スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド(UNIX(R)用)

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25.7 HiRDBの通信における即時ACKの適用(AIX版限定)

データ転送で,送信先が正常にパケットを受信すると,遅延してACK(肯定応答)を送信元へ送信します。AIXでは,OSパラメタ(tcp_nodelayack)の指定で,パケットを受信して即時にACKを送信できます。これによって,通信処理のレスポンスに遅延が発生する場合,遅延が改善されることがありますが,OSパラメタの指定のため,システム全体に影響します。

次の指定をすることで,HiRDBの通信にだけ即時ACKを適用できます。このとき,AIX版HiRDB以外の通信では即時ACKは適用されません。

なお,これらの定義の指定(pd_ipc_tcp_nodelayack=Y及びPDNODELAYACK=YES)が有効になるのは,AIX 5L V5.2 IY51819パッチ適用版及びAIX 5L V5.3以降です。

即時ACKの対象を次の図に示します。

図25-12 即時ACKの対象

[図データ]

注意
OSパラメタ(tcp_nodelayack)で即時にACKを送信する指定をしている場合,pd_ipc_tcp_nodelayackオペランド又はPDNODELAYACKの指定に関係なく,システム全体で即時ACKが適用されます。