペランドで指定したリスト作成ユーザ数に対する比率)以上になった場合,警告メッセージを出力するときにその比率を%単位で指定します。例えば,pd_max_list_usersオペランドに200を指定し,このオペランドに90を指定すると,リストを使用するユーザ数が180以上になると警告メッセージKFPS05123-Wが出力されます。
《留意点》
  • このオペランドに0を指定すると,警告メッセージを出力しません。
  • 警告メッセージは1回しか出力されません。ただし,警告メッセージ出力後に対応するサーバを開始し直すと,再度使用率のチェックが実行され,警告メッセージが出力されます。
《ほかのオペランドとの関連》
  • pd_watch_resourceオペランドにMANUALを指定するか又は省略して,かつこのオペランドを省略すると,このオペランドの値に0が仮定されます。すなわち,警告メッセージが出力されません。
  • pd_watch_resourceオペランドにAUTOを指定して,かつこのオペランドを省略すると,このオペランドの値に80が仮定されます。すなわち,80%以上になると警告メッセージが出力されます。

 

67) pd_max_list_count_wrn_pnt = 1ユーザ当たりのリスト作成数に関する警告メッセージの出力契機
〜<符号なし整数>((0〜100))《0又は80》(単位:%)
1ユーザ当たりのリスト作成数がある一定の比率(pd_max_list_countオペランドで指定した1ユーザ当たりのリスト作成数に対する比率)以上になった場合,警告メッセージを出力するときにその比率を%単位で指定します。例えば,pd_max_list_countオペランドに200を指定し,このオペランドに90を指定すると,あるユーザのリスト作成数が180以上になると警告メッセージKFPS05123-Wが出力されます。
《留意点》
  • このオペランドに0を指定すると,警告メッセージを出力しません。
  • 警告メッセージは1回しか出力されません。ただし,警告メッセージ出力後に対応するサーバを開始し直すと,再度使用率のチェックが実行され,警告メッセージが出力されます。
  • 複数のユーザが同時にリストを作成している場合,タイミングによっては一つのサーバで警告メッセージが2回以上出力されることがあります。
《ほかのオペランドとの関連》
  • pd_watch_resourceオペランドにMANUALを指定するか又は省略して,かつこのオペランドを省略すると,このオペランドの値に0が仮定されます。すなわち,警告メッセージが出力されません。
  • pd_watch_resourceオペランドにAUTOを指定して,かつこのオペランドを省略すると,このオペランドの値に80が仮定されます。すなわち,80%以上になると警告メッセージが出力されます。

 

68) pd_rdarea_list_no_wrn_pnt = サーバ内のリスト作成数に関する警告メッセージの出力契機〔,警告メッセージの出力済み状態のリセット契機〕
サーバ内のリスト作成数に関する警告メッセージの出力契機:〜<符号なし整数>((0〜100))《0又は80》(単位:%)
サーバ内のリスト作成数がリスト作成可能数に対してある一定の比率以上になったとき,警告メッセージを出力する比率を%単位で指定します。例えば,サーバ内のリスト作成可能数が1000の場合,このオペランドに90を指定すると,リスト作成数が900以上になると警告メッセージKFPH22023-Wが出力されます。
《留意点》
このオペランドに0を指定すると,警告メッセージを出力しません。
《ほかのオペランドとの関連》
  • pd_watch_resourceオペランドにMANUALを指定するか又は省略して,かつこのオペランドを省略すると,このオペランドの値に0が仮定されます。すなわち,警告メッセージが出力されません。
  • pd_watch_resourceオペランドにAUTOを指定して,かつこのオペランドを省略すると,このオペランドの値に80が仮定されます。すなわち,80%以上になると警告メッセージが出力されます。
 
警告メッセージの出力済み状態のリセット契機:〜<符号なし整数>((0〜99))(単位:%)
警告メッセージの出力済み状態のリセット契機を指定します。
警告メッセージ(KFPH22023-W)が出力されると,HiRDBは警告メッセージ出力済み状態となります。警告メッセージ出力済み状態となると,リスト作成数がもう一度警告メッセージの出力契機の値以上になっても警告メッセージが出力されません。しかし,ここで指定する警告メッセージの出力済み状態のリセット契機をリスト作成数が下回ると,警告メッセージの出力済み状態が解除されます。
例えば,pd_rdarea_list_no_wrn_pnt=90,70と指定すると,リスト作成数がリスト作成可能数の90%以上になると警告メッセージが出力されます。この後,リスト作成数がリスト作成可能数の70%を下回るまで警告メッセージは出力されません。一度70%を下回り,再度90%以上になったときに警告メッセージが出力されます。
《注意事項》
  • この指定を省略すると,「警告メッセージの出力契機−30」の値が仮定されます。その値がマイナスになる場合は,0が仮定されます。
  • 警告メッセージの出力契機より大きい値を指定すると,その指定は無効になり,警告メッセージの出力契機の指定値と同じ値が仮定されます。