スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド(UNIX(R)用)
簡易セットアップツールの初期値では,サーバマシンが一つの構成のため,HiRDB/パラレルサーバの場合はサーバマシンを追加することから始めます。ここでは,バックエンドサーバ(BES)を追加する例を示しながらHiRDB/パラレルサーバの環境設定手順を説明します。
[HiRDBセットアップツール−詳細定義(セットアップ)]ウィンドウで,次のどちらかの方法でサーバマシンを追加します。
1.の場合はHiRDBファイルシステム領域やRDエリアの情報などが設定されません。2.の場合は既存の情報がそのままコピーされ,既存の情報を基に編集できるため,2.をお勧めします。
サーバマシンを追加した[HiRDBセットアップツール−詳細定義(セットアップ)]ウィンドウを次の図に示します。
図3-10 サーバマシンの追加例
[マシン情報編集]ダイアログボックスで,追加したBESのホスト名,HiRDB運用ディレクトリ,システムファイル及びRDエリア格納先の情報を編集します。
システム構成ツリービューで,追加したBESの[ユニット制御情報定義]を選択した状態で,メニューの[編集]−[編集]−[HiRDBファイルシステム領域]を選択して,[HiRDBファイルシステム領域編集]ダイアログボックスを表示し,各HiRDBファイルシステム領域の情報を編集します。ここでは,次に示す値を指定します。
ファイル名※ | 領域サイズ | 最大ファイル数 | 使用目的 | 増分回数 | 初期化 |
---|---|---|---|---|---|
$PDDIR/area/unt2/sysstsut | 5 | 10 | SYS | 1 | ○ |
$PDDIR/area/bes3/rdworkb3 | 25 | 10 | WORK | 255 | ○ |
$PDDIR/area/bes3/rddatb3 | 20 | 10 | DB | 1 | ○ |
$PDDIR/area/bes3/rdlobb3 | 10 | 10 | DB | 1 | ○ |
$PDDIR/area/bes3/sysstsb3 | 30 | 10 | SYS | 1 | ○ |
$PDDIR/area/bes3/sysspdb3 | 5 | 10 | SYS | 1 | ○ |
$PDDIR/area/bes3/syslogb3 | 70 | 10 | SYS | 1 | ○ |
なお,既存のサーバマシンをコピーしてサーバマシン情報を追加した場合,コピー元のサーバマシンの情報が設定されているため,上記以外の情報をすべて削除してください。
システム構成ツリービューで,追加したBESの[ユニット制御情報定義]を選択した状態で,メニューの[編集]−[編集]−[RDエリア]を選択して,[RDエリア編集]ダイアログボックスを表示し,各RDエリアの情報を編集します。ここでは,次に示す値を指定します。
RDエリア名 | RDエリアの種類 | サーバ名 | ページ長 | セグメントサイズ |
---|---|---|---|---|
bes3data | user used by PUBLIC | bes3 | 4,096 | 10 |
bes3indx | user used by PUBLIC | bes3 | 4,096 | 10 |
bes3lob | LOB used by PUBLIC | bes3 | 8,192 | 1 |
RDエリア名 | HiRDBファイル名※ | セグメント数 |
---|---|---|
bes3data | $PDDIR/area/bes3/rddatb3/bes3data | 300 |
bes3indx | $PDDIR/area/bes3/rddatb3/bes3indx | 100 |
bes3lob | $PDDIR/area/bes3/rddatb3/bes3lob | 400 |
なお,既存のサーバマシンをコピーしてサーバマシン情報を追加した場合,コピー元のサーバマシンの情報が設定されているため,上記以外の情報をすべて削除してください。
システム構成ツリービューで,追加したBESの[ユニット制御情報定義]を選択した状態で,メニューの[編集]−[編集]−[ステータスファイル]を選択して,[ステータスファイル編集]ダイアログボックスを表示し,各ステータスファイルの情報を編集します。ここでは,次に示す値を指定します。
論理ファイル名 | A系ステータスファイル名※ | B系ステータスファイル名※ | レコード長 | レコード数 |
---|---|---|---|---|
ut2sts1 | $PDDIR/area/unt2/sysstsut/ut2sts1a | $PDDIR/area/unt2/sysstsut/ut2sts1b | 4,096 | 32 |
ut2sts2 | $PDDIR/area/unt2/sysstsut/ut2sts2a | $PDDIR/area/unt2/sysstsut/ut2sts2b | 4,096 | 32 |
