スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド(UNIX(R)用)

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13.18.7 HiRDB/シングルサーバで共用表を使用する場合

HiRDB/パラレルサーバの場合との相違点について説明します。

注意事項について
HiRDB/シングルサーバで共用表を使用する場合の注意(共用表の操作時の注意事項,共用表の制限事項,及び定義系SQL,ユティリティ,及び運用コマンド実行時の注意)は,基本的にHiRDB/パラレルサーバと同じです。ただし,HiRDB/シングルサーバはサーバが一つだけなので,サーバ間のデッドロックは発生しません。また,HiRDB/パラレルサーバの場合の運用コマンド実行時の注意及びリアルタイムSANレプリケーション使用時の注意は,HiRDB/シングルサーバの場合は該当しません。

共用表及び共用インデクスの格納RDエリアについて
HiRDB/シングルサーバでは共用RDエリアを定義できないため,共用表及び共用インデクスは,通常のユーザ用RDエリアに格納してください。このとき,共用表及び共用インデクスを格納するユーザ用RDエリアと,共用表ではない表及び共用インデクスではないインデクスを格納するユーザ用RDエリアは別にしてください。同じユーザ用RDエリアに混在していると,デッドロックが発生するおそれがあります(共用表を更新中は,共用表及び共用インデクスが格納されているRDエリアにも排他が掛かるため,該当するRDエリアの表又はインデクスにアクセスする業務があると排他待ちになります)。

ローカルバッファの使用について
HiRDB/シングルサーバでローカルバッファを使用して共用表及び共用インデクスを更新する場合,LOCK文を発行しない更新をしていて,サーバプロセスが異常終了しても,アボートコードPhb3008を出力してHiRDBが異常終了することはありません。

HiRDB/シングルサーバからHiRDB/パラレルサーバへの移行について
移行する場合,HiRDB/シングルサーバのシステム内に共用表及び共用インデクスが定義されている状態で,データベース構成変更ユティリティ(pdmod)を使用してHiRDB/パラレルサーバに移行しないでください。移行手順を次に示します。
  1. HiRDB/シングルサーバで定義している共用表及び共用インデクスがあるかどうかを確認します。
    次に示すSQL文(システム内に定義されている共用表の名称を確認するため,データディクショナリ表(SQL_TABLES)を検索する)を実行します。表名が出力されなければ,共用表は定義されていません。表名が出力されたら,共用表が定義されています。
     
    SELECT TABLE_NAME
    FROM MASTER.SQL_TABLES
    WHERE SHARED='S'
    WITHOUT LOCK NOWAIT
     
  2. HiRDB/シングルサーバで定義している共用表及び共用インデクスがあれば,すべて削除します。
  3. データベース構成変更ユティリティ(pdmod)を使用してHiRDB/パラレルサーバに移行します。
  4. HiRDB/パラレルサーバで共用RDエリアを定義し,共用表及び共用インデクスを定義し直し,共用RDエリアに格納します。