ut2sts3 | $PDDIR/area/unt2/sysstsut/ut2sts3a | $PDDIR/area/unt2/sysstsut/ut2sts3b | 4,096 | 32 |
システム構成ツリービューで,追加したBESの定義を選択した状態で,メニューの[編集]−[編集]−[ステータスファイル]を選択して,[ステータスファイル編集]ダイアログボックスを表示し,各ステータスファイルの情報を編集します。ここでは,次に示す値を指定します。
論理ファイル名 | A系ステータスファイル名※ | B系ステータスファイル名※ | レコード長 | レコード数 |
---|---|---|---|---|
bes3sts1 | $PDDIR/area/bes3/sysstsb3/bes3sts1a | $PDDIR/area/bes3/sysstsb3/bes3sts1b | 4,096 | 800 |
bes3sts2 | $PDDIR/area/bes3/sysstsb3/bes3sts2a | $PDDIR/area/bes3/sysstsb3/bes3sts2b | 4,096 | 800 |
bes3sts3 | $PDDIR/area/bes3/sysstsb3/bes3sts3a | $PDDIR/area/bes3/sysstsb3/bes3sts3b | 4,096 | 800 |
システム構成ツリービューで,追加したBESの定義を選択した状態で,メニューの[編集]−[編集]−[システムログファイル]を選択して,[システムログファイル編集]ダイアログボックスを表示し,各システムログファイルの情報を編集します。ここでは,次に示す値を指定します。
ファイルグループ名 | A系システムログファイル名※ | B系システムログファイル名 | レコード数 | ONL |
---|---|---|---|---|
bes3log1 | $PDDIR/area/bes3/syslogb3/bes3log1 | 指定なし | 16,000 | ○ |
bes3log2 | $PDDIR/area/bes3/syslogb3/bes3log2 | 指定なし | 16,000 | ○ |
bes3log3 | $PDDIR/area/bes3/syslogb3/bes3log3 | 指定なし | 16,000 | ○ |
bes3log4 | $PDDIR/area/bes3/syslogb3/bes3log4 | 指定なし | 16,000 | ○ |
システム構成ツリービューで,追加したBES定義を選択した状態で,メニューの[編集]−[編集]−[シンクポイントダンプファイル]を選択して,[シンクポイントダンプファイル編集]ダイアログボックスを表示し,各シンクポイントダンプファイルの情報を編集します。ここでは,次に示す値を指定します。
ファイルグループ名 | シンクポイントダンプファイル名※ | レコード数 | ONL |
---|---|---|---|
bes3spd1 | $PDDIR/area/bes3/sysspdb3/bes3spd1 | 42 | ○ |
bes3spd2 | $PDDIR/area/bes3/sysspdb3/bes3spd2 | 42 | ○ |
bes3spd3 | $PDDIR/area/bes3/sysspdb3/bes3spd3 | 42 | ○ |
追加したBESのpd_log_auto_unload_pathオペランドを編集し,自動ログアンロード機能を使用するようにします。アンロードログファイルの出力先ディレクトリを指定します。ここでは,バックエンドサーバ定義[bes3]に「$PDDIR/area/bes3/unloadlog/」を指定します。$PDDIRは,追加したHiRDBサーバのHiRDB運用ディレクトリです。
追加したBESのpdwork -vオペランドを編集し,作業表用ファイル用のHiRDBファイルシステム領域の名称を指定します。ここでは,バックエンドサーバ定義[bes3]に「$PDDIR/area/bes3/rdworkb3」を指定します。%PDDIR%は,追加したHiRDBサーバのHiRDB運用ディレクトリです。
[グローバルバッファ編集]ダイアログボックスを表示し,追加したBESのRDエリアにグローバルバッファを割り当てます。ここでは,特に編集しないで,[残りの全てのRDエリアにグローバルバッファを割り当てる]チェックボックスをチェックします。[残りの全てのRDエリアにグローバルバッファを割り当てる]をチェックする場合,バッファ面数は十分確保してください。[バッファ面数(4〜460000)]を指定しないときは10,000が仮定されます。
設定したHiRDBシステム定義をチェックして,問題がなければセットアップを開始します。
